見出し画像

【元外資系CAが熱く語る】「本当の国際人」の育て方

そこのお母さん、お父さん!
お子さんをどの英会話スクールに通わすのか、悩むのはもうやめてください。英会話スクールでは子供を「本当の国際人」にしてくれません。

英語は話せるようになるかも知れません。
だけど、お母さん!お父さん!
あなたたちは「英語が話せる=国際人」だと勘違いしていませんか。

この記事では過去、5か国(オーストラリア、ベトナム、アメリカ、マレーシア、ドイツ)に留学、インターンシップ、就労、ワーキングホリデーとありとあらゆる手段を使って長期滞在してきた私が感じ考える「本当の国際人」について語らせてください。

※あくまでも、私の個人的な意見になります。こんな角度から物事を考える人間もいるんだぁ程度に受け止めてくださると幸いです

シャーロン


さて、みなさん。
これまでの人生で、「身長2mを超えるタンザニア出身の少数民族の男性」を間近で見たことはありますか。
成人したアラサーの今の私が見ると「Hi」と挨拶をしているところですが、
実際に彼を見たのは私が小学生低学年の頃。

タンザニアから民族を招き、学生に現地のパフォーマンス見せて異文化交流をさせるという小学校のモクロミとは裏腹、私は大泣きしていました。

だって、初めてこんなデカい人みたし!めっちゃ雄叫びみたいなんあげてるし!なんなら、肌の色が私と違うし!何言ってるか分からないし!持ってるタイコの音もなんか怖いし!歯と爪がめっちゃ白いし!

と私の脳みそは大混乱を起こした結果。。。
泣くんです。私、泣いちゃうんです。怖かったんです。

なんでそうなったのか。

だって、私とこんなにも「違う」人間を今まで見たことがなかったから。
こんな人も地球には存在するということを知らなかったから。

マレーシアに移住して間もない頃。

「俺、日没まで水飲めないし、ご飯も食べないから」という同僚がいて、
心の中で「ダイエットにも程があるやろっ」と軽くツッコミを入れた私は
「そっか!了解~」と言ってそそくさとランチに出ました。
頭の中は食べ物でいっぱいだ。コーヒーも買っておこう。

1週間後、「ランチ行こう♪」という私に鬼の顔した同僚が言いました。
「俺、日没まで水飲めないし、ご飯も食べないからって言ったよな」

「そんな怖い顔しなくてもいいじゃん。しかも1週間前もそう言ってたけど、ダイエット行き過ぎてない?!」と心の中でほざいた私は「コーヒーだけでもどうよ?私の奢り」と誘いました。

彼は「I'm fasting now because of Ramadan(ラマダンで今断食中だから)」と言い残し、私の元を去って行ったのです。

彼はイスラム教徒だと知っていた。豚肉を食べないとも知っていた。
彼はお酒も飲まない。それも知っていました。
だけど日没まで水分補給と食事をしてはいけない時期「ラマダン」というものを私は知らなかった。

ドイツのベルリンで語学学校に通い暮らしていたある日。
「Hi. I'm Derya」と新しいルームメイトが来て自己紹介をしてくれました。
クルクル天然パーマがとても素敵でブルーとグリーンの間っこみたいな目をしている彼女。お人形さんみたいて見とれました。

「Where are you from」と聞くと「Cyprus(キプロス)」と答えが返ってきて、少しフリーズした黒髪直毛、一重の私は笑顔で「Oh nice」と声を少し高くして言いました。

それからお互いのことを話しているうちに彼女の進路についての話になり、
「ベルリンでの留学を終えたら母国に帰るの?」と聞くと、彼女はタバコの煙をベルリンの凍てつく冬の新鮮な空気に吐き出して言いました。

「そんなわけないっしょ」と言う彼女。

「Cyprusには仕事ないよ、少なくとも私がしたいIT系の仕事は無い。
Cyprusは南北に分かれていて、北がトルコ系が多く住む国家で南がギリシャ系が多く住む国家。私はその二つの国家共通の都市、ニコシアの出身なんだけど。色々シビアなんだよね。ドイツの方が沢山チャンスあるし戻る意味ないかな。。」

沈黙が続いた。だってなんて言って良いのか分からなかったから。

Denyaはその沈黙に耐え切れずタバコの火を消し「寒すぎて手がいたい」と言い家の中に入って行きました。

本当のことを言うと、彼女の言っていることが何ひとつ理解できなかった。
南北に分裂?!ふたつの国家の共通都市?!仕事がない?!
ってかCyprusてどこなん?!トルコ?ギリシャ?どっちなん?!

私は何も言えなかった。だって、知らなかったのです。

はい。本当にあったお話を3つ挙げてみました。

タンザニア人の話、ラマダンの話、キプロスの話。

そこのお父さん、お母さん、どう感じましたか?
こういうことって、英会話スクールが教えてくれますかね。



「英語が話せる」というのはこれからの時代、「普通」です。
じゃあネイティブレベルになるまで英語を叩きこまないといけないのか。

私は別にそうは思いません。
もちろんそのレベルで話せると本人は楽しいと思いますが!


先ほど、これまでに5か国に滞在してきたと書きましたが、だからといって私の英語力はネイティブには及びません。
映画は最低でも英語字幕がないと理解しきれないし、
オーストラリア英語の訛りをきちんと聞き取るにはこれから何十年もかかりそうです。

だけど、↑に挙げたちょっとした異文化や世界情勢、日本の外で起こっていることを知ることは「むしろ当たり前」だと感じました。

逆に言ってしまうと、
「私は英語は話せるくせに日本以外のことは何も知らないヤツ」だったのです。
だって、キプロスって国知らなかったのクラスで私一人だけでしたもん。


で、やっと私の言いたいことを言わせてください。


「どの英会話スクールに子供を通わせるか悩むのは辞めてください」

どこも一緒です。英会話を教えてくれるのです。
確かにカリキュラムとか雰囲気はそれぞれ英会話スクールによって個性があると思うので、その見極めぐらいですかね。
あとはお子さんの英会話に対する姿勢によって伸び率は変わってきそうです。

英語を早く習得させないと!と焦らなくていいと思います。
だって私も幼い頃に英会話教室に通いましたが、友達と遊びに行っている感覚だったのでもちろん英会話はその時点ではできていませんでした。

本気で英語を勉強し始めたのは高校2年生の夏ぐらいからです。
英語が絶対にこの先必要だと思い知ってから死ぬ気で勉強しました。

そしたらその4年後には一人で海外移住し客室乗務員として様々な国籍の同僚たちと働き、色んな国からくるお客様に接客をしていました。


それよりもお母さん、お父さんがお子さんに教えることができるトピックが沢山あります!そこにもっと頭をひねってください!

ユーチューブでアニメを見せる時間があれば、タンザニアの少数民族の姿を見せてあげてください。
「この世界には色々な肌の色を持つ人たちがいて、自分と違う見た目だからといって人をジャッジしないでおこうね」、とそう教えてあげてください。

空き時間に「ラマダン」とググってみてください。
日没後に食べる美味しそうなご飯の画像が出てくるかもしれません。
それをお子さんたちに見せて、「これ美味しそうだね、イスラム教の人がラマダン中に食べるご飯だよ。日本人は基本的に何でも食べるけど、世界には宗教上、豚肉を食べなかったり、牛肉を食べなかったり、そもそもお肉を食べなかったり、色んな人がいるんだよ。」と教えてあげてください。

世界地図を買ってお子さんに見せてあげてください。
トルコの下らへん、シリアの横らへんに小さい素敵な島が浮かんでいます。
それがキプロスです。
「この世界にはひとつの国なのに、ふたつの国家が支配している国があるんだよ。同じ国なのに北と南で話す言葉、文化、お金の価値も変わるんだよ。歴史的な建物が多くて、海が凄いきれいなんだって。今度行ってみたいね」と教えてあげてください。

詳しく調べて教えてあげる必要はないと私は思っていて、
肝心なのは、「日本の文化と違う基準で生きている人たちが世界には沢山いる」ということを色んな例を取って教えてあげることだと思います。
宗教、情勢、服装、文化、食文化、言葉、なんだって切り口は沢山あります。

本当に本当に子どもを「国際人」にしてあげたいと思うお母さん、