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これさえ読めば、リーダーの仮面をマスター! 実践編②:正しいほうれんそう
前回の2記事では、部下に「位置」を確認させるための、ほうれんそうのメリットをお伝えしてきました。
それでは具体的に、どんな場面でやるのかを説明しましょう。
実践1
たとえば、次のような仕事を任せるケースを考えましょう。
・部下に得意先を1日3件、回ってほしい
さて、どのように仕事を任せればいいでしょうか。ます、「お願い」にならないように気を付けるのがポイントでした。
✖「もし行けたらで構わないので、3件の得意先を回ってくれないか」
✖「今日は3件の得意先を回れるかな。終わったらコーヒーを御馳走するから」
このように、相手に決めさせる言い方や、やる気を上げようとする行為はNGです。
〇「一日で3件の得意先を回ってください」
と、言い切ることを意識して仕事を任せましょう。そして、同時に「締め切り」を設定して、後で報告させます。
〇「それについて、できたかどうか、17時までに報告してください」
このように、事前に決めておきます。1日が終わったけど、何も言ってこない。そんな状況を無くすためです。
✖「で、どうだった?」
と、上司から確認するような状況にしないのが大事です。「普通、終わったら報告するのが常識だろ」などと、叱るのもNGです。
最初に仕事の任せ方とゴールを言語化してないリーダーの責任です。下から報告が上がってくるように、指示しておきましょう。
実践2
次に、部下から次のように報告があったとします。
「2件しか回れませんでした」
このように、できなかったとき、どのように評価すべきでしょうか。
✖「なんでできなかったんだ」
✖「ダメじゃないか」
と、感情による評価をしてはいけません。
正しくは
〇「未達ですね。次からはどうしますか?」
という評価をしましょう。
できていない事実をただ指摘するイメージです。また、ここでは具体的に次の行動を改善させるのですが、それは次回に説明します。ここでは方向と評価についてのみ押さえておきます。
実践3
次に、部下が達成したパターンです。
「3件回りました」
と、うまくいった報告があったときも
✖「やればできるじゃん」
✖「すごいな」
というように、オーバーに褒める必要はありません。
〇「達成ですね。お疲れ様でした」
と、こちらも結果だけを受け止めます。
褒められると、「あたりまえ」の基準が下がります。目標を達成しただけなのに偉業を成し遂げたと勘違いします。
それだけではなく、次からは褒めてくれないとがんばらなくなります。
褒めるのは、期待を大きく上回った時だけにしましょう。
このように、感情によらないほうれんそうをしておくと、チーム全体の仕事のスピードが増していきます。
すぐ動く、すぐ報告する、すぐ考える、すぐ修正する。そうやって部下の成長スピードが速まるのです。
以上がお互いの「位置」を間違えないようほうれんそうのやり方です。その回数を重ねていくことで、「位置」がズレることを無くしていきます。
とはいえ、初めはこのようにスムーズにはいかないと思います。
特に、部下が「未達」だった時には、言い方を考えたり。改善を考えなかったりということが起こります。
そうならないためのとっておきの方法を、次の記事からご紹介していきます。