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【ミカタをつくる広報の力学】#64 この冬は「食」でPR 〈 冬のPRネタ 2022 〉

最近急に寒くなりましたが、脳科学の世界では、人間は寒くなると食欲が増進すると証明されているそうです。

円安で物価高騰が厳しい反面、旅行支援で盛り上がっている、冬のPRを考えていきましょう。


円安と物価高騰を逆手にとる

冒頭でも書いたように、寒い冬には食欲が増進し、その分美味しいものもたくさん出てきます。
特に鍋料理と熱燗は冬の風物詩とも言えるでしょう。

ところが世間はあいにくの物価高。どの食品も軒並み値上がりして家計は火の車です。

そんな中、価値を再評価されて推されているのが「米」
米は、日本で唯一の「食料自給率100%」の作物です。
8割以上を輸入に頼る小麦粉の価格高騰を受けて、パン食に代わって米食が推進されたり、米粉パンが流行しています。
小麦アレルギーの人でも食べられますしね。

何より和食は外国の人たちにも大人気。
特に円安の今は、外国人観光客にとって天国のような国。
安くて美味しい「日本の食」を楽しむのにうってつけというわけです。

ユネスコ無形文化遺産に申請中とご紹介した日本酒も、米からつくられる外国人に人気のお酒。

というわけで、円安でお得な外国人観光客にも、旅行支援で盛り上がる日本人観光客にも、美味しいものがいっぱいの日本の冬を、「食」の工夫でPRするのはいかがでしょうか。

ベジタブルミートや昆虫食などの「フードテック」、社会課題としての「フードロス問題」、健康志向のヘルシーな日本食、日本酒との食マッチ、ユネスコ無形文化遺産の「和食」と申請中の「日本酒」、同じ穀物でも餅米*からつくられる「餅」、地域や家庭ごとに個性豊かな「雑煮」など、日本の食ならではの企画で、この冬を彩っていきましょう。

*「餅」をつくる米は、正しくは「糯米」(もちごめ)と書きますが、ここでは「餅米」とさせていただきます。以下同。

冬の定番行事をピックアップ

一般に、PRのネタとして使われる、冬の行事や記念日、法改正などを一部ピックアップしましたので、
ネタづくりの参考にしてください。

【祝日・記念日】 ※( )内の日付は2022・2023年のものです。
冬至(12/22)
クリスマス(12/25)
大晦日(12/31)
元日(1/1)
成人の日(1/9)
節分(2/3)
立春(2/4)
建国記念の日(2/11)
バレンタインデー(2/14)
天皇誕生日(2/23)
障害者週間(12/3~12/9)
人権週間(12/4~12/10)/世界人権デー(12/10)
省エネルギー月間(2月)

【行事・レジャー】
クリスマスパーティ/忘年会/新年会
カウントダウン/初詣/帰省/成人式
冬休み/雪まつり/ウインタースポーツ
入学試験/大学入学共通テスト(1/14~1/15)
東京マラソン2023(3月5日)

【生活・文化】
衣替え/こたつ/大掃除/火の用心
冬のボーナス/歳末セール/お歳暮
鍋料理/おでん/燗酒/みかん/焼き芋
年越しそば/おせち料理/お雑煮/七草粥
大晦日/年越し/お正月/年賀状
風邪予防/乾燥肌対策/加湿器/カイロ

【社会・時事】
円安/物価高騰
文化庁京都移転(2023年3月予定)
こども家庭庁(2023年4月設置予定)
給与デジタル払い(2023年4月解禁予定)
インボイス制度(2023年10月開始予定)

米を使った新しい料理でおもてなし

日本では、餅米を含む米や米麹を主原料とした食品や調味料、飲料が数多く存在します。米味噌や米酢といった調味料をはじめ、日本酒、米焼酎、正月には雑煮や甘酒なども人気があります。

そこで、米や米粉を使って新しいご当地料理をつくるというのはいかがでしょう。

米粉のたこやきもブームの兆しがあるので、従来小麦粉に頼っていた料理を、米粉でつくることで話題になるかもしれません。

小麦粉アレルギーでも食べられるという点は、ダイバーシティに配慮していますのでSDGsの方面でも語ることができます。

外国人観光客の中にはビーガンやベジタリアンもいますが、その点でも問題はありません。余った古米を活用するなどして、フードロス問題の解決にもつながると、さらに社会貢献度が増します。

もちろん地酒があるような地域では、日本酒と和食の文化遺産コラボ(片方は申請中)でおもてなし。その地域ならではのご当地料理と地酒をあわせれば、国内外からの観光客に人気か出ることでしょう。

食品企画の良いところは、「必ずしも現地で食べなくても良い」という点です。

年内は、日本への渡航が解禁された外国人観光客だけでなく、日本国内の旅行支援も盛り上がりを見せますが、ここ数年の流れを見ると、年明けには第8波の可能性も否定できません。

もし万が一、年明けに第8波が起きた場合でも、食品自体は「おとりよせ」が可能なので、マーケティング機会を失うわけではありません。
安心してPRできるというものです。

おわりに

最近やたらと、日本酒のユネスコ無形文化遺産申請を推しているわけですが、日本酒が世界中でブームになれば、日本の米問題も解消でき、和食や日本酒の輸出にも拍車がかかり、この円安からの脱却に一役買うかもしれません。

なので、2024年の登録可否が決定するまで、私は応援し続けようと思っております(笑)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。



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