クラシックオタクくん

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世の中にもっとクラシック音楽の魅力やおもしろさを広めたいのでクラシック音楽の解説を書いてます。 X(旧Twitter)/Instagram: @classic_otk (公式アカウント), @sharuru3501 (中の人アカウント)

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  • #ショート解説

    曲のおもしろいところを短くまとめて解説するシリーズです。

  • マーラー《復活》 クラオタ的曲解説

  • 《管弦楽のための協奏曲》(オケコン) クラオタ的曲解説

    バルトーク作曲《管弦楽のための協奏曲》(通称: 《オケコン》)の曲解説です。

  • 《英雄の生涯》クラオタ的曲解説

    クラシック音楽オタク視点の曲解説&考察です。今回はR.シュトラウス作曲 交響詩《英雄の生涯》。

  • 音楽理論

    曲解説の中で出てくる音楽理論についてくわしく解説する記事を集めてます

最近の記事

【クラオタくん×メリオケ】すべてはここから始まった!チャイコフスキー交響曲第1番《冬の日の幻想》の真実

メリオケプログラムノートの試し読み第3弾、最終回です! 今回はプログラムのメイン曲である チャイコフスキー作曲 交響曲第1番《冬の日の幻想》 の試し読みです。 P. チャイコフスキー 交響曲第1番 ト短調《冬の日の幻想》 op.13Pyotr Tchaikovsky Symphonie Nr.1 g moll 《Winterträume》 op.1  チャイコフスキーは、交響曲・オペラ・バレエ音楽のすべてにおいて数々の魅力的な作品を世に残し、ロシア音楽史を確立した。後

    • 【クラオタくん×メリオケ】ストラヴィンスキーの《かるた遊び》、衝撃の事実…!!

       メリオケ演奏会プログラムノートの試し読みシリーズ第2弾です。  今回は2曲目でお送りする、 イーゴリ・ストラヴィンスキー作曲 バレエ音楽《カルタ遊び》 の試し読みです。 I. ストラヴィンスキー バレエ音楽《カルタ遊び》 “三番勝負のバレエ” K059Igor Stravinsky Jeu de Cartes “Ballet et trois donnes” K059  《カルタ遊び》はストラヴィンスキーが1936年に作曲した、全3幕からなるバレエ音楽である。邦題

      • 【GPTs作ってみた】クラシック音楽について解説してくれるGPTsを作ってみた!!

        クラシック音楽について解説してくれるGPTsを作ってみました GPTsの名前は 「クラシック音楽の解説者」 🔗リンク↓ ☑曲の作曲された背景 ☑音楽史的位置づけ ☑音楽的特徴 などを解説してくれます。 クラシック音楽や音楽的要素に特化したGPTsになっているので、デフォルトのChatGPT(GPT-4)よりもいい感じに答えてくれます。 参考webページのリンクも貼ってくれます。 デフォルトでは、 ☑wikipedia(日本語, 英語) ☑IMSLP のリンク

        • 【クラオタくん×メリオケ】マスクとベルガマスクの意味とは?演奏会用プログラムノートを試し読み!

           今回、メリオケさん(@MayLilyOrch)の演奏会にプログラムノートを書きました!演奏会の宣伝として、皆さんにプログラム各曲のことを知っていただくために全曲分を試し読みとして今回から3回に分けて公開します。全編は演奏会当日のパンフレットで読めるので、演奏だけでなくプログラムノートも楽しみに演奏会へ是非お越しください。 試し読みの後にチケット案内のリンクを貼っています。 本日は、演奏会で1曲目にお送りする ガブリエル・フォーレ作曲 管弦楽組曲《マスクとベルガマスク》

        【クラオタくん×メリオケ】すべてはここから始まった!チャイコフスキー交響曲第1番《冬の日の幻想》の真実

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          1本
        • マーラー《復活》 クラオタ的曲解説
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        • 《管弦楽のための協奏曲》(オケコン) クラオタ的曲解説
          8本
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        記事

          【リニューアル】クラオタくん、活動再開

           いつもnoteを読んで頂きありがとうございます。noteやオーケストラの演奏会向けにクラシック曲の解説を書いている、クラシックオタクくん です。  ここ1年ほどnoteの投稿が実質休止状態となっていましたが、この度リニューアルして活動再開することにしました。活動名も、これまでのハモンドオルガンちゃんからクラシックオタクくん(クラオタくん)へ変えます。  今回の投稿では改めてこのnoteや楽曲解説のコンセプト/方向性を整理しておきたいと思います。 note・楽曲解説のコン

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          ブラームス交響曲第4番

          こんにちは。 クラオタくんです。 今回は演奏会用に寄稿した曲解説をこのnoteでも公開します。 曲はブラームスの交響曲第4番です。 ブラームス交響曲第4番 ホ短調 op.98 (ブラ4)本作品はブラームス後期の特徴である厭世的色合いが強い。2楽章の教会旋法や終楽章のバロック時代の舞曲形式パッサカリア(シャコンヌ)など擬古的な様式が目を引く一方、1楽章の主題ではシェーンベルクの「12音技法」に近いブラームスの進歩的な一面が垣間見える。短調に始まり短調に終わる構成は、ベート

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          《夏の牧歌》(オネゲル) #ショート解説

          今回から新たに#ショート解説というシリーズを作りました。 このシリーズでは曲の魅力とおもしろさを短時間で読みやすいよう、ぎゅぎゅっと短くまとめてお送りします。 今回解説する曲は、 オネゲル 交響詩《夏の牧歌》 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 交響詩《夏の牧歌》交響詩《夏の牧歌》(Pastorale d'été)はフランス六人組の一人、アルテュール・オネゲル(Arthur Honegger)によって1920年の夏に書かれた曲。この曲が好評を博し、オネ

