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ポストコロナに向けたパラダイムシフト

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新型コロナウイルス感染拡大の時代、僕たちはどう生きるのか、新見先生がさまざまな視点で切っていきます。漢方はもちろん、医療に関すること、経済に関すること、社会に関すること、医師とし… もっと読む
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米国最高裁の「アファーマティブ・アクション」違憲判決  新見正則

米国最高裁の「アファーマティブ・アクション」違憲判決  新見正則

これからの大学の入学選考には
人種を考慮しません6月29日、アメリカの最高裁判所は1960年代半ばから実施されてきたアファーマティブ・アクションを憲法違反とする判決を下しました。

そもそも、アファーマティブ・アクションって何?アファーマティブ・アクションとは、少数人種である黒人やヒスパニック系の優遇措置のことです。

1950年代後半から60年代前半、アメリカで公民権運動が活溌になった時期、永く

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まず、専門家を気取ろう!  新見正則

まず、専門家を気取ろう!  新見正則

専門家への最短ルートはTTPインターネットで情報収集が簡単になり、情報量も飛躍的に増え、どんな領域でも専門家を気取ることは簡単になりました。専門家の意見を徹底的にパクればいいからです。徹底的にパクることを僕はTTPと呼んでいます。

ここ数年間の新型コロナウイルスの報道を見ても、誰かの意見をパクったようなお話ばかりで、専門家と称する人達はどこまで専門家なのだろうかと思うことも多々ありました。

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2023年のコロナはどうなる?  新見正則  

2023年のコロナはどうなる?  新見正則  

2023年はどんな年?新型コロナウイルスは変異を繰り返し、
次第に感染力を増しつつ、重症度は低下している
という認識で現状は正しいと思っています。

そして新型コロナウイルスは
季節性インフルエンザと同じレベルの危険性に近づいていると思われています。
むしろ、季節性インフルエンザよりも危険度は少ないという専門家もいます。

コロナのカウントは難しい感染数や重症化率、そして死亡数などは公にされていま

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中国の壮大な臨床実験!  新見正則

中国の壮大な臨床実験!  新見正則

脅威に対する対応は2つ1つめは、命に関わるような脅威や、得体が知れない脅威。
このような脅威には「まず逃げる」が正解です。

2つめ。命に関わらないような脅威。
命に関わらないなら「徐々に慣れる」が正解。
慣れれば共存できるようになります。

脅威とストレスは同じつまり、ストレスへの対応も同じ。
命に関わるような強いストレスからは「一目散に逃げる」が正解。
命に関わらないようなストレスであれば「徐

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やはり運気が大切ですよ  新見正則

やはり運気が大切ですよ  新見正則

ワールドカップ、観ました?ワールドカップでの日本代表は善戦でしたね。
最近はあまりサッカーを観ない僕も観戦しました。
優勝経験があるドイツとスペインを破って決勝トーナメントに進出し
惜しくもクロアチアにはPK戦で敗れました。
敗れましたが感慨深い試合でしたね。

ジーコにアルシンド、懐かしいでしょ1993年5月15日、国立競技場でJリーグの開幕戦が行われました。
僕と家内で観戦に行ったのがついこの

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数字のマジック  新見正則

数字のマジック  新見正則

「本日はポイント10倍の日」なんとなくそんな言葉で購買意欲が湧いたりします。
1,000円の買い物で通常1%、10円のキャッシュバックが
特別な日に買い物をするとその10倍の100円になるのであれば超お得です。
でも通常は0.1%のバックである1円が10円になっても
実はあまりお得感はありません。

比率と実際の数字では全然違って感じる不思議 ① ある抗がん剤を使用すると、乳癌の再発率が半分になる

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ストレスとレジリエンス   新見正則

ストレスとレジリエンス   新見正則

ストレスへの対処は2択! 逃げるか、慣れるかブラック企業かなと感じる会社で働いている時、
もしも自分の命も失うほどのストレスを感じているのであれば、
一目散に逃げましょう。
つまり、さっさと会社を辞めましょう。
しかし、自分ではちょっと耐えられそうなストレスであれば、
ぼつぼつと対応する方法もあります。
ストレスにうまく対応できれば耐えられるようになるのです。
するとブラック企業と最初は感じていた

