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自宅を建てる-13 キッチン

しおやです。

家を建てるときにキッチンを考えるのは楽しくもあり、悩めるところでもあると思います。
今回はキッチンについて書いていきます。

メーカーキッチン・デザイナーキッチン

キッチンは、メーカーによるシステムキッチンだけでなく、デザイナーや建築家が設計することもあります。キッチンに特化したデザイナーもいらっしゃるくらいです。

システムキッチンの場合、TOTOやLIXIL、Panasonicといったトイレやユニットバス、水栓も作るメーカーや、クリナップのようにキッチンに特化したメーカーなどいろいろあります。またIKEAのようにいろいろなオプションを選んで組み立てるようなメーカーもあります。ショールームで実際に見て触って試せるのはとても魅力的です。何度かメーカーのショールームに行ったこともありますが、その使い勝手の工夫はすごいですし、掃除のしやすさなど、至るところにこだわりが感じられます。

さて一方で、建築家やデザイナーが設計したキッチンの良さというと自由度だと思います。これは住宅そのものでも言えますが。
例えば形。台形や三角形、円形などはメーカーでは難しいでしょうが、建築家やデザイナーなら不可能ではありません。あるいは住宅のキッチンでもホシザキのような業務用冷蔵庫を組み込んだり、ミーレやガゲナウのような海外製の機器を使うことも可能です。
また扉や天板を木製にすることもでき、手触りや空間の雰囲気はとても良いと思います。ただ手入れや扱いはシステムキッチンに比べると手間はかかると思います。

自宅のキッチン

システムキッチンではないキッチンの作り方は大きく2つあって、大工さん工事と家具屋さん(あるいはキッチン専門屋さん)工事です。
一般的に大工さんより家具屋さんの方がより細かい部分まで作ることができます。

今回は製作で、大工さんに作っていただくことにしました。

理由としては、
・位置的にかなり見えるので、LDKで統一感を持たせたいため
・素材感を揃えたいため
・設計して作りたい気持ちがあるため
・家具工事より比較的価格を抑えられるため
です。

仕様

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・天板シンク:ステンレス ヘアライン仕上げ
天板は理想は御影石にしたかったですが高いので笑
石でなければ天板やシンクは、ステンレスで決めていました。水栓はどうしてもステンカラーのクロムメッキなので違和感も無く、掃除もしやすいです。
シンク幅は600mm以下で戸建てのシンクでは小さい方ですが、食洗器があるので大丈夫かなというのと、作業スペースを広くできるのでそうしました。

・本体:ナラ集成材
・扉:ナラ突板合板(手がかり部分は集成材)

・引き出し内部:耐水合板
これらは経済性と現場での作りやすさ、他の扉と合わせるという観点で決めました。本体は安い材料では無いですが、見える部分も多いので、他の部分で採用しているナラ集成材にしています。
価格を抑えるには、見えないところをランバーコアやパイン集成材などにもできます。当然強度は必要です。

・水栓:MINTA (グローエ)
美しい形が好きです。キッチンでは引き出しホース付きは結構重要視して選びました。ただ実際に使ってみて、あまりお勧めはできないなとも思いました。少し水の勢いが強く、よほど広いシンクでないと水撥ねが激しいです。うちのシンクは少し小さめなのもあり結構飛び散ります…。

・ガスコンロ:DELICIA(リンナイ)
とても優秀なコンロです。ココット鍋がついていて、これがいろいろな料理がに使えるということや、料理のメニューが設定されていてボタンやスマホで自動で火の調節をしてくれます。
実際に使ってみて、ごはんがガス炊きのおいしいのがワンタッチで炊けたり、ケーキが焼けたり、ピザが焼けたりととても楽しんでいます。ゴトクが少し繊細なので小さいお鍋は不安定になったりすることが少しマイナスポイントかもしれません。

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・レンジフード:スマートスクエアフード(Panasonic)
これはコスト面、掃除面、デザイン面のバランスで選びました。
フードの厚みは35mmで薄いです。

・食洗器:フロントオープンタイプ(リンナイ)
スライドオープンが主流だと思いますが、フロントオープンタイプはどんなもんかなという好奇心から選んだのが大きいです。物の出し入れはしやすいですが、シンクで少し流してから食洗器に移動するときに少し水が垂れやすいかもしれません。

シンクの下はキャスター付きゴミ箱スペースとしてオープンにしました。

プラン

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実施案のプランと写真を見ていただくと分かりやすいと思います。
正面右手に収納、その向かいに冷蔵庫があります。この辺はできるだけ隠せる配置にしています。
調味料収納ーガスコンロ(下部は鍋、フライパンなど引き出し収納)ー作業台(引き出し収納)ーシンクー食洗器ー収納(上部オープン、下部引き出し、開き収納)ー冷蔵庫
という並びです。シンクの正面に窓を配置していて、ふと顔を上げると空が見えるのは気持ち良いです。
冷蔵庫は右吊元のタイプが多く、今回のような配置だと左吊元が良いので探すのに苦労しました。

手元灯として間接照明を設けていて、奥行きは小さいですが、上に物を置けるようにしています。

設計事務所として

設計事務所としては、システムキッチンを使うことに大きな抵抗はありません。ただキッチンが、リビングやダイニングと一体的な空間になる場合は製作も提案したいと思います。こだわればこだわるほど設計にとても時間はかかりますし、システムキッチンのようにショールームはありませんが、オリジナルの、手作りのキッチンはとても愛らしいと思います。

次回はトイレについて!

これまでの話

1-はじめに
2-土地を買う
3-購入の決め手
4-敷地
5-家の大きさ
6-当初案
7-当初案-2
8-実施案
9-工事
10-工事2
11-竣工写真
12-省エネ

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