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話題のデジタル楽譜サービス「nkoda」を使ってみたら便利すぎてヤバかった

こんにちは!
今回は

話題のデジタル楽譜サービス「nkoda」

について解説していきます。
最近デジタル楽譜サービス(電子楽譜のサブスク)のnkodaを国立音楽大学が導入したことがTwitterなどのSNSなどを中心に話題になっていました。

公式HPには指揮者サイモン・ラトルのコメントもあったりして、期待。

ラトル「nkodaは本当にクレバーです。 それはまるで音楽を作る未来の展望のようだ。」(直訳)

nkodaについて

・サブスク料金プラン
・出版社の数
・使い心地, 機能


が気になっている方も多いかと思います。

今回はハモンドオルガンちゃんが
オーケストラ奏者的、クラオタ的目線で実際に使ってみた結果
を書いていきます!

結論から言うと、かなり便利で激アツそうです!!

デジタル楽譜サービス「nkoda」って何ですのん?

■デジタル楽譜サービス「nkoda」
nkoda社が提供するデジタル楽譜サブスクサービス。
設立: 2015年
本社: ロンドン
提携出版社: 140社

(情報元: nkoda Linkedin公式ページ , nkoda公式ページ)

Linkedinの会社紹介を見ると、イギリスロンドン発のサービスです。デジタル楽譜サブスクサービスの中では唯一無二でNo.1である旨の記載があり、そのサービスにかなりの自信と自負がありそう。最近は電子楽譜をタブレット端末で見ながら演奏する演奏家が増えてきましたが、nkoda設立の2015年といえばまだ紙の楽譜が主流でした。そこから時代の潮流に乗り満を持して今、この楽譜サブスクサービスが世界的に広がりつつあるという感じでしょうか。

イギリス発のサービスということで、パートナー団体としてはイギリスの王立音楽院、ロンドン・フィルなどイギリス圏の団体はもちろんのこと、北欧のシベリウスアカデミーやオスロ・フィル、イタリアのミラノ音楽院、アメリカのボストン交響楽団など、欧米を中心に着実にパートナー団体を獲得しているようです。パッと見、アジア圏のパートナー団体が見当たりませんが、日本の大学が導入したというのは現時点では結構珍しい例かもしれません。

(引用元: nkoda公式ページ)

1. サブスク料金プラン

まず、気になるサブスク料金プランについて見ていきます。

スクリーンショット 2021-11-30 2.04.20
(画像引用元: nkoda公式 pricingページ)

■nkoda料金プラン
月額プラン: 1480円
1年プラン: 14800円(一月あたり約1233円)
団体割引プラン: Contact salesボタンから直接問い合わせ
※無料体験期間として7日間は無料で利用出来ます。

月額1480円で楽譜が見放題であるなら、利用できる出版社・楽譜の数次第では個人的には悪くない気がします。

2. 出版社の数

nkoda公式ページには140社の出版社とパートナー関係にあると記載されています。そのラインナップとしても

・Breitkopf & Härtel(ブライトコプフ&ヘルテル)
・Bärenreiter(ベーレンライター)
・Boosey & Hawkes(ブージー&ホークス)
・Durand(デュラン)

などなど、なかなか有名どころの大手出版社が顔を揃えています。
このあたりの出版社があるだけで、だいぶ色々な曲の演奏に使えそうです。
もちろん曲によってはそこそこマイナーな出版社のスコアもあったりするのでそこも便利な点だと思います。

3. nkodaを使ってみて

実際にnkodaを使ってみてわかったこと・使い心地などを書いていきます。

3-1. ブラウザ版・アプリ版がある

nkodaはブラウザ版の他に各デバイス用にアプリがリリースされています。

スクリーンショット 2021-11-30 18.38.32

■リリースアプリ
・Mac版
・Windows版
・iOS版
・Android版

Mac/Windows版だけでなく、iOS/Android版のリリースもされているのでスマホ・タブレット端末でもnkodaを利用することが出来ます。

ちなみに、今回ハモンドオルガンちゃんはMac版のアプリとブラウザ版を使ってみました!
Mac版アプリでも結構直感的に使えたので、タブレット端末でも十分直感的に使えそうです。

3-2. 曲検索機能

曲検索機能はブラウザ版でFind/Explore、アプリ版でリファイン/探索となってます。

Find = リファイン・・・作曲家と曲名をそれぞれ入力して検索できる機能
Explore = 探索・・・何でもキーワードを入れて検索できる機能

個人的にはExplore(探索)機能の方がざっくりキーワードで検索できるので使いやすいと思いました。

Find(リファイン)

Explore(探索)

3-3. 楽譜書き込み機能

楽譜書き込み機能もありますね。コレは嬉しい機能です。

書き込み機能①: PRESET SYMBOLS 

マーキングと練習を強化するための何百もの記号。(直訳)
具体的にはフォルテ(f)や、ピアノ(p)などの強弱記号・アクセントやカンマなどのアーティキュレーションの記号・臨時記号・弦楽器のダウンボウ・アップボウなどですね。

書き込み機能②: SCALABLE SYMBOLS

パフォーマンスの準備中に注釈を支援するために自在に変形・収縮・拡大ができる記号。(直訳)

書き込み機能③: FREE DRAW

自分自信の記号や形でスコアをマークアップし、それらを色分けします。(直訳)
フリーハンドで楽譜に書き込みができる機能ですね。

書き込み機能④: HIGHLIGHTER

さまざまな色を使用して、ペン先の厚さに関係なく特定のパッセージを強調表示します。(直訳)

書き込み機能⑤: TEXT TOOL

「見る!」などパフォーマンスの準備のために注釈を付けます…(例: ブレス)。(直訳)