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          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編⑤】第4楽章

          こんにちは。 《復活》分析編最終回です。 今回の分析は第4楽章『原光』についてです! 4楽章『原光』は元々歌曲集《子供の不思議な角笛》に組み込まれていた曲でしたが、後に削除され最終的に4楽章として《復活》に組み込まれたという経緯がある曲でした。 歌詞テキストに使用されているのは詩集『子供の不思議な角笛』のテキストで、アルトとオーケストラ用に作曲されています。 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第4楽章『原光 Urlicht』この4楽章はスケルツォ楽章

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編⑤】第4楽章

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編④】第3楽章

          《復活》分析編第4回やっていきましょー! 今回は第3楽章の分析です!! ハモンドオルガンちゃん的には《復活》の中で一番好きな楽章かもしれません!分析が楽しみですね! 3楽章は歌曲集《子供の不思議な角笛》から素材・主題が転用されており、そのため《復活》はマラ3・マラ4と合わせて角笛三部作と呼ばれています。 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第3楽章ABABA形式2楽章と同じようにABABAの構成になっています。 部分Aは『魚に説教するパドバの聖アント

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編④】第3楽章

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編③】第2楽章

          こんにちは。《復活》分析編第3回です。 今回は第2楽章について分析していきます。 第2楽章は交響曲第1番《巨人》と密接な繋がりを持っている、 《巨人》で描かれた主人公「英雄」の幸福な過去を回想する楽章 でした。 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第2楽章ABABA形式第1部(A)・第2部(B)の音楽が第3部〜第5部(A1・B1・A2)・コーダで変形されて展開されます。 2楽章は「変奏曲」なのか? 曲の構成上「変奏曲」と呼ぶこともできますが、マー

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編③】第2楽章

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編②】第5楽章

          《復活》分析編第2回やっていきます。 今回は第5楽章を分析していきます。 第5楽章は第1楽章に対するアンサー的な楽章 でしたね。 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第5楽章👇の表にまとめていますが、5楽章は楽章を通して怒りの日(最後の審判)を経て復活までの様子が描かれています。 ソナタ形式第5楽章も主題・動機が多く、一聴すると1楽章よりも複雑ですが部分ごとに分けると導入部とソナタ形式の提示部・展開部・再現部に相当する部分にはっきり分けることができま

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編②】第5楽章

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編①】第1楽章

          こんにちは。前回までは《復活》が出来た背景や、曲のストーリーを中心に解説してきました。今回からは《復活》を分析してより細かくこの曲を理解していきたいと思います。 分析編もストーリー構造に沿って解説していくのが理解しやすいと思いますので、まずは1・5楽章について優先して書いていきます。 本日の参考書籍はこちら 相変わらずこの曲解説では参考書籍がお高いですね…。 図書館などで探すことをオススメします。 引くほどおもしろいです!! また、今回から譜面を使って解説していきます

          【マーラー交響曲第2番《復活》 分析編①】第1楽章

          話題のデジタル楽譜サービス「nkoda」を使ってみたら便利すぎてヤバかった

          こんにちは! 今回は について解説していきます。 最近デジタル楽譜サービス(電子楽譜のサブスク)のnkodaを国立音楽大学が導入したことがTwitterなどのSNSなどを中心に話題になっていました。 公式HPには指揮者サイモン・ラトルのコメントもあったりして、期待。 ラトル「nkodaは本当にクレバーです。 それはまるで音楽を作る未来の展望のようだ。」(直訳) nkodaについて ・サブスク料金プラン ・出版社の数 ・使い心地, 機能 が気になっている方も多いかと

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          【マーラー交響曲第2番《復活》④】第4楽章『原光』を深堀り!

          こんにちは!ハモンドオルガンちゃんです! 今回は についてさらに深堀りしていきます! 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第4楽章『原光』第4楽章は元々マーラー作の歌曲《子どもの不思議な角笛》(以下、『角笛』)の曲でした。『原光』は標題(タイトル)も曲もそっくりそのまま《角笛》から転用されています。 ちなみに、第4楽章『原光Urlicht』はマラ2の中で唯一タイトルが付く楽章です。『魚に説教するパドヴァの聖アントニウス』は第3楽章に曲の引用はされてい

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          【マーラー交響曲第2番《復活》③】第2から4楽章までざっくり一気に解説!!

          こんにちは!ハモンドオルガンちゃんです! 今回は について一挙にざっくり解説していきます! 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 間奏曲としての第2, 3, 4楽章《復活》の「英雄が死に怒りの日の審判を経て復活」というストーリーの大枠は第1楽章と第5楽章で出来上がっています。第2, 3, 4楽章は両楽章の間でストーリーを彩る間奏曲です。 それぞれの楽章について見ていきましょう。 第2楽章 青春なあの頃の回想第2楽章についてマーラーは と言っています

          【マーラー交響曲第2番《復活》③】第2から4楽章までざっくり一気に解説!!

          【マーラー交響曲第2番《復活》②】第5楽章での復活!第1楽章へのアンサー!

          こんにちは。ハモンドオルガンちゃんです。 今回は マーラー《復活》第5楽章 第1楽章に対するアンサー楽章  について解説していきます。 本日の目次はこちら(タップorクリックで飛べます) 第5楽章 第1楽章と対となる楽章「聖なる受胎」「聖なる受胎」とはマーラーが第5楽章のアイデアが浮かんだ時のことを言い表したものです。 1891年、マーラーは第1楽章〜第3楽章まで完成させていましたが、「死」を描いた第1楽章と釣り合うアンサーとしての最終楽章のアイデアが思いつかず、

          【マーラー交響曲第2番《復活》②】第5楽章での復活!第1楽章へのアンサー!