見出し画像

鼻の呼吸、口の呼吸。

ああ、ねむい。

眠っているとき、口を開けて寝るクセがある。
その姿を自分で見たときはないけど、むかしから朝起きると口が乾いていて、ひどい時は口の中が痛い。ので、たぶん口呼吸で寝ているんだと思う。

人は口呼吸で寝ると、いびきや渇きで睡眠が浅くなり夜中のトイレも回数が増える。
悪影響が多すぎて、鼻呼吸よりもはるかに睡眠の質が下がるのだ。

改善のために、鼻呼吸テープなるものを使っている。
これはくちびるへ物理的にテープを貼り付け、無理やり口呼吸を防いで鼻呼吸で眠るという画期的なアイテム。
おしゃべりを禁止する「お静かに」マークの絵は、くちびるに人差し指を立てて添えているが、まさにこの人差し指の部分に長方形の医療用テープを貼る仕様になっている。

しかしこれがわたしには絶妙に微妙な効果で、貼りつけたテープの脇から口呼吸をしてしまっているのか、朝起きたら結局そこそこ口が乾いている。

もう、くちびる全体をふさぐサイズを発売して欲しい。

呼吸呼吸といえば、鬼滅の刃の「全集中」「〇〇の呼吸」というのはそろそろ賞味期限が近づいている。

いつの時代も流行は、流行りに乗ってドヤ顔をした大量のおじさんが参入することで終わる。
それを感じとった若い世代が「もうダサい」「いまさら」と飽きてしまう。

子供や孫、ひいては会社の女性社員やキャバクラのお姉ちゃんにいたるまで、おじさんはとにかく若手に一目置かれたい。おじさんが言うのだからこれはもう間違いくあまたのおじさんのリビドー(本能)であり生態だ。

そんなおじさんのリビドーが、これだけ全国を席巻している「全集中、〇〇の呼吸」をほおっておくわけはない。
日常会話はもちろん、自治体や県警のポスターなんかにも安直に使われはじめる。
若手の歓心を得るための呼吸全集中のループに、若手はもう食傷気味となっているのではないだろうか。

仕事の朝礼後にそんな話を係長としていたら、フロアの真ん中で「さあ、今日も仕事に全集中だよ!」と社員を激励する課長の姿はりりしかった。

若手たちが「あーはい・・・」とねむたそうな顔だったのは、口呼吸で寝たからなのか、苦笑いの呼吸なのか。

皆さんからいただくサポートはとても励みになっています! ---いつもありがとうございます!---