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効かせるトレーニングと効かせないトレーニング

noteをご覧いただきありがとうございます。

今回は、トレーニングの使い分けについて、よくいただく質問を元に書いていきたいと思います。


このトレーニングはどこに効くんですか?

自分の仕事はストレングスコーチのため、日常的に選手からこのような質問をうけます。

この質問へは、種目が同じであっても目的によって回答が異なることがあり、尻に刺激が入ってたらえーよ。と言うこともあれば、むしろ効いてる感覚がでないようにして。と言うこともあります。

例えば、ハムストリングスを鍛えたい、広背筋だけに刺激を入れたい、といった局所的にアプローチしたい場合は“効かせる”ことを選択します。

選手の感覚として、その部位に力が入りにくいとか、怪我あけで鍛える必要がある時に上記のようなやりとりをすることが多いです。

一方で、身体を強くする、力発揮を高めるといったような、目的が筋肉単体でない場合は、できるだけひとつの部位に“効かせない”ようにおこないます。

理由としては、大きな力を発揮するために、より多くの部位を動員したいからです。それ以外にも、条件が追加されるなど複雑性が増すことで、効かせる、効かせないといったことから焦点が離れていきます。


効かせる、効かせない

筋肉に効かせるためには、対象となる筋肉以外を極力つかわない方が効果的です。

しかし、大きな力をだすためには、できるだけたくさんの部位を動員したい。つまり、真逆のアプローチをする必要があります。

ただ、真逆とは書いたものの、双方のアプローチには相乗効果があり、どちらかだけで良いというわけではありません。

弱い部位があれば力発揮の際に足を引っ張ってしまいますし、個々で強くなった筋肉をたくさん使いこなすことができれば、当然大きな力をうむことができます。

目的によって使い分ける術を用意しておき、優先順位をつけて取り組むべきなのです。


優先順位

競技者のトレーニングにおいて重量なのが、時間は有限であり、取り組める量(時間や負荷)には限界があるということです。

あれもこれもおこなった結果、回復が追いつかずにかえってパフォーマンスを下げてしまう。最悪の場合、怪我をしてしまうことも考えられます。

また、トレーニングだけでなく、競技の練習や学業、仕事の時間があり、トレーニングに好きなだけ取り組めるといった状況は稀です。※学生や社会人アスリートなど幅広い意味で

その中で、何を優先しておこなうべきなのか整理しておくことが大切です。

優先して身体を大きくする必要があれば、ある程度の重量を扱ったトレーニングと部位ごとにもしっかり刺激を入れる。

より競技にそくした力発揮を向上するためには、片脚や全身を駆使した種目を採用する。

アプローチすべき能力に合わせて種目と方法を選択します。ここで方法と書いたのは、冒頭のやりとりの通り、同じ種目でもやり方によって刺激を変えることができるからです。



まとめ

効かる効かせないという議論は、目的によって答えが異なります。

トレーニングの目的が筋肉であれば、対象となる部位にしっかり刺激を入れるべきですし、それ以外であれば効かせる効かせないという話ではなくなってきます。

パワー系のトレーニングや高重量を扱う種目では筋肉に効かせないことが重要になりますが、その準備には、必要な部位に刺激を入れておくことが大切です。

また、その割合が0か100である必要はありません。

双方の特徴を理解し、目的に合わせた方法を選択することで成果に繋げることができます。

皆様のトレーニングに少しでもお役に立てれば幸いです。


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トレーニングに関するコラムの配信とプログラムの販売をおこなっています。パーソナルトレーニングほどカスタマイズしないかわりに、ライトなプログラムをたくさん更新していきたいと思っています。よろしくお願いします。