AIによって人類の未来はどうなるか?
近年AIの登場によって、今後がどうなるか気になりますよね。今回は、そんなAIによる未来の予想変化をまとめてみました。
■AI学習のサンプル国・日本
まず、現時点日本ではAI学習を阻止する「法律」がありません。
それどころか、日本では機械学習を推奨するような法整備が定められています。
なにやら難しいことがかかれていますが、
つまり、日本ではAIが無断で学習し放題なのです。
2023年4月11日、「チャットGPT」を開発したオープンAIのCEO「サム・アルトマン氏」が来日し、日本に支社をつくることを大々的に宣伝しました。
さらに岸田総理大臣と面会し、利用者の保護を政府に要請したというニュースを耳にした方もいるでしょう。
サム・アルトマン氏が、他の各国を押しのけて、まず日本に来た理由としては、
日本が「ドラえもん」「鉄腕アトム」など、ロボットに対し親近感を覚え、あまりAIによる進化・反発が少ないと考えられることの他に、AI学習に効率的な環境であるという面もあると考えられます。
対して欧米諸国では、機械文明の進化によって人類がAIに支配されるなどを危険視するような文化がもともとあるようです。
イタリアで個人情報の観点からチャットGPTを禁止することを決定したことからも、人工知能に対してネガティブなものがあると見て取れるでしょう。
今後のAIの発展は、まず日本人向けにアレンジされ、そこから世界に広まっていくと予想されます。
私たち日本人が時代の生き証人になるかもしれません。
■人々は戦争し、スポーツに熱狂する
日本の研究者、メディアアーティストの「落合陽一氏」は、AIに発展によってやることがなくなった人間の未来の1つは「戦争」することかもしれないと説いています。
私たちの近代的情報の歴史は、
「新聞からテレビ、テレビからインターネット」と、
大衆→個人へと情報のアクセスが分断されてきました。
AIが人間の世界に入り込むことによって、人間が自分に最適化された情報(AI)にしかアクセスしなくなる未来が実現すると考えられています。
そこから、私たちはコミュニティへの愛着がなくなり、「共同体概念」が薄れ、危機感をつのらせた人たちによる「再統合」「強制的なコミュニティ統合」の動きが活性化する…ドナルド・トランプ氏の選挙のような動きが出てくるという予想をされています。
あやしい宗教やトンデモ世紀末論も出てくると考えられています。
人間には他者より優れていたい、正しい行いをしたいという「欲求」がありますから、そのような再統合の動きを理由に、自由派などを批判し、揚げ足取りはじめたり、支配活動を重ね、最後に戦争までをしてしまうかもしれません。
しかし、実際に血で血を洗う戦争をするわけにはいきません。
一番考えられる可能性としてあげられるのは、スポーツで決着をつけるということでしょう。
お互いが競い合うのでしたら、化学兵器や近代兵器で傷つけあうよりも、スポーツにのめり込むというほうが、「コスト」「健康」の面を考えても優れています。
野球・サッカー・バスケットボール・バレーボール・マラソンなど、身体を動かすスポーツがトレンドになっていく、これらの有名スポーツ選手を今以上に英雄視して応援するというのが日課になるのかもしれません。
■金銭を稼ぎにくくなることによるデフレまたはインフレの発生
AIによって、仕事すべてがなくなったとして、
そのときに発生するであろう問題は「世の中の金回りが悪くなってデフレが加速する」という事態です。
仕事がなくなってしまうのですから、必然的にお給料が少なくなり、その結果「お金」が世の中に出回る確率がなくなります。
そのため、希少になった「お金の価値」が非常に上がり、今500円で買えるものは100円払えば大丈夫という可能性が想定できますが、そもそも給料が少なくて何も買えないという事態がありえます。
それに対して、政府がお金をばらばくことで、インフレが加速するかもしれません。
そして政府が「民間にお金を使わせる」ようなキャンペーンが始まるでしょう。
オシャレをしないやつは人間が終わってる、毎日髪の毛を美容院で切って整えるべき、などのプロパガンダが起きるかもしれません。
このようなデフレ・インフレに対抗するため、今の日本円を貯金するだけでなく、つみたてNISAやideco・投資信託など、自分ができる範囲内で小さな投資をしていくことも重要かもしれません。
