- 運営しているクリエイター
2022年4月の記事一覧
476: Stevie Wonder / Don't You Worry 'Bout A Thing
「スティーヴィー・ワンダーの最高傑作は?」というアンケートがあったら、おそらくこのアルバムが最も票を集めるのではないかと思います。 1973年にリリースされた『インナーヴィジョンズ』(US4位/UK8位)は、曲の良さに加え、社会性の強い歌詞も鋭さを増し、さらにサウンドのヴァリエーションが格段に広がっています。 前作で特徴的だったクラヴィネットが鳴り響く「ハイヤーグラウンド」、フェンダー・ローズとシンセのアンサンブルが美しい「汚れた街」は、シングルカットされ、ともにUSトップ10入りしています。 ちなみにこの2曲、すべての楽器をスティーヴィー1人で演奏しています。 そして、3枚目のシングルとなったのがこの曲(US16位)。こちらは、ピアノが強烈なビートを刻んでいます。この曲も、パーカッション以外は、すべて彼自身の演奏です。この時期のスティーヴィーは、本当に神がかっています。 昨日に続いて余談ですが、小沢健二「天気読み」には、この曲も引用されています(「晴れた朝になって~」の部分)。 そういう意味では、「天気読み」つながりと言えるかもしれません(?)。
469: Elliott Smith / Because
アメリカン・ビューティーというのはバラの品種名で、なるほど、昨日取り上げたグレイトフル・デッドの同名アルバムでも、ジャケットの中央に大きなバラが描かれていました。 そして、1999年に公開された、ケヴィン・スペイシー主演の同名映画を連想する人も多いと思います。こちらも、宣材写真には一輪のバラが使われていました。 アカデミー賞では8部門にノミネートされ、5部門で受賞しています。また、興行面でも大成功を収めています。 まあ、例によって、私は映画を見ないので、サウンドトラック以外のことは、ほとんど知らないのですが... このサウンドトラックで印象的だったのが、エリオット・スミスがカヴァーしたこの曲。 オリジナルはビートルズで『アビー・ロード』収録曲ですが、この曲の代名詞でもあるハープシコードのイントロはバッサリとカットされ、いきなりアカペラのコーラスで始まるという、なかなか攻撃的なアレンジでした。 映画ではエンディングのクレジット・ロールで使われていたらしいですが、たしかに合いそうなイメージがあります。