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大自然が織りなす圧倒的な美しさに疲弊する

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大自然が織りなす圧倒的な美しさに疲弊する

最近の記事

ゴールデンレトリバー

某日 引きずり込まれるような眠り、すごく好き 某日 耳を塞ぎ 目を背けることも 振り払うこともできない声に ただただ耐え凌ぐ夜がある ひたすらに、夜明けまで、 某日 うのちゃんに会いたい とてもとても、毎日毎日 彼女と別れもうじき二年になる あなたが居ない生活は なんだか隙間が空いていて あまりにもさみしいよ、 某日 これから住む新しい街 ご近所のコンビニに立ち寄った 品揃えで近隣住民の大まかな層を推測していると あたたかな書籍コーナーを見つけた 王道ものからニッチなも

    • うさぎとジャスミン

      某日 目と鼻の先なのに決して辿り着けない場所がある 一面に菜の花が咲き誇り、そしてあなたが生きていた 素晴らしい場所だった 某日 開放的に眠りたい 伝わるだろうか、開放的な眠り 某日 5時間お礼状を書き続けた疲労感は ひどく心地が良かった 某日 何となくの理解は水面下で損を生み出す 某日 回線の不具合によりしばらく4Gで過ごす こんな時に限ってバイオハザードヴィレッジのDLCがリリースされた。 涙を飲まずしてなにを飲む 某日 人生と共に女性性の飼い慣らし方も変化して

      • よう覚えといておくれやす

        某日 寒い以外の感慨がなくなるくらい、もっと寒くなればいいと思う。 某日 [たった一つの願い事] その難しさについて考える 某日 崖から小石が滑り落ちていくみたいに ものすごい速さで落下する 下を見てもそれはまるで見えなかった 某日 突然泣き出して目が醒めることがあった あなたが生きていたらわたしたち、どんな風だったかな あなたがわたしを呼ぶ声を、その記憶を、 時間はどこかへ運んでしまった 某日 芸は売っても身は売らしまへんのや 某日 居ないことが当たり前になって

        • いつかミていた太陽に

          某日 ハーブティーを淹れようと箱を手に取る 間違えてもう一度手に取る また間違えて、やり直す どうしてできないんだろう ほとんど泣き出しそうだった つぎの瞬間には平然と湯を注ぐ 溢れ出しそうだったそれを受け止めるみたいに ポットに熱湯が溜まってゆく 割れてしまったりしない、底抜けの包容力 某日 ひんやりと薄暗い、静謐な天気 まるで踊り出しそうな高揚感、安堵、安らぎ 薄ら淋しい気配、空気、音、色、匂い、 ありったけだ。ありったけにとても澄んでいる 某日 とても退屈な本だ 意

        ゴールデンレトリバー

          零れ落ちたいくつもの音

          某日 ぼうっと過ぎていく 雨漏りみたいにゆっくりと、でも確かになにかが零れ落ちていく 某日 まるで澄ました顔で激痛と過ごす 距離が欲しい、音さえ、あらゆるものから。 埋めるものを持っていない、こちらと、そちら ぐっと来るものを押し込むように物を食べた まるで澄ました顔で、静かに、 某日 悔しさと哀しさが襲う 声にならないものが込み上げる こういう感情はピアノの音に似ていて そしてそれは、決して掴むことはできない 雨も似ている、だから好きだ 某日 少し取り乱す やっぱり

          零れ落ちたいくつもの音

          等身大の具体的な抽象

          分かっている とても感覚的なものに近いけれど わたしがひとたび文章にすると それらが孕んだ気配は 何故かとても辛辣で的確なのだそうだ。 抽象的な表現であっても憂いを帯びる 等身大の、具体的な感情 わたしの中ではまるで辛辣ではないこと、 ただこう感じている、 ちょっと聴いてほしい程度の話 それでも何か打ち明けたとき 今にも居なくなってしまいそうに映るそうで どう転んでも仄暗くなってしまう だからまた、口を閉じる 世間ではよく人柄の印象を月や太陽に喩えたりして 人はみな、

          等身大の具体的な抽象

          海が好きなひと

          水面にキラキラ輝く光のようなひと あまりに眩しくて目を細める 彼女は力強く、それでいて温かい 希望そのものみたいだ 何度かここへ来たけれど 何年も綴ることができなかった 彼女の確固たる血の通った言葉は たぶんとてつもない栄養があって こうして今、筆を執る わたしはわたしに対して ほとんど傍観者のようだ 過ぐる日、ある臓器を悪くした 異変を異変と認識できなかった 大丈夫、これくらいなら動ける、弾ける 症状を調べてみると とても耐え難い背中の激痛とあって それでも認識