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「免疫力」という言葉  新見正則

「免疫力」という言葉  新見正則

40年前にタイムスリップ先日、慶應義塾大学医化学教室前教授の石村巽先生を囲む会がありました。
40年近く前、僕が医学部の学生だった頃
医化学教室に出入りしていました。
そこで酵素の生成や染色の実験を行っていました。
放課後や休日、ときどきは他の授業をサボって実験をしている日もありました。
そんな時間が妙に楽しかったのです。

当時指導して頂いた先生方にも久しぶりにお会いすることができました。
約4

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松田邦夫先生  新見正則

松田邦夫先生  新見正則

11月11日は師匠、松田邦夫先生のお誕生日松田邦夫先生と僕の出会いは15年以上前。
八重洲のビルで行われた松田邦夫先生の講義を僕が拝聴したのが始まります。

当時は、漢方を本気で勉強し始め、数年が経過したところでした。

多くの先生の講義はサイエンスを重視する僕の視点からは
まったく理解できない現実離れした仮想空間の話でした。
僕には到底納得できませんでした。

いろいろな漢方の先生の講義を拝聴し

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『フローチャート新型コロナ後遺症漢方薬』  新見正則

『フローチャート新型コロナ後遺症漢方薬』  新見正則

新刊刊行記念! 平畑光一先生とYouTube対談新型コロナ後遺症チェックシート僕のクリニック、新見正則医院で使用している新型コロナ後遺症チェックシート、ご紹介します。このチェックシートの斬新な点は、新型コロナワクチン接種後にも同様の症状を呈することがあることをしっかりと謳っていることです。

これはたくさんの患者さんを拝見していると自ずとわかることで、新型コロナワクチン接種でもコロナ後遺症と同様の

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エビデンスがあるという意味  新見正則

エビデンスがあるという意味  新見正則

エビデンス=証拠エビデンス(=証拠)という言葉をテレビなどでも耳にすることが増えました。
発言していることに証拠があるかということですね。

医療界のエビデンスは、そのレベルによって数段階に分かれます。
僕が好きな分類はアメリカ臨床腫瘍学会のレベル分けです。
5段階に分かれていて、エビデンスレベルが低いものがレベル5です。
信頼性がもっとも低い証拠という意味合いです。

なお、患者数が多いというの

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僕のプレゼン2  新見正則

僕のプレゼン2  新見正則

僕たちの華麗なプレゼンがテレビに!数日前、NHKのEテレ「大田光のつぶやき英語」の後半でイグノーベル賞にちょっと触れて頂きました。

16年連続で日本人が受賞しているという内容ですが
イグノーベル賞のプレゼンのシーンは
なんと、2013年の僕たちがでてきました。

テレビとして一番絵になるのは僕たちのプレゼンと勝手に自画自賛しています。

イグノーベル賞って何?っていう方にイグノーベル賞はノーベル

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僕のプレゼン  新見正則

僕のプレゼン  新見正則

講演会を盛り上げたい昨日は日本薬科大学の漢方アロマプレミアムコースのキックオフ講演でした。
お風呂博士として超レアな存在で活躍している
石川泰弘先生とのご縁で依頼されました。

これまでも漢方アロマコースは7年前から行っていますが
今年の漢方アロマプレミアムコースは新しい特別な企画です。
そのキックオフ講演ということで僕も楽しみにいろいろと準備をしていました。

僕のプレゼンスタイル僕は、壇上の正

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エリザベス女王の国葬を見て思ったこと  新見正則

エリザベス女王の国葬を見て思ったこと  新見正則

イギリスは懐かしい第二のふるさと僕は1993年から5年間、
オックスフォード大学博士課程の大学院生としてイギリスに滞在しました。
僕の人生で2番目に長く暮らした町がオックスフォードです。

1997年8月31日。
その日は朝からどのテレビチャンネルも通常番組を放送していませんでした。
ダイアナ元皇太子妃がパリの交通事故で亡くなった日です。

そして、9月6日。
僕がアメリカの国際会議に参加するため

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