「歴史を学ぶと、未来がわかる」という、言説がいまいち腑に落ちない理由と、東浩紀の思想。
与えられるファストフード化された消費財を動物みたいに食べる人間像──。それを『動物化』と表現したのは、思想家・東浩紀である。
漠然とした言い方になってしまうが、私は自分自身が社会とつながることに興味がある。私は平野啓一郎『私とは何か』が好きだが、これも同様の問題意識に駆動されて手に取った本である。
さて東浩紀『動物化するポストモダン』も、そのような「社会とどうつながるか」という問題意識の通底した書物だ。2001年に発行された書籍であり、20年ほど古いものである。しか