GA4でマジックナンバー分析を行う方法
Reproでマーケティングコンサルタントをしている嶋と申します。
今回はアプリマーケティングでは頻出の「マジックナンバー分析」をGA4で行う方法をご紹介します。
先日GA4でセグメントをいじりながらあれこれ検証していたところ、ついに実現方法を発見しました。
(上記ポストに弊社社長&執行役員からも反響があったので急いでnoteにまとめました…!笑)
マジックナンバー分析とは
マジックナンバー分析は、アプリのような継続して利用されるサービスで成長ドライバーを見極めるのに有効な分析手法です。
詳細はこちらで解説しているので、そもそもマジックナンバー分析って何?という方はご一読ください。
マジックナンバー分析を行う方法
結論からお伝えすると、探索レポートの「コホートデータ探索」テンプレートとセグメントを掛け合わせることで実現可能です。
「コホートデータ探索」はとユーザーの継続利用を見る際に使われるレポートです。
通常、「コホートへの登録条件」は単一のイベントでしか指定できませんが、セグメントを活用することで複数回イベントを実行した数値を集計することが可能です。
実例を基に集計方法を解説する
私が所有しているWebサイトのデータを使って解説していきます。
(継続利用を目標としない宿泊施設のHPのため、示唆は出ないと思いますが)
今回は下記の与件でマジックナンバー分析をしてきます。
対象ユーザー:全ユーザー
ベース期間:18週(4月30日~5月6日)
イベント:「TOP」「宿泊」「テレマークスキー」のPageviewイベント
実行回数:~3回以上
継続率のスコープ:週次
まず、探索レポートで「コホートデータ探索」テンプレートを選択します。
「コホートへの登録条件」を「すべてのイベント」に変更します。
(新規ユーザーのマジックナンバー分析をする際はここを「初回接触(ユーザー獲得日)」にします。)
続いて「コホートの粒度」が「毎週」になっているのを確認します。
(月次継続率、日次継続率のマジックナンバー分析をする際はここを「毎月」「毎日」にします。)
レポート側の設定が終わったら、「セグメント」の「+」からPageviewイベントごとに3種類のセグメントを作成します。
「TOP」から作成してきます。
①18週に「TOP」を1回以上閲覧したユーザーを指定するセグメント
②18週に「TOP」を2回以上閲覧したユーザーを指定するセグメント
③18週に「TOP」を3回以上閲覧したユーザーを指定するセグメント
「TOP」のセグメントをすべて作成し終えるとこのようになります。
濃い色のセルの数値:ベース期間(18週)のユーザー数
オレンジ枠の数値:翌週に再訪したユーザー数
これらを下記のように集計していきます。
「TOP」と同様に「宿泊」「テレマークスキー」についても集計を行ったところ、下記のような結果となりました。
最後に、横軸をユーザー数、縦軸を継続率として散布図を作成します。
以上で完成です!
そもそも継続利用を目的としたサービスではない、かつ母数も少ないので示唆の出そうなアウトプットにはなりませんでした笑
本来、アプリや継続利用されるWebサービスでは下記のようなデータと示唆が得られます。
また、マジックナンバー分析はデータを読み取る際「因果の順序」について注意が必要です。詳しくはこちらを見てみてください。
最後に
今回紹介した方法を使うことで、GA4でもマジックナンバー分析が可能となります。
マジックナンバー分析は、アプリのような継続利用されるサービスで成長ドライバーを見極めるのに有効です。
Webでも漫画サービスやVODなど継続利用されるサービスでは示唆が得られやすいです。もし分析したことがなければ、一度トライしてみるのをお勧めします。
今後もデジタルマーケティングに関するコンテンツを発信していく予定です!
モチベーションに繋がるので少しでも良い部分があれば「スキ」で反応してもらえると嬉しいです。とても喜びます。
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