          海が好きなひと

          希釈するそれ

          ボロボロだった まるで自分の身体じゃないような感覚 まるっきり映し出したような音でもあった ボロボロ。だった 色濃くまとわりついたなにかを連れ立って 帰宅する気になれずお気に入りの古書店へ なにかを希釈してくれるものに縋りたかったはずなのに 気づけば音が聴こえてきそうな本を手に取っていた 無意識、身体は正直だ もう一軒書店へ寄り、エネルギーを使い果たし 眠りに落ちた 意識は修復できないなにかを伝えてくる #日記 #エッセイ #本 #音 #色

          希釈するそれ

          ミッドナイトは甘酸っぱい

          すっかり初夏の気分でいたのに 袖の下ではたくさんの鳥が踊っていた 昨日の火照りは何処へやら すっかり冷え切ったカラダにアイスコーヒー これは自傷行為に入るのかしら、なんてぼんやり考える ぼんやりが、いつの間にかのんびりになって ねりうめなんか開封しちゃって 甘酸っぱさを堪能しながら入浴のタイミングを逃している ああ今夜もスーパーヒーロー特茶とカリウムサプリ、半身浴をキメて、明日のドラ◯もんフェイスを回避せねば こうしてまた時間が過ぎていく #日記 #エッセイ

          ミッドナイトは甘酸っぱい

          静かに漂う湿気のなか惰眠を貪る

          火照る手足、鈍重な肩、鈍い音色、 ストローと遊ぶ氷たちは、はしゃいで汗をかいている なんて美しいのだろう 音色は周囲を魅了し、のちに溶け、消えてゆく その刹那に溶けてしまえたら カラダに熱がこもっている どうしてこの熱量を演奏に生かせないのかと自問し、また熱くなる。 珈琲の暗闇はすべてを塗りつぶしてくれるようで、今夜は寄りかかっていたい。 暗闇に浮かぶ氷 内臓を冷やすそれは火照りを手伝い、悪循環を生む #エッセイ #日記 #ひとりごと #小説 #バイオリン #珈琲 #

          静かに漂う湿気のなか惰眠を貪る

          空が青いほど顔色がくすんでいくような気がした

          とにかく小腹が減る それは空腹を打ち消すための欲求なのか或いは、 こなさねばならないこと 溜まっていく選択/洗濯 予算を上回るカートに頭を抱え朝を迎える なんだかよくわからないまま日常が始まり 弦をひたすら往復し 物質的な埃とは違うなにかをクリーンにすべく 夢中になって掃除機をかけた。 掴んだ感覚は 明日になったらリセットされているだろうか。 不安が募り、そっと掃除機を充電した。 今夜こそ袋に眠ったままの本たちを愛でたい 開封の儀はいつだって心躍る 空が青いほど、顔

          空が青いほど顔色がくすんでいくような気がした

          削り過ぎにご用心

          搾取された体力を取り戻すかのように 眠りの世界に長居してしまった。 体力はなんとなく回復したものの 時間が搾取され、日常に削られ、 なんだか自分という彫刻を 日々作り上げていくようだと、ふと思う。 深い深い皺ができたころ どんな作品に仕上がっているだろう まるで遠足のお弁当を覗く瞬間のそれ 入ってないといいなあ、ピーマン。 まどろみのなか石膏像になってみたけれど(妄想) とてもわたしにはつとめられない 彼らはデッサンでは描けない部分を 削られ続けているのかもしれない。

          削り過ぎにご用心

          無花果と青は似ている

          どうして平気か、そんなことわからない YesでもNoでもないことが 金平糖のように踊る日々のなか あなたは訊いた、 わたしは飴を噛み砕くのがすきだよ。 確かなことは 狙っていたキリンを迎え入れ高揚している ということ 月と木星がおろしたての革靴を照らす帰り道 追伸 もうあの工房へは行かない #エッセイ #日記 #ひとりごと

          無花果と青は似ている

          まるいのは顔か梅か

          なんだか身が入らず 楽器と向かい合い菓子をたべる、たべる、 ひたすら、たべる。 カリカリ梅3袋にねりうめ4袋、 おまけにさけるチーズがみっつ 眼前の楽器になにを思うでもなく それは無心の営みだった。 後にカリウムサプリを求めに走り 五線譜を走り 最終的にスーパーヒーロー、特茶に縋った。 大丈夫、きっとわたし ドラ◯もんがいなくても生きていける。 深夜 湯船に揺蕩いふと、 自制心も練習したほうがいいなあ なんておもうのだった。 #エッセイ

          まるいのは顔か梅か