見出し画像

いつかミていた太陽に



某日
ハーブティーを淹れようと箱を手に取る
間違えてもう一度手に取る
また間違えて、やり直す
どうしてできないんだろう
ほとんど泣き出しそうだった
つぎの瞬間には平然と湯を注ぐ
溢れ出しそうだったそれを受け止めるみたいに
ポットに熱湯が溜まってゆく
割れてしまったりしない、底抜けの包容力



某日
ひんやりと薄暗い、静謐な天気
まるで踊り出しそうな高揚感、安堵、安らぎ
薄ら淋しい気配、空気、音、色、匂い、
ありったけだ。ありったけにとても澄んでいる



某日
とても退屈な本だ
意地になって対峙する
ブローディガンに言いたいことが、たくさんある



某日
ミントティーとわたしには境界線がある気がした
その爽快感になにを思うでもないのだけど
ただ、境界線があるような気がした



某日
仕事、経済、女から解き放たれてごゆるりと
そんな風に送り出すマッサージ
「それでうんって言ったら何か…」
「きっと何それ〜!って始まるわ」
そうやって笑い合う
こんな茶番をなかなか気に入っている



某日
客観視する台パンってどうしてこうも面白いんだろう
大概にしてほしい



某日
たぶん誰よりも説得力がある
あれから10年くらい歩き続けてやっと、
見晴らしのよい所へ辿り着いた
広大な大自然のなか両手を広げ空を仰ぐ
その背中に想いを馳せる


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?