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3度の結婚と離婚

私はプロフィールで書いたように、
3度の結婚と離婚を経験しています。

この結婚と離婚を根拠として、私の現在の生き方を
否定する人もいますが、それは気にしていません。

相手の方もある事なので、
今までこの事を記事にするのは控えてましたが、
これを避けて前に進む事は出来ないと感じたので、
書いてみました。



①そもそもなぜ結婚したか?

私が結婚したのは、その時その相手の方を
好きだったからに他なりません。

相手の方は全て3回とも女性です。

私は以前、

「私がどの様にしてトランスジェンダーとして生きる様になったか(前編)」

「私がどの様にしてトランスジェンダーとして生きる様になったか(後編)」

という記事で書いたように、女性に対しての
尊敬・敬意・憧れから今の生き方になったと書きました。

ですから私にとっては、その女性と結婚するのは

「ごく自然な事」

だったのです。

ただ、それはあくまで私の内面的な意識の問題で、
当時は外見的には自分を隠して生きてましたから、
相手の女性からすれば、普通に男性と
結婚したと思われてました。

ちなみによく、

「女性と結婚して子供もいるのだから、トランスジェンダーではない」

とか

「女性と結婚して子供もいるのだから、普通の男性だ」

という言われ方をすることがあります。

しかし私からすると、この見方は
あまりに偏った一方的な見方であり、

「偏見」

でしかありません。

少し話がそれましたが、
とにかくこうして私は結婚に至ったわけです。

ただ、その結婚によって今度は葛藤を抱える事になります。
その葛藤とは、

結婚によって、自分らしく生きられなくなった。

という事です。

もちろんこれは、自分でそうしてしまったので
仕方のない事だと思います。

しかし、この我慢というのは
あるとき限界を迎えます。

それはそうでしょう。
私の場合、

「隠すという事は自己否定する事」

に繋がります。
自己否定というのは、続けるほどに辛くなるだけです。

そして、パートナーさんに私の内面を
徐々に打ち明けることにしました。

すると、意外な事にパートナーさんは
快く受け入れてくれました。

それ以来、一緒にお買い物に行ったり、
お出かけするのが楽しくなりました。

パートナーさんも、
一緒に楽しんでいるようでした。

こんな事ならもっと早くに
打ち明ければよかったと思いました。

お洋服も共用できるし、経済的な面でも
男女を別ける必要がなくなるので、
助かる面も多々ありました。


②なぜ3度も離婚に至ったか?

ここまでのお話で、
一見結婚は上手くいくように思えました。

しかしそうはいきませんでした。

ただ、ここはあまり詳細に書くと、
今までのパートナーさんを悪く言う事になるので、
あまり詳細には書きませんが、簡単に原因だけお話すると、

1度目は酒乱
2度目は子供の進路で話し合いが決裂
3度めは浪費癖と心の病気

こういった事が原因となり、一緒に暮らせなくなりました。

ちなみに1度目のパートナーさんは、
子供から聞いたところによると、
色々な男性を転々した後、亡くなられたそうです。

死因は聞いていませんが、孤独死だったそうです。

これを聞いたとき、私は、

「酒癖を治す努力さえしてくれれば離婚しなかった」

と思ったのを覚えています。

また3度目のパートナーさんは、
打ち明ける間も無く比較的短期間で
離婚に至ったので、私の素性を知ったのは
離婚した後でした。


③相手の原因はともかく自分の原因は?

さて、離婚というのは
何も相手の一方的な原因だけではありません。

私にも問題があったはずです。

それは一体何だったのか、自分なりに考えました。
考えられることはいくつかあります。

私は家ではお酒もほとんど飲まないし、
ギャンブルもやりません。

ですが、例えばもっとも原因として考えられるのは

  • 家族を食べさせるために、毎晩夜中にトラックで
    遠方まで仕事に行き、とても寂しい思いをさせてしまった

  • 仕事が不安定な時期が多々あり、生活する事に
    不安を持たせてしまった

この様な私側の落ち度があったと思います。

ちなみによく、私が今トランスジェンダーとして
暮らしているのを指して、

「3度ともあなたがトランスジェンダーだから
騙されたと思って離婚されたのでは?」

と聞かれることがありますが、それは誤りです。

なぜなら、当時パートナーさんは①の所で書いた様に、
受け入れてくれてたし、そんな私を見て
楽しんでいるくらいでした。

一緒にお洋服買いに行ったり、化粧品も共用して
メイクも一緒にしてたほどでした。

そう言った面に対しては
とても協力的にしてくれました。

また、離婚は3度とも私の方から言い出していますので、
「離婚された」のではなく、「離婚した」のです。


④今後結婚はあり得るか?

そんな感じで、3度の結婚と離婚を経験しました。

そしていまこれを書いている時点で49歳なわけですが、
これから結婚はあり得るのか聞かれる事があります。

今時点で私の気持ちとしては、

「もう結婚はないし、する気もない」

と思っています。

結婚も離婚も本当に体力と精神力を使います。
ですから、もう3度も経験したし、
無いだろうと思っています。

ただ、もしこんな方が現れたら考えるかも?
というのがひとつだけあります。

それは、

「2人でおそろいのウェディングドレスを着て結婚してくれる人。」

です。

そこまで最初から受け入れてくれる人が現れたら、
ちょっと考えるかもしれません。

え?そんなことで判断する?

と思われるかもしれませんが、これって
私にとっては結構重要なポイントなんです。

だって、結婚する時点でこれを受け入れて頂けるという事は、
最初から理解した上で結婚するという事に他なりませんから。


最後に

さて、今回は私の結婚と離婚について書きましたが、
いかがだったでしょうか?

結婚にしろ離婚にしろ、100組の夫婦が居たら
100通りのカタチがあります。

ですから、私のようなケースは
あまり多いケースではないかも知れませんが、
こんな人も世の中にはいるのねと、
そんな風に思って頂けたら幸いです。

でも、本当に離婚は精神力がめちゃくちゃ必要です。
結婚する時の数十倍必要です。

ですから今ご結婚されている方は、
出来るだけしっかりと夫婦間でお話をされて、
何かすれ違う事が出て来ても、軌道修正を
協力してやっていく事をお勧めします。

離婚はあくまでも最終手段だと思うので、
状況にもよりますが、例えばDVとかモラハラの様な
法的な問題がない限り、出来るだけ離婚を避けて
夫婦で協力される事をお勧めしたいです。

それから、まだご結婚されてない方は、
相手の方にしっかり自分の事をお話して、
お互いを理解し合って、その上で結婚されると
その後の生活もスムーズだと思います。

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