□特許の乱立やAIサービスの飽和
AIが仕事をする未来で考えられるであろう事態として、特許の乱立が考えられます。
もし、AIによって人間の暮らしが便利になり、さらに仕事がなくなったとき、私たちは食べていくためにどのように「通貨」を生み出すか? という懸念が生まれます。
そのとき考えられる1つのアイディアとして、「AIによる何かしらのサービスを提供する」、または【特許を出願】することによって、特許の使用料などで金銭を得るという解決方法が考えられます。
今現在のAIの画像生成サービスが、そのようなものに当てはまりますね。
AIを使った製薬シミュレーションによって、どんどん新しい「新薬」の開発も進んでいます。
今後は「AIに仕事を取られる前に、特許を取って使用料で稼ぐ」「AIサービスが乱立して選べない」ということがありえるかもしれません。
□ベーシックインカムの可能性
AIによってほとんど仕事がなくなった人類。
もはやインフレ・またはデフレが進行しすぎて、お金がお金として機能していないかもしれません。
そのようなときに考えられるのは、
「お金以外に、価値があると思われるものと、自分の欲しい物を誰かと物物交換する」
…という方法もありますが、
一番考えられるのは【ベーシックインカム】かもしれません。
ベーシックインカムとは、政府や特定の自治体が「毎月お金を配って、その中で生活してもらう保証費」を配る制度です。
国民年金の全年齢版という制度ですね。
実際に2017年から2年間ほど、「フィンランド」にて月額7万円を配るという実験がされました。
ベーシックインカムを導入した結果、雇用への効果は限定されるが住民の「精神・身体」の健康度がまし、より丁寧に働くようになったという結果が出たそうです。
AIによってすべてがまかなわれ、人間のやることがなくなり、すべてのインフラまで整ってしまったら、AIが自動的にお金を稼いでそれを再分配するという可能性が考えられます。
ただ、そうして再分配されたお金も、やはりお金集めが好きな人や、「これが欲しい!」というものを作れるような人に回っていきますから、あくまでも取引するような場所がNFTやメタバース上にかわるだけで、資本主義的な活動がこれからも続いていくかもしれません。
■NFTゲームやメタバース空間の経済活性化
AIによって働なくなったら、人は遊びにちからを入れるかもしれません。
2022年、ネット上でゲームを遊ぶことによってお金を稼ぐ(正確には仮想通貨ウォレット)、NFTゲームというものが話題になりました。
このようなゲームの形式は「play to earn(プレイ・トゥ・アーン)」といいます。
海外では昔から多くのプロゲーマーの方がいて、ゲームの賞金にお金を1億や2億などのお金が動くことも珍しいことではありませんでした。このようなゲームでの競技を【eスポーツ】と呼びますね。
しかし、日本では「景品表示法」などの規制によって「上限10万円まで」の大会しか開くことができませんでした。
日本では、海外のようにプロゲーマーという職業は活性化せず、ゲーム攻略サイトの会社の社員さんやユーチューブなどのゲーム配信によって稼ぐというのが一般的でした。
…しかし、NFTゲームが登場したことで、
ゲーム上で自分の得た「アイテム」「服」「アクセサリー」「ペット」「インテリア」などのデータを仮想通貨にし、その仮想通貨ウォレットを日本円に換金することによって生活ができる可能性が高まりました。
有名なスクウェア・エニックス社による「SYMBIOGENESIS(シンビオジェネシス)」、前澤友作氏のゲームギルド「MZ CLUB」とパートナーシップ契約を締結した「エルフマスターズ」がよく世間で知られています。
このようなゲームによって稼ぐという機能ができる理由として、NFTゲームという概念が新しく、まだ法律が整っていないためということが考えられます。これから法整備がある可能性もあります。
しかし、このようなゲームで稼ぐとしても、頑張ってもまだ1日:数百円~数千円がいいところのようです。
また、このようにゲームで稼ぐために、あらかじめ初期投資としてお金を稼ぐための【有料アイテム】が必要な場合も多く、その額は5万~10万ほどになります。
初期投資を肩代わりし、稼いだときに肩代わり分の手数料を払うというサービスなどもありますが、
「このようなサービスはネズミ講ではないか?」
「本当に安全なのか?」
という懸念もあり、NFTゲームが生活の中に溶け込むほど流行るかどうかはまだまだ未知数といえます。
■ファッション・ブームの到来
筆者が考えている未来は、今以上の「ファッション・ブームの到来」です。
AIによって仕事がなくなった世界では、【お金】をかせぎにくくなり、AIによって富の再分配が行われ、最終的にお金という尺度がなくなる(または影響が薄くなる)と考えられます。
そんなとき、自分の「個性」「内面」「精神」「魅力」をアピールするものとして考えられるのは、おそらく服やアクセサリーなどのファッションであると思われます。それは、現実世界かもしれませんし、メタバース上のアバターの服かもしれません。
インテリアかもしれません。
どんな人間にも「承認欲求」がありますから、少しでもまわりと差別化するため、「ファッション」へのより強いこだわりが高まるでしょう。
それと同じくらい、美容と健康への意識がより重視されると思われます。
さらに、AIが進歩し、やることがなくなってしまった私たちは、「恋愛」しかやることがないともいわれています。
古代ギリシャの貴族たちは、奴隷制度の上に「暇」を持て余し、哲学や数学をたしなみましたが、
私たち日本人は、そのような教養よりも恋愛に走る可能性が高いです。
平安時代の貴族たちが残していた「短歌」や『源氏物語』などをみるに、日本人は「恋愛脳」なんです。
AIがすべてのインフラの基盤になり、やることがなくなってしまったら…私たち日本人は、今よりも結婚や離婚・再婚を繰り返していくのかもしれません。
そして、恋愛で優位になるために、今以上に人はおしゃれに気をつかうに違いありません。
しかし、これは未来に限った話ではなく、今現在も「美容整形外科」がお医者さんの中で一番の稼ぎを出していますから、人の根本の欲求はそんなに変わらないのかもしれません。
■人類はいつまでもSNSのフォロワー集めに夢中
AIによってお金をかせぎにくくなりますと、お金の代替えとなる影響力を得る手段として真っ先に考えられるのは「SNSのフォロワー」集めです。
人間の欲求は「繁殖と生存」ですから、お金以外に【自分を優秀であると印象づけ、生存を有利にするもの】として考えられるのは、SNSのフォロワーです。
優雅な生活のアピール。
加工アプリを使った美の強調。
自分の考え・主義。
どれだけ時代が進んだところで、人間が自分を「伝えたい」「表現したい」という気持ちがなくなることはありません。
AIが賢くなった未来で、これまでのように、役に立つ情報を図解にしたりツイートして世に出すだけでは、フォロワーはつくりにくいかもしれません。
…しかし、そのようなものがAIが作り出した「新作商品」のレビューであり、非常に高価な値がつけられている場合、人間の口コミやレビューをみんなが見に行くでしょう。
それが「高いお金を払ってまで手に入れる価値があるかどうか」を判断するには、やはり【先行者】の意見を集めたいとみなが思うからです。
最終的に良し悪しを決めるのは、人間の「感性」です。
それがアルゴリズム化・システム化されようと、実際にAIが作り出したものを使用するのは人間です。
また人間はつねに「仲間を集めたい」「群れていたい」という欲求がありますから、AIが作り出したものを共有したい、シェアしたいという気持ちがなくなることはありません。
人が集まるサービス(場所)が変わることはありますが、SNS・またはそれに準じるサービスがなくなることはありません。
その中で人気者になりたいと思う人も一定数おり、AIが作り出したものを共有し、それを話しのタネにして人は談笑をはじめると考えられます。
AIがどれだけ進歩したところで、人の【繋がりたい欲求】【自分をよく見せたい欲求】を失うことないでしょう。
■人類の役割はAIの見守り
これまで、さまざまな意見をピックアップしてきましたが、最終的に人間の役割は、「AIの仕事を見守る」ということに落ち着くかもしれません。
AIが作り出したものの中で、有用なものだけをピックアップして使う。
今画像生成AIで作ったサンプルの中でイメージに近いものを選ぶように、私たちの仕事は「考える」から【選ぶ】。
そして最後はそれらのものをただ見守り、【鑑賞】するだけにとどまるのかもしれません。
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