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もぐら駅

昔懐かしい動物占いではペガサスな私です。どうもこんにちは。鬱屈した世の中、そろそろどこかへ飛んでいきたい気分です。

別に鉄オタというわけではないですが、変な駅が好きです。
なので、ちょっと前に群馬県の土合駅という駅に行ってきました。

当日は、今にも雨が降ってきそうなぐずついた天気。
折角の遠出なのに。と悲しい気持ちを抑えつつ、駅に到着です。

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山の中に突然現れる尖った建物。
ちょっとだけモダンな形をした駅です。

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駅前の駐車場。
コンビニはおろか、人の気配がする建物がない。
ただクルマは4台ほど止まっている。クルマの所有者が駅の利用者なら、何かしらの生活圏はあるのかもしれない。

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駐車場内に立っていたと思われる建物の残骸。
盛大に潰れたまま放置。実に淋しい。これが日本の現状なのか?
気を取り直して駅に向かうことにする。

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「ようこそ日本一のモグラえき 土台へ」
これ見よがしに看板が掲げられていますね。
その名のとおり、駅のホームがえらく奥深くにあるらしいのです。

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駅舎内。無人駅。だけど現役です。
表から見た通りとんがっています。古い木造駅舎のような風情はありません。
ちょとした地方都市の、そこから少し外れた場所にある駅っていう感じです。
だが、時刻表の本数の少なさを見ると、ここは山奥の本格的な田舎だということを再認識させてくれます。

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この駅の上りホーム。新潟方面に向かう電車が止まる。
上り電車しか使わない人は、この駅がモグラだとは気付かないはずだ。
(勘のいい人なら「下りホームはどこ?」と思うかもしれない)

ホームはやたらと長いが、人がまったくいないところが実に良い。
雪が積もれば秘境駅の趣がもっと出てくるだろう。

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さて、お目当ての下りホームに向かう。
ホームに行き着くまでの道のりが異様に長い。
地下に潜るのだから階段があるはずなのだが、その階段までもが長い。
この廊下のような場所は非常に殺風景で無骨。刑務所か精神病棟にでも入れられたような感覚に囚われる。

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廊下はまだまだ続く。
地獄で閻魔様に裁かれるまでの道のりはこんな感じなのかもしれない。
そんなことを考えつつ歩いて行くと、ようやく階段に辿り着く。

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ふっか!
階段の終わりが目視できない。

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下り途中。
景色がまるで変わらない。
階段右側にはスペースがあり、砂利道になっている。
もしかしたら、ここにエスカレーターを設置する予定だったのだろうか?
この駅の利用者的にはエスカレーターがあると助かるだろうが、そもそもこの駅を使う人がどれだけいるのか?
それを考えれば、作らなくて正解としか言いようがない。
しかもあちこちで水が湧いているし。電気で動くもののところに水が湧いているなんて、危なっかしくて仕方がないよ。

そんなこんなで10分ほど下ってホームに到着。

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お!なんかちょっと近未来感があってカッコイイ。
ここにはサイバーな機関車が走ってきてほしい。
ブレードランナー的な世界観に思いを馳せるとなんだか楽しくなってくる。
(あの世界が現実だったら割と地獄だけど)

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駅のホームにある待合室。プレハブっぽくて非常にチープ。
こだわりが感じられなくてなんか残念。

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こういう駅ではお約束の思い出ノート。
表紙は実に不穏である。

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中身も不穏だった。

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ここに電車で来て終電を逃したらどうなるんだろう?
昔、散々酔っ払って終電に乗ったら山奥の駅に着いてしまい、絶望に打ちひしがれた暗い過去を思い出す。

そんな思い出はともかく、、、。

本当は電車が来るまで待ちたかったけど、2時間ぐらい待たねばならず、そこまで時間もなかったので諦めて戻ることにする。

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ひ、ひえ〜。
10分かけて下ってきた。つまり、それ以上の時間をかけて上ることとなる。
なぜエスカレーターをつけない?責任者出てこい!

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ご丁寧にも階段には段数が記載されている様子。
「よし!○○段上ったぞー!」
と喜ばせる算段なのかもしれないが、何段あるのかがわからないと、なんの励みにもならない。

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ひぃひぃ。462段でした。
462段なんて大したことないように思うかもしれないけど、息が上がりまくり。
まじ死ぬで。

階段10段を上ったときの消費カロリーは約1kcal程度。
つまり、ここでの消費カロリーは約40kcal。
これはナスの天ぷら1個分です。

う、うん。大したことがないかもしれない。

とはいえ、しんどい階段を上りきったのは事実。
消費カロリーがいくらであろうと、そんなことはどうでもいいのだ。

なんだかスッキリした。地獄から天国に這い出たような気分。
やはり人は地下よりも地上が快適なのだ。

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駅を後にし、帰る道すがら。
綺麗な虹が出ていました。
もしかしたら地上は本当に天国なのかもしれない。
(休暇が終われば現実という地獄に引き戻されるのは、また別の話)

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