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#259 優しさとは何だろうと考える

ご無沙汰しております。

子が生まれて早11ヶ月。それはそれは怒涛のようでありながら、分厚い日々を送っている気がします。

「まだ一年経っていないのか」というような感覚が、色濃くあります。

それだけ、子のみならず、妻の輝きも凄まじい。結婚というものをなめておりました。

素晴らしいです。素晴らしいですよ。本当に。


 
 
 
 
 
 
 
 
さて、表題の件ですが、子育てや家庭というものに限らず「優しさ」というものを考える機会が増えました。

一歩誤れば「甘やかし」。それは与える側としてではなく、受ける側としてもたくさんたくさん考える機会がありました。

僕という人間は欠陥が非常に多く、36にもなり、尚且つ人の親になったにも関わらず、

「逃げ癖」のようなものが抜け切れていない。

はっきり言って過保護な家庭、しかして居場所のない家庭に育ち、必死に外で人間関係を得ようと奔走しました。異端な人間として棚に上げられ、逃げて逃げて何とかなってきました。

故に今「決して逃げ出せない(逃げ出したくない)環境」へ直面してパンクしています。もう逃げられない。

これは本当に苦しいものです。でも同時に喜びがある。だのに何故、苦しいのか、やや脱線しますがそれを先ず話します。

 
 
 
 
 
 
 
 
僕は「涙」というものは悲しみに限らず"感情と感情の板挟みになったとき"に流れるものだと考えています。

誰かへの非難を心から思いながら、刷り込まれた道徳心により心が潰されると涙になります。

受けた厚意を飲み込んで、感謝と過去の辛さが同時に生まれたとき、涙になります。

どうしようもなくはみ出す果汁のようなもの。心から体から"逃げだした"もの。それが涙です。

だからスッキリする。逃げるとスッキリするんです。問答無用に、その矛盾した気持ちを解消(解決)させる効果がある。その矛盾を漫然と行うんです。涙は。

僕は今「どうしても失いたくないもの」と「二度と出会したくないもの」の間に挟まれています。

この、どちらかだけであればそれは逃げ場もあったでしょう。

しかしもはやそうもいかない。えらく濁しますが、同じような場面に直面している人には伝わるでしょう。

こんな場面に至ったのは、僕の業によるものでしかありません。

情状酌量の余地なし、なんです。だから涙は流せない。涙が流れないのであれば、苦しみは苦しみのまま居座り続けます。

なので、僕の人生は敢えて俯瞰で見ます。もはや終わったもの、失敗したもの、反面教師そのものとしてとらえて話を続けます。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
逃げ場を求め彷徨って辿り着いた場所。計算づくの人生では決してなかった。

苦し紛れ、行き当たりばったりに生きてきて、運良く出会えた妻によって救われた。

そうして夢を見てしまいました。人並みの幸せ、人並みの人生、誇りを持てる生き方。妻に子を。

このコロナ禍に、絶望の淵に、そんな夢に踏み出しました。

妻は一言で言って、とてもいいやつです。

子に厳しくしてしまった後は一人で落ち込んでいるような人。迷惑ばかりかけている僕にも、喧嘩のようになった日であっても必ずご飯を作って待ってくれているような人。

でもしっかり感情に逆らって厳しくもあれる人。意見を述べてくれるフェアな人。

どんな育ち方をしたらそんなことになるのか。わかりません。

子は当たり前ですが奔放で、言葉も通じない。自分が嫌なことは我慢しないし、僕らの言うことなんて8割聞けません。

僕が働きに出ている平時はワンオペ(一人で育児することの通称)です。妻が一人で見ています。

帰宅後や休日に妻が爆発しそうになっている姿もたくさん見ます。でも堪えてる。

本線に戻りますが、優しさとは何でしょう。子に優しくすることは、幸せに向かう道なんでしょうか。

そもそも、優しさって何を指すことなのか。

普遍的なパラメータなのか、評価なのか、愛情なのか、そもそもプラスなエネルギーなのか。

僕の結論を言ってしまうと、優しさとは交渉なんだと思うんです。


 


 
 
  
 
 

 
個から個に限定された交渉。それが優しさです。

「優しい人」なんて言葉がありますが、絶対的なパラメータでは決してないと思っています。

友人には愛想が良いが伴侶には鬼のような人。他人は虫以下、家族にはデレデレな人。どちらも「優しい人」だと思います。或る角度から見る個人にとっては。

妻から子。妻から僕。僕から二人へ。これは特別な関係の中にこそあると思うんです。諸々の都合、影響があるからこその行為が紐づいてきます。

妻から子に向かう優しさは「いとおしい」「悲しませたくない」「怪我させたくない」「健康でいてほしい」などがわかりやすくあるでしょうし、

妻から僕にも向かう優しさは「凹まれてもうざい」「死なれたら困る」「家の雰囲気を保ちたい」などがあるかと思います。

僕から二人への優しさは自分のことなのでわかりますが「嫌われたくない」に尽きます。

これらの希望を、相手にせがむもの。それが交渉たる所以です。

たまにいます「誰にでも優しい人」。これは「誰にでも好かれていたい人」ともとれますし、「誰にも傷ついて欲しくない人」ともとれます。

これって一般的な感情だと思いますけど、大概の人は諦めますし、抜けます。でもたまにいます大義を持って極める方が。

どうにせよ、その本人の主義主張なんです。希望と期待なんです。

だから、たまに食い違いが起きる。

そんな人はとても理想のある人だからこそ、我慢をできる。なのでそれが為されないとわかればその"優しさ"は牙を剥くはずです。

僕も最近その牙にやられました。優しさ、や幸せ、の言葉を振り翳して頭部から狙って殴り掛かられました。

これらは扱いを誤ると、その正当性を盾にした傍若無人な凶器や暴力になり得ます。

その正当性から逃げ場を奪い、更には圧倒的な力でもって人の呼吸を減らしていく。

ただそれもおそらくまごうことなき優しさなんですよね。問題は恰も無償であるかのように、扱う本人が錯覚していること。

そこには必ず目的があるんです。流行りの億り人の寄付だったりがフォロワー増やしにあったりするように、無償の優しさというのはない。

だから、優しさ=交渉なんです。


 
 
 
 
 
 
 

 
世の優しさは無意識なことが大半かと思います。

短いスパンの未来へ向けた交渉が殆どかと思います。

なので僕のように36年目にして大きな脱線を起きていることは、予期は出来たことでも、誰かに望まれたことだとは言えないと思います。

ただなるべくしてなったとは言えるでしょう。

優しさは交渉、というのが僕の結論ですが、一般的に言われる優しさとは"受けた側が得をする"ようなエネルギーである印象が強いかと思います。

優しさとは何だろうの本質はこっちです。

"相手が得をするように仕向けていない優しさとは何だろう。"

よく言われるテーマかと思います。諺で言うなら「情けは人の為ならず」でしょうか。

「情けは人の為ならず」の誤用には"情け(やさしさ)は人の為にならんからしない方がいいぞ〜と言うのがありますが、

実際には"情けは周りまわって自分に返ってくるから「人の為」じゃなくて「自分の為」なんだぞ〜"という意味合いの諺なので、今回の話にも繋がってきます。

僕の結論と、この諺のいうところの二つを合わせると、優しさは与えた側にこそ利益があるんじゃないのか。ということになってきます。

ついてこれていますでしょうか。

僕も書きながら考えているのでごちゃごちゃしているかと思いますがもう少し続きます。

 
 
 
 
 
 
 
 
今、僕が置かれている現状。凡ゆる優しさによって辿り着いた末路。

これは誰が望んだわけでもなく(望まれてたら怖い)、結果として訪れてしまった状況なんですが、

優しさは"相手を搾取するものであるかも知れない"という恐ろしさを伝えておきたいんです。

さっきも「感謝」という言葉を使いましたが、感謝は時として呪いになります。

僕がまさにそうですが、プレゼント文化が大の苦手です。恩は返さねばならない。それがとても重荷に感じるからです。

時間も食う、気も使う。何なら最適解は整わないし、得をするのは企業でしょう。

イーブンにする何かを経由するなら初めからゼロでいいじゃないかと。ケチな考え方でしょうね。自覚があります。

多くの優しい人に囲まれて、いい気になっていた僕はただのクズに成り果てました。

子にはこうはなって欲しくない。切に願います。

厳しさは、優しさの反対でしょう。

与える側を擦り減らすものかと思います(相手が得をしないキビシサはただの暴力)。敬遠もされるでしょう。でもそれが親の役目でした。

さっき敢えて放っていた話があります。

二つの感情に挟まれて、溢れ出したのが涙、僕にも二つの感情があります。と。

ならば涙が流れるはずですよね。晴れる心があるはずですよね。

涙は逃げたものなんです。それは地面に落ちるだけ。ただし救われる。その二つは報われるんです。問答無用に。

そうありたいと思います。

"長いスパンで考える優しさ"を捉えていきたいですね。

今日はこんなところで。

最近はインスタグラムをよく更新しています。

苦肉の策というのか、心を鬼にしてお子をネタにして動画にさせてもらってます。

お子がいつか「やめろ」と言ってくることもあるでしょうし、それを原因に絶縁されるかも知れません。

長いスパンで考えて交渉(優しさ)していかないとなぁ。

でも、今は自分のことよりも妻や、お子のことだ。嫌われることを恐れるな。

本日もお疲れ様でした。

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