#カスハラ #カスタマーハラスメント #カスハラ防止条例 は是か非か(1)

みなさま,こんにちは。

いつも,ご清読ありがとうございます。

東京都が #カスタマーハラスメント 防止条例( #カスハラ防止条例 )の策定を検討しているようです。しかし,私はこれに対して大変危惧しています。

確かに,一部の顧客によって店舗等の従業員の心身の健康が蝕まれることがあってはなりません。また,これと相まって,#カスハラ #カスタマーハラスメント #カスタマハラスメント によって 従業員( #労働者 )の就労環境が著しく阻害されることがあってはなりません。 #労働者災害補償法#労災認定 の基準に  #カスハラ #カスタマーハラスメント #カスタマハラスメント が加えられたことは歓迎されるべきことです。しかし,一方で,懸念すべきことも少なからずあります。

1. #苦情 #クレーム の発生原因は,専ら事業主側にある

全くの私見ですが, #カスハラ #カスタマーハラスメント が発生する原因は,専ら事業主側にあると思います。
事業主側が自ら #苦情 ・ #クレーム の原因を発生させている,と日々の生活のなかで感じることが多いです。
 #苦情 ・ #クレーム を申し立てる顧客のなかで,いわゆる #クレーマー #プロクレーマー 又は #モンスタークレーマー と呼ばれる人々は,実は全顧客に占める割合としてかなり少ないと思われます。しかも,その殆どは最初から #クレーマー #プロクレーマー   #モンスタークレーマー だったわけでなく,結果としてそのように至ってしまったというのが実情なのだろうと思います。
事業主側の対応不首尾又は失当が, #クレーマー #プロクレーマー #モンスタークレーマー を生んでしまっていると考えられます。具体的に申し上げますと,結局事業主側が #苦情対応 #クレーム対応 のイロハを理解せず,不適切な対応をしてしまったがために,一般的な顧客が #クレーマー #プロクレーマー #モンスタークレーマー になったと考えるのが自然かつ合理的でしょう。
結局,「 #苦情 が怖い」「 #クレーム はイヤだ」といった,事業主側の自己都合的な感情が, #クレーマー #プロクレーマー #モンスタークレーマー の発生を助長してしまっていることが多いです。そのような感情から, #クレーマー #プロクレーマー #モンスタークレーマー の言いなりになってしまうあまり,不必要な行為に及び,自らの首を絞めてしまっているのが実情だと思います。
 #関根眞一 氏は,次のとおりおっしゃっています。

百貨店や大型の商業施設は,苦情の宝庫と言われ続けています。過去においては,苦情を「面倒なもの」として避ける傾向がありましたが,しかし今では,苦情がもたらす内容の重要性に気づき,客からの営業提案の一環として捉えています。

関根眞一著『となりのクレーマー』(中公新書ラクレ)より引用

2. 条例をタテにした正当な苦情(主)の排除が相次ぐ

もし, #カスハラ防止条例 が制定されますと, #カスハラ予防 #カスハラ防止 をタテにした #苦情 への不対応がまかり通ってしまうおそれがあります。そして,それは,事業主と消費者の双方にとって不利益に働きます。
特に,「毅然とした対応」と教育されることが多いため,「毅然とした対応」=「不対応」とあらぬ誤解に及ぶ事業主も多いと思われます。
しかし,殆どの #苦情 #クレーム は正当なものです。一部不当なものもありますが,いずれにしましても #カスハラ防止条例 をタテにした不対応がまかり通ってしまうことで,正当なものまで排除されてしまうおそれは否定できません。

3.  #苦情 #クレーム のアングラ化がすすむ

また, #カスハラ防止条例 が制定されることによって,#苦情 #クレーム が「アングラ化」するおそれがあります。ここで私が申し上げる「アングラ化」とは,事業主に寄せられない #苦情 #クレーム が「炎上」して顧客離れを起こすことです。つまり,条例をタテにした正当な #苦情#クレーム の排除によって,かえって顧客離れがすすむおそれがあるのです。
なお,念のために申し上げますが,私は #カスハラ #カスタマハラスメント #カスタマーハラスメント を容認していません。しかし,明らかな過剰対応によって本来の顧客を失ってしまっては本末転倒だと申し上げているに過ぎません。特に, #クレーマー #プロクレーマー #モンスタークレーマー の発生が事業主側の対応不首尾又はその失当に起因するのであれば,その前の段階で歯止めをかけることは十分可能なはずです。
しかし, #苦情#クレーム のアングラ化により事業主が適時適正に #苦情 ・ #クレーム を把握することができなくなる場合,そもそも事業主にできることは何もありません。しかし,知らずのうちに顧客は離れていきますから,静かにかつゆっくりと事業主が蝕まれていきます。

4. #苦情 #クレーム からの学びの機会が失われる

#苦情 #クレーム   のなかには,事業主・顧客が学ぶための根拠とできるものがあります。しかし, #カスハラ予防 #カスハラ防止 をタテにした不対応に及ぶことがまかり通ってしまうと,正当な #苦情 #クレーム から学ぶ機会を逸してしまいます。これは,事業主にとっても顧客にとっても無益です。
#苦情 #クレーム からの学びの機会が失われるということは, #苦情対応 #クレーム対応 のスキルが身につかないことを意味します。 #苦情 #クレーム を避け続け,それらの不対応に終始しているのですから,当然の帰結です。
#カスハラ防止条例は ,そのような #苦情 #クレーム からの学びの機会を奪うおそれがあるのです。
なお, #関根眞一 氏は,

店側の立場に立って苦情やクレームを処理するほうが,よほど時間がかかり,非効率的なのです。

関根眞一著『となりのクレーマー』(中公新書ラクレ)より引用

とおっしゃっています。


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