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わたしの好きな本を紹介していこうと思います📚
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#おすすめ本

やさしいきもちになれる

やさしいきもちになれる

外を出ると、近所の桜の花びらたちが、
ころころころと、風に乗って転がっていました。
追いかけっこをしているようで、可愛い。

自分が住むアパートの目の前にある広場に咲く桜。
元々住んでいた実家の近くにも桜並木があって、
玄関を開ければ桜が満開なのが見れました。

でも毎年ふと不思議に思うのが、
桜の木の近くに私は住んでいるけれど、
私の知らないうちに、桜は満開になっているのだなということ。
まだ二

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スペンサー•ジョンソン「チーズはどこへ消えた?」

スペンサー•ジョンソン「チーズはどこへ消えた?」

実家にあったこの本。母が、「いいと話題だから買ってみた」と言っていた本です。
私も気になって読んでみることにしました。読み始めると、一時間ちょっとで読み終えられるほどの短い物語ですが、大切なことがぎゅっ、ぎゅっと詰まっているものでした。

登場人物は変化に早く気付く「スニッフ」、すぐに行動に移せる「スカリー」の鼠二匹と、変化に怯え、変化に適応することを拒む「ヘム」、最初は戸惑っても、うまく変化に順

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山田詠美「ぼくは勉強ができない」

山田詠美「ぼくは勉強ができない」

これ、高校生の時に読みたかったなあと思う本の一つです。

勉強はできないけれど、女性にモテる主人公の高校生、秀美君。
勉強とか学歴以上に大切なことって、たくさんあるよなと、私は社会人になってから強く思うのですが、それをこの本は示してくれています。

秀美君はいわゆる世間の常識ではなくて、きちんと自分の物差しで、心の目で、物事を見ます。
大人の言う理屈を粉々に粉砕していく姿や、
心惹かれる女性という

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江國香織「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」

江國香織「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」

私は社会人になってから江國香織さんの作品に出会い、今ではその虜になっています。

読み返している「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」。
人を好きになったり、愛することは必ずしも楽しいことばかりではなくて、
孤独を感じたり、明るい過去にすがりつきたくなったり、嫉妬をすることだってある。

それでも人を好きになるし、愛してしまう、自分の人生を精一杯生きようとする女性たちのお話です。

静かでキラキ

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