見出し画像

多くの人がハマる「フレームワーク」の罠を、この記事を読んで回避せよ

※今日の僕はとても批判的である。気合いでディスっていくつもりなので、メンタルが弱い人は気をつけてほしい。

3C分析、SWOT分析、4P、MECE、etc

フレームワークと呼ばれる類のものは山ほどあるが、僕はそれがとても嫌いである。

「フレームワーク」などと名前がついて、あたかも「このフレームに沿ってワークしたら、正しい答えが出る」

と考えられているのが、全くもってつまらないのである。

大切なことなので、この記事ではあえてたった一度しか言わないが、

「検討プロセスが正しい=答えが正しい」

は、嘘なのである。

この辺りを大勢の人が勘違いしている。(または、言語化されていないために気づいていない)

○例えば、3C分析の場合

よく事業性の検証や、市場分析の際に使われる(とされている)3C分析を取り上げたい。

言わずと知れた、顧客、競合、自社の3つを分析するやつ。

時として、「3C分析が大切なんだよ!」などと、声を大にして言っている人ほど、本質を見失っている。

3Cだの、4Cだのを分析すること自体が、目的化している人が多いように感じる。また得てしてそうなると、分析結果も酷いものである。

我々プロフェッショナルの世界では、

分析の示唆をまとめると気付けばいつのまにか3Cが結果的に分析されていた

などいうことはあれど、

「ああ、俺は今、3C分析をしている」

と意識することは、最早、ほとんど無い。

何故か?

我々は、「3C分析をしたい」のではなくて、

「どの市場が有望なのか?その市場で、どのように戦えば良いのか?」を明らかにしたいわけであり、

その手段として、「エンドユーザーや、競合動向、自社の強みをなど」を分析するのである。

要は、3C分析をしたいフレームワーク厨は、目的と手段があべこべになっているのである。

○例えば、MECEの場合

これもよく取り出される。

「もれなく、ダブりなく」

確かに検討を進める上で、もれなく・ダブりなく検討を進めれば、「間違いなく、答えにたどり着く(ような気がする)」問いは存在する。

例えば、みんな大好きフェルミ推定。

フェルミ推定というのは、公知の情報や自分の体験・知識から、市場規模や物の数、回数などをザッ!と試算する推定のことである。

例えば、「スニーカーの市場規模を求めよ!」などとフェルミ推定の問いが出された場合、

10代のスニーカーの市場規模は、、

20代のスニーカーの市場規模は、、

30代のスニーカーの市場規模は、、

と、全年代を洗い出していけば、間違いなくMECEである。もれもなければ、ダブりもなく、この問いに答えられるだろう。

ただ、「直近3年で自社が取り組むべき新規事業は何か?」と、問いが変われば話は別である。

おそらくはまず、フレーム大好き厨は3C分析でも用いるのでしょうか?ちょっと強引にやってみる。

「市場と、競合と、自社を分析しました!

結果、競合がやっているAという新規事業は、市場の成長率も高く、自社にケイパビリティもあるので、我々も取り組むべきだと思います!」

ふむふむと。

フレーム厨なら市場分析といえば「3C」ですし、3Cは誰もが認める「顧客、競合、自社」の3要素でまさに「MECE」。

それとも、各業界(経済センサスの中分類まで99産業くらいでしょうか)で他者が取り組んでいる新規事業を、全て洗い出し、その中から選ぶというのはどうでしょう。これも紛れもなく、MECE。

皆さんが社長なら、この検討プロセス自体に蓋然性を感じず、検討を止めますよね。

、、、すみません、バカにし過ぎました。

流石にここまでバカではないと思いますが、お伝えしたかったことは、

「MECEだから正しい」なんてことは絶対にないのです。

フェルミ推定など、MECEさが必須で求められる時には誰でも簡単に構造化できるし、

MECEさが必要でない場合に上司や客がMECEさを求めてきたら、「MECEっぽさ」を出して適当に乗り切れば大丈夫です。

○終わりに

今回の記事ではわかりやすく極端な例を出してみましたが、いかがでしたでしょうか。

最近、フレームワーク厨や、目的と手段をごっちゃにしてる人が溢れてきたので、そのアンチテーゼの気持ちで書いてみました。

次回以降はもう少しマイルドな気持ちで記事を書いていきたいと思います。

書籍の購入費に当てさせて頂きたいと思います!!