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わたしがわたしを 感じて、知って。


時には


ぼた雪のような
重みのあるうつくしきもの

それにまみれたような
わたしになりたい


それは、
何かで汚されたいのではなくて


わたしからは決して
生まれることのないものを

身体中に浴びて そして
全身を上塗りした自分になりたい


よじるようにまとわりつくその感覚で
わたしの存在を感じたいの



時には


重力のような
抗えずどうしようもない必然


それを
当然のように受け止めてる
わたしになりたい


それは、
何かに屈したいのではなくて


わたしからは決して
向けることのできない力を

身体中で受け止め そして
受け入れるような自分になりたい

唯一無二の圧に訴えられるその感覚で
わたしの存在を感じたいの



そういう時に、思い知る


わたしは、わたしひとりだけでは
わたしを実感できなくて


わたしの意思で
生きているはずなのに


わたしがわたしの存在を
誰よりも  強く深く激しく感じるのは
そんなふうに
わたし以外の何かの感触で
わたしを浮き彫りにした時、
たった その時だけ


その時だけでもいいから

狂おしいくらい

わたしは、
わたしを知って、
焦がれるほど知り尽くしたい



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