【考察日誌】 もはや職業のひとつになっている「ギグワーカー」について書きます!
こんばんは、芝本です。
ついに、大阪と東京を含む9都道府県(沖縄を除く)で、20日をもって緊急事態宣言を解除されます。このうち東京や大阪など7都道府県は、来月11日までの期間、まん延防止等重点措置に移行する等が決まりました。まだ、再宣言の可能性もあるので油断できませんが。
さすがにこのコロナ禍生活も、1年以上続けば「ただの日常」になってきましたね。
今までどおりの生活や働き方ができなくなったことで、自分自身にベクトルを向けて、自分の将来やお金、健康について考えてきた方も多いと思います。これから夏に向けて季節が変化していくので、それに対応できるように健康管理はいま特に重要かもしれませんね。健康管理については、実践的なものも含めて記事にまとめています。読んでない方はぜひご覧ください。
さて、1年以上続いているコロナ禍により、健康だけでなく働き方への意識も、世の中的にかなり変化がありました。特に、フリーに柔軟に働くことができる仕事は人気が出ています。その中でも「ギグワーカー」という働き方は、主婦層にも浸透しているようです。
ということで今回は、働き方の一つとして定着しつつある「ギグワーカー」について考えてみました。
「ギグワーカー」とは?
知っている人も多いかもしれませんが、「ギグワーカー」について振り返ってみましょう。
「ギグワーカー」
インターネット経由で単発の仕事を請け負う労働者のこと。ライブハウスなどに居合わせたミュージシャンが一度限りで演奏に参加することを意味する音楽用語「gig(ギグ)」に由来する。
引用:日本経済新聞「ギグワーカーとはネット経由で単発の仕事請け負う(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODC027I30S1A300C2000000/)」より
少し補足して言い換えると、『インターネット上のプラットフォームサービスを介して単発の仕事を請け負う労働者のこと』ですね。この単発の仕事は「ギグワーク」とも呼ばれます。なので、”「ギグワーク」をする人”=「ギグワーカー」です。
ここでいう『インターネット上のプラットフォームサービス』とは、具体的に、次のようなものがあります。
・Uber Eats(食事宅配サービス)
・Airbnb(宿泊施設仲介)
・クラウドワークス(クラウドソーシングサービス:データ入力やコンテンツ制作、Webサイト制作やプログラミングなど)
・ランサーズ(クラウドソーシングサービス:データ入力やコンテンツ制作、Webサイト制作やプログラミングなど)
なるほど!!!
こうしてみていると、「知っている」「使ったことある」という人も意外と多いのではないのでしょうか。Uber Eatsの配達員なんて、街に出ると、もはや見かけない日はないくらい働いていますよね。
冒頭の記事で、主婦層に浸透しているのは”gigbase”というアプリです。”gigbase”は、隙間時間を使って働きたい人と、単発の仕事をお願いしたい企業をマッチングさせるサービスになります。この『インターネット上のプラットフォームサービス』を利用して仕事している人も「ギグワーカー」になります。”gigbase”の場合は、施設や車の清掃といったものから不動産調査、通訳など、取り扱っている仕事は多岐に渡ります。
調べてみると、意外と「ギグワーカー」という働き方ができるサービスって、身近に溢れていたんですね。
「ギグワーカー」が増えている原因は?
こういった「ギグワーカー」が増えている背景はなんでしょうか?
その前に、「ギグワーカー」という働き方に対して、どんなメリットとデメリットがあるか、まとめてみます。
【メリット】
・気軽に取り組め、自分の裁量でスキルや時間を切り売りができる
・専門性の高い人材が特定の企業に属さずに、プラットフォームサービスを通じて仕事を請け負える
・いろんな仕事ができる
仕事を請け負う側は、この「気軽」かつ「自分の裁量でスキル・時間を切り売りできること」というメリットがあります。一方で、仕事を依頼する企業側は「従業員を雇用するコストがかからない」というメリットがあります。
この両者のWINが噛み合っているのが最大の特徴ですね。
パート・アルバイトも似たような感じですが、「ギグワーカー」はより上記の特徴が顕著なのです。パート・アルバイトは、まず、企業側がアルバイトの募集をかけ、その募集に応募するところから始まります。そして、企業側へ身元証明書や住民票記載事項証明書などの必要書類の提出と、面接を受けることが一般的です。企業側がそれらを総合的に判断してOKであれば、晴れてアルバイトとして採用されます。このアルバイト募集から採用までの間に、必要書類の準備、面接の日程調整、採用する判断に手間と時間がかかります。
一方で、プラットフォームサービスを介した「ギグワーク」は、仕事を請け負う側は自分のスキルや資格などの必要情報を登録さえすれば、仕事を探したり企業側からの依頼があればすぐに仕事を請けることができます。仕事を請ける側のスキルの情報はプラットフォーム上に登録、または提示されているので、企業側は欲しいスキルの人を選ぶ、またはプラットフォームサービスがマッチングをしてくれます。
つまり、アルバイト採用でいう『募集から採用までのコスト』の大半をプラットフォームサービスが代行しているとうことです。さらに、そのサービスはインターネットやアプリを利用したオンラインで完結するものなので、仕事を依頼する側も請け負う側もお手軽なのは間違いないですね。
また、特定の企業に属する必要がないことも大きなメリットです。専門性の高いスキルを持っている人は、”フリーで活躍している人”や”所属している会社ではスキルが十分に発揮できない状況の人”もたくさんいます。そのようなプロの方々の力を借りるのも、プラットフォームを利用すれば早いですし、仕事を請ける側も手早く自分のスキルを磨きながら小遣い稼ぎができます。
もちろん、デメリットもあります。
【デメリット】
・仕事の獲得が不安定な場合もある
・競合の増加と単価の下落の可能性もある
・トラブル時の大きな責任負担といった問題も考えられる
確かに、自分のスキル・能力・空いている時間と企業側の仕事内容と期日が噛み合っていないと、仕事の獲得が成立しません。なので、安定して仕事を獲得できる保証はないです。
また、同じようなスキルの人がたくさん登録されていると、企業側はその中でもよりリーズナブルに仕事を請ける人を選びたくなりますよね。そうすると、競合の中で仕事を請けるためには、実績のないときは必然と単価を下げざるを得ない状況になります。
そう考えると、最初のうちは、これ一本でご飯を食べることは難しいです。とは言っても、コツコツ努力をすれば「ギグワーカー」としての実績を積むことが可能で、その結果、会社員の給料と同等に稼いでいる人も実際いらっしゃいます。
さて、この「ギグワーカー」という働き方が増えている原因はなんでしょうか?
原因の一つは、やはりコロナ禍です。
コロナ禍の影響で、休業や閉店が相次いだことにより、パート・アルバイトをしていた主婦や学生の働き口が限られてしまったことが考えられます。また、会社勤務でもコロナ禍による収益減少で給与が減った人もいるので、副業的に収入を増やすために「ギグワーク」している人も少なくないでしょう。
もう一つは、最低賃金の引き上げでしょう。
最低賃金の引き上げにより、人を雇うコストは高くなります。従業員にとっては、大変素晴らしいことですが、人を雇うことのハードルが高くなったと感じる企業もあるでしょう。そういった企業にとっては、お手軽かつリーズナブルに必要なスキルを持った人材に単発の仕事を依頼できる方が、はるかにハードルは低いです。
この「ギグワーカー」の増加は、ある意味今の経済情勢を表していて興味深いですね。
働き方は生きるためのツールのひとつ
今まで働き方についてのボクの記事で何度か書いていますが、昨今は働き方が本当に多様化しています。働き方改革も実施され、正社員以外でも自分のスキルを発揮できる働き方や仕組みが整ってきました。
実際に、フリーランスという働き方を選ぶ人は増えています。ちなみに、コロナ禍の影響で国内のフリーランス人口が約1670万人(2021年3月時点)になりました。なんとここ1年間で57%も増えています。
なんせ、働き方の選択肢が多い時代になりました。
コロナ禍という社会を大きく変える変化もあり、働き方の新たな選択肢となるような「ギグワーカー」などにも需要が増えています。一方で、選択肢が多いゆえに、働き方に迷う人が出てくるのは当然でしょう。
だからこそ、働き方の選択肢の先に、「どういうライフスタイルが待っているか?」を考えるのは大事だと思います。逆に言えば、自分が「どういうライフスタイルを手に入れたいか」を決めて、そこから働き方や生活を「どう変えていくか」を考えると、やることがより明確になるでしょう。
まずやるべきは自分のゴール設定を具体的にすること。
働き方が多様化している現在だからこそ、理想のライフスタイルはここからの頑張りでどうにでもカタチにしていけると確信してます。
今日はここまで。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。
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