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【リスニング編】 オンライン留学に必要な英語力 ―オンラインで海外大学院に行こう! マガジン #10
こんにちは。
岸 志帆莉です。
このマガジンでは、「オンラインで海外の大学院に行く」というテーマで定期的に情報をお届けしています。
海外の大学院というと、英語に不安を感じる方もたくさんいることと思います。私自身、入学するまではついていけるかかなり不安でした。
そこでこの記事では、海外の大学院に進むために必要な英語力や対策について、4回シリーズにわけてお届けしています。
3回目となる今回は、リスニングに焦点を当てます。
これまでの記事はこちら:
オンライン授業におけるリスニング
リスニングもオンライン授業でよく使うスキルのひとつです。
講義を聴いたり動画を見たり、クラスメイトのプレゼンテーションを視聴しあったり。ときには先生やクラスメイトと直接会話をすることもあります。
リスニングに不安を覚える人も多いことと思います。大学では英会話テキストのようにゆっくりはっきり話してくれる先生はなかなかいません。ネイティブのスピードでまくしたてられると、ちょっと大変ですよね。
しかし、オンライン授業はこの点も工夫次第で乗り越えやすくなります。
たとえば録画配信の講義なら、動画を巻き戻したり、繰り返したり、スロー再生したりなどが自由にできます。大学によっては字幕やスクリプト(文字起こし)を用意してくれる場合もあるので、使わない手はありません。
オンラインならではのインクルーシブな環境
こうしたサポートはもともと障がいを持つ方向けに広がった配慮ですが、英語学習者などさまざまな人の役に立つことがわかってきたので、積極的に取り入れる大学が増えています。こうした取り組みは「教育のユニバーサルデザイン」と呼ばれ、世界中で普及が進んでいます。
そもそもオンラインの場合、テクノロジーの力により学生側の要望を反映させやすいところがあります。そしてそれによりすべての学生が恩恵を受けるような事例がたくさんあります。たとえば海外のある大学では、視覚障がいを持った学生のリクエストに応じて画面上のフォントを変更したところ、他の一般の学生からも好評が寄せられたことがあったそうです。ひとりの提案によってみんなが恩恵を受けることができるのも、オンラインならではのすばらしい面です。みんなに優しいインクルーシブな学習環境を実現しやすいのはオンラインのいいところですね。
ほかにも動画の音量を調節したりフォントを大きくしたりなど、学習環境を個人で自由に調節しやすいのはオンラインならではのよさです。そうした細かい部分が学習しやすさを左右するものです。
リスニング力を底上げするには
ちなみにリスニング力を底上げするにもやはり実践あるのみです。おすすめは「多聴」という方法です。前回、リーディング編で「多読」という英語学習法を紹介しましたが、この考えをリスニングに適応したのが「多聴」です。なんの種も仕掛けもないのですが、とにかく英語をたくさん聴いて慣れるということです。
リーディングと同じく、専門分野のボキャブラリーを増やすにはその分野の英語をとにかく聴くことです。日常的に英語を聴くことで、リスニング力を上げながら知識とボキャブラリーを増やすことができます。専門分野の知識が増えれば、英語の問題もおのずとカバーできるようになります。
ちなみに多読と同じく、多聴もまずは自分のレベルにあったものからはじめるのがコツといわれています。まずは英語学習者向けのコンテンツなどを試してみてはいかがでしょうか。たとえばBBCのウェブサイトでは、学習者向けにさまざまな分野のポッドキャストや動画を公開しています。オーディオブックなども、プロのナレーターによる朗読が聴き取りやすくおすすめです。
毎日継続していくうえで、コンテンツから受ける雰囲気や好みなども重要なポイントです。経済ニュースが取っつきづらく感じられる場合は、一般人のYoutubeや音声配信などライトなコンテンツからはじめてみるのもいいでしょう。最近では個人による音声配信やSNSなど、音声メディアの種類もどんどん多様化しています。好みに合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか。
大学側のサポートを最大限に活用しつつ、日常的に英語を聴く習慣を取り入れながら大学院の学習に備えたいですね。
最後となる次回は、スピーキングについて考えてみたいと思います。
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このたび、私のnoteで連載してきた「オンラインで海外大学院に行こう!」マガジンが書籍になりました。
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