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書き出し用__アステリアの鎖

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休載してしまった小説をぼちぼちとかきあげるマガジン。 最終的には加筆修正バージョンをのこして、作業用の小話は消す予定です。
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2023年5月の記事一覧

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 183

 ティアの秘所からは透明な愛液が溢れ出てドレスを汚す。ファウストはその部分をなぞるように…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 182

「ファ」  名前を呼ぼうと口を開いたタイミングで、ファウストの唇がティアの口を塞ぐ。口内…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 181

 まるで水の中にいるかのように息苦しくなり、視界が明滅を繰り返す。  意識が浮上する感覚…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 180

【……へぇ、黒バラね。なかなか面白いことを考えるじゃない】  それは突如として、脳内に割…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 179

 魔王が暴れて、様々な種族が絶滅の危機に瀕した。  危機を切りぬけるには、人間の存在が必…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 178

 ティアは頭に銃弾を受けても死ななかった。  首を切断されてもくっつけたら生き返った。  …

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 177

 ティアは自分が異常だと気づいていない。  彼女とカルティゴで暮らして五年。オルテの末姫として、当然ながら命を狙われて、学生生活も通常とはいいがたく、交友関係もティアに気づかれないようにカーラとヘルメス教授が選別した。基準は、彼女の盾となっても問題が起こらない身分か、または不意の襲撃をかけられても生き残ることができるか否か。  主人は今日まで生き残ることが出来たのは、カーラと周囲の個体たちによる涙ぐましい努力のたまものだと考えている節がある。自分は取るに足らない脆弱な個体で

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 176

 念のために、あらかじめティアの眼鏡は捨てさせた。  生身でドリルの中に入るのだ、弱い個…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 175

 ティアと出会って、たった五年で、そんなことを考える。  自分がいつ生まれたのかも、両親…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 174

 もしかしたら、まだ未解明のエリアが近くにも眠っているのかもしれないが、カーラが探してい…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 173

 戦場から離れて勘が鈍ったと、カーラは心の中で自嘲する。  自分が通路のどこを走っている…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 172

 助けなければ!  助けなければ!  ティアがそう思ってしまうのは、若さゆえの青さと二人…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 171

――ドクンっ! と、強く心臓が跳ねた。  記憶の海に潜っていた意識が、現実の異変を察知し…

書き出し_休載小説の話をなんとか終わらせよう_アステリアの鎖 170

 散漫になる意識をよそに、繊細で白く粘つく糸がファウストの身体を拘束し、強靭な力で締め上げていく。  呼吸が苦しい。  抵抗する間もなく、全身を絡め取られて身動きが取れなくなる。  ファウストの目の前には、半透明の粘液で濡れた巨大な蜘蛛がいた。  天井にはりついて、第三魔法の燭台に照らされた巨体が白銀の身体を美しくも禍々しく浮かび上がらせる。  ファウストを見つめる8つの瞳。  見覚えのある――上が赤く、下にいくほどにトパーズ色に変わっていくバイカラーの瞳に、嫌な予感と