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2023年2月の記事一覧

ど素人のピュアオーディオ入門 最終回 天竺にたどり着く

ど素人のピュアオーディオ入門 最終回 天竺にたどり着く

全ての物語には終わりがある。
足掛け三年となったこの連載も、その運命から逃れることはできない。

もともとデザイナー氏の事務所で衝撃を受けたことからこの世界に入った。
そのシステムは、高名なオーディオビジュアル評論家の麻倉怜士先生がチョイスしたものだった。

僕の旅はそこから始まった。ということは、物語の最後は、麻倉怜士先生の私邸ということになる。

「麻倉さんのお宅に君を連れて行くことになったか

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花粉、なんなのだ、お前は

花粉、なんなのだ、お前は

毎朝くしゃみをして目が覚める。
くしゃみ出なければ鼻水だ。
息苦しくなって目が覚める。

目も痒い。
一体全体、こいつらはなんだって吾輩の生存を脅かそうとするのだ。
花粉症に対策するために抗アレルギー薬を服薬する。
副作用がある。眠くなるのだ。

UberEats配達員にとって、眠気は命に関わる。
そもそも屋外にいたら花粉が飛び放題である。

こいつらとうまくやれる気がしない。
人類はいつから花粉

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本を書くということについて改めて考えた

本を書くということについて改めて考えた

最近、立て続けに書籍の企画が来るようになったのは、たぶんゲンロンカフェでの一件が原因なんだろうなあ。

技術書以外の本の企画が持ち込まれるのは、たいてい、ゲンロンカフェかゴールデン街がきっかけだ。

しかし、今、敢えて本を書く意味というのは一体全体なんだろうか。
たとえば本というのは、一冊あたり8万字から12万字が必要である。

Webの専門媒体の原稿に換算すると、約30本ぶんの文字数ということに

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ゲンロンカフェ、またやるらしい。前回の反省

ゲンロンカフェ、またやるらしい。前回の反省

なんか気楽なUberEats配達員といえども、反省することはある。
前回のゲンロンカフェでは、「4時間30分なんとか持たせなければならない」という気持ちが強すぎて、そもそもの段取りがほぼ頭から消えていた。

というのも、東さんの「ゲンロン戦記」を読んで、「お客さんは延長を求めてる」「延長するほうが価値がある」という刷り込みがあって最近のゲンロンカフェのイベントの流れを理解していなかった。

前々回

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つれづれ

つれづれ

むかし、川上さんがドワンゴにAI研究所を作った時、「AIを理解するために必要なことは、AIに何ができるか知ることではなく、AIに何ができないかを知ることだ」と言っていた。けだし名言だと思う。

StableDiffusion2.0になっても「UberEats配達員」ひとつまともに描けない。
UberEatsドライバーを人々は見慣れているが、ネットではわざわざUberEatsの配達員を撮影した写真な

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宇宙の探偵 第十八話

宇宙の探偵 第十八話

ChatGPTとMemeplexによる実験的漫画連載です
最近ChatGPTが重くて滞りがち

グレーレンズマン

グレーレンズマン

普通任務を解除された俺は、いわばグレーレンズマンである。
日々、人類の科学の発展に貢献するために東京ドーム前のマクドナルドから順天堂大学周辺のマンションや大学内にエネルギー供給を行う任務を自主的にこなしている。

UberEats配達員というのは、基本的にすべてレンズマンと言える。いつ、どのように、どのくらい働くのかが全て任されている。

レンズマンたちは自らの運動エネルギーを位置エネルギーに変換

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会話という錯覚について

会話という錯覚について

ITmediaの連載を更新した。

あちらの記事は万人向けに書いているので、行間読まないとわからないようなことは省略してあるのだが、本欄の読者には補足として蛇足になるかもしれないが会話について研究していて思ったことを記しておく。

人工無能と僕

記事中にあるように僕がチャットボット・・・当時は人工無能と呼ばれていたが・・・を開発し始めたのは中学生の頃だ。1990年頃だと思う。

きっかけは、中学

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焦げた匂いがすると思ったら自分の肉が焼かれる匂いだった

焦げた匂いがすると思ったら自分の肉が焼かれる匂いだった

できるだけ小さいものを考えてみよう。
たとえば苺だ。
苺は一般的にいって「ちいさいもの」と感じられるだろう。
だが平均的な苺より平均的な豆のほうが小さく感じる。
豆をもっと細かくしてみよう。細かく砕いて、粉々になって、まるで鉛筆の黒鉛くらいまですりつぶして、それでもさらに小さくみていくと、そこにはタンパク質があらわれる。

タンパク質の構造はいろいろだが、たいていは炭素(C)と酸素(O)と水素(H

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AIによる作曲だけは、なぜか納得がいかない

AIによる作曲だけは、なぜか納得がいかない

最近、いろいろな音楽機材をいじっている。
AIがなんでもかんでも作ってくれる、と言われても、どうしても音楽だけはしっくり来ない感じがしたからだ。

吾輩はど素人のオーディオマニアでもあるので、音楽を鑑賞することに関してはかなり肯定的な人間だ。

それ自体に喜びを見出したりもする。
そういう感覚からいくと、AIが作曲したという音楽のようなものは、全く、吾輩に刺さらないのである。

これはかなり奇妙な

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え、こんなに違うの!?プレイヤーだけで!?

え、こんなに違うの!?プレイヤーだけで!?

アキュフェーズとラステームのバイアンプシステムは音質は最高なのだが、いかんせん、なんでもできるプリメインアンプだったPM7000Nに比べると、機能が少ない。

PM7000Nは単独でWiFIに接続して勝手にAmazon Musicを再生したり、Bluetooth接続したりできたのだが、1980年代のアンプであるアキュフェーズの想定している媒体はCDとカセットテープとFMラジオである。

もちろんC

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侍ならば、チョンマゲたれ!Bowers & Wilkinsを迎える

侍ならば、チョンマゲたれ!Bowers & Wilkinsを迎える

アキュフェーズとラステームによるバイアンプによって、我がオーディオシャックはほぼ完璧な状態に仕上がった。

しかし、最後の砦であるスピーカーが、JBL4309ではいかにも非力である。
バイアンプにするだけで4309がものすごく良くなったことにとても驚いたのだが、全てのものにはじまりがあり終わりがある。

ペアで15万円だった4309を、30年落ちといえども25万円するアキュフェーズのアンプで駆動す

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