書き込み機能⑥: SELECTOR

以前に作成した注釈を自由に選択、拡大縮小、削除、編集します。(直訳)

書き込み機能⑦: LAYERS

すべての音楽活動のために作成した注釈の全ページを重ねて保存します。(直訳)

書き込み機能⑧: OFFLINE

スコアをオフラインで保存してアクセスします。 いつでもどこでもマークアップ、練習、演奏が出来ます。(直訳)

楽譜はアプリ版でしか見れない

ブラウザ版でも曲の検索はかけられますが、結局画像のようにアプリ版に飛ばすような通知が出ます。ブラウザ版では楽譜書き込み機能は使えなさそうです。

ブラウザ版でも書き込み機能が使えれば嬉しかったのですが、個人的にここは少し残念ポイントです。

3-4. 楽譜共有機能

楽譜書き込み機能で書き込んだ譜面は楽譜共有機能で人と共有することも出来ます。コレもオケやアンサンブルを演る上では嬉しい機能ですね

Whatsapp、Facebook、またはその他のソーシャルメディアを介して、学生、オーケストラ、アンサンブル、または友人とマーキングを共有できます。(直訳)

4. nkoda激アツポイント

個人的にかなりの激アツポイントは、

nkodaではパート譜だけでなく、スコアも見ることが出来る点!

これが楽譜オタのハモンドオルガンちゃんとしてはかなりヤバい、アツすぎるポイント。
つまり、

ひと月1480円の課金でスコア&パート譜を見放題

ということですよね。
特にオーケストラスコアは曲・出版社によっては海外から取り寄せとなる場合がありますし、価格帯も高価になる場合が多いです。(日本の店舗やサイトで買うと更に高い。。。)

1480円課金すればひと月丸々スコア見放題で、紙媒体のような海外からの取り寄せ期間ももちろん無く即譜面を見ることができるので、学生さんはもちろんのこと何かとお金がかかることが多く時間も無い社会人のアマオケ勢的にもかなり大きなメリットではないでしょうか。

ハモンドオルガンちゃん的楽譜へのこだわり

ハモンドオルガンちゃんは常々、スコアはオーケストラやアンサンブルを一緒にやるメンバーには指定のスコアを統一して見て欲しい!!という願いを持っています。
スコアは同じ曲でも版や出版社が異なると、微妙に内容が異なっていることも少なくなく、メンバーが持っていスコアの版がバラバラだと、そのために練習の効率が悪くなったり本番直前で誤殖が見つかって戦々恐々としたりと、良いことがあまりありません。曲によっては作曲者が何度も改訂しているものもあるので、メンバー間のスコアがバラバラだと後々地獄を見ることもあります。

IMSLPに上がっているから、
スコアなんてみんなでそれを見ればいいじゃないか

と思われる方もいるかもしれませんが、これも大きな間違いです。

例えば、IMSLPに上がっている物は

・出版社が同じでも初版のもの
または
・誤植をよくする出版社のリプリント版

のスコアであることが多いです。
初版は曲によっては最新版(最新の校訂版)と異なる部分があることがあります。誤植をよくする出版社は本当に記号違い・音間違いなどの誤植がヒドいです。
以上の理由から、IMSLPに上がっているスコアはあまりオススメ出来ません。見るとしてもあくまで参考程度、ということは忘れないようにしましょう。

IMSLPは無料なので、そこは大変なメリットなんですがね。。。。


アンサンブルを完成させていく上でスコアの出版社・版はメンバー間で揃えておいた方が練習の効率は良くなるはずです。

問題点: コスト・配送期間

ただ、問題点はコストと配送期間ですよね。。。
先程も書いたように曲によってはスコアがあまりリーズナブルでない場合があります。また、海外からスコアを取り寄せた方が安くなる場合も多いですが、それだと配送期間も長くかかり手元に届くまでに時間がかかります(ざっくり3週間〜1ヶ月)

そこで「nkoda」ですよ

そこでこのnkodaの出番ではないでしょうか。

・月額1480円でスコア・パート譜見放題(1年プランでは月1223円)
・配送期間はなし(電子楽譜なので)
・メンバー間で書き込みの譜面も共有可能

と3拍子揃っていて、なかなか紙スコアの問題点を解決して且つ電子楽譜の良さを活きている感があります。

注意点

注意としては月額1220円〜1480円くらいはするので、契約期間によっては紙スコアの方がコスパが良くなる可能性もあります。そこは、曲や団体、各自の状況に応じて使い分けて行く必要があるかなと思います。

気になる点

ハモンドオルガンちゃんは状況に応じて月額プランで利用しようと考えています。気になるのは、一度契約を切った場合、契約中に書き込んだ楽譜達はどうなるのか?リセットされるのか?というのは気になっています。アカウントはそのまま残っているはずなので、再契約の時に前回契約の書き込み楽譜が残ってれば、個人的には神サービスだなと思ってます。

nkoda公式アカに問い合わせてみようかな。。。。

まとめ

今回、デジタル楽譜サービス「nkoda」についてざっくりと解説を書いてみました。
公式Twitterアカウントからも「やれよ。」というコメント頂いたので笑

デジタル楽譜なので気軽に手元でいつでも楽譜が確認できる上に譜面への書き込みやグループシェアも出来て、使いようによってはなかなか有用なサービスだと思います。
ハモンドオルガンちゃんはとりあえず、1週間の無料体験期間を終えて月額プランでもう少し使ってみることにしました。Windows版やAndorid版アプリも触ってみたいと思います。

気になる方はぜひ無料体験(フリートライアル)を利用してみて下さい。

nkoda公式HP https://www.nkoda.com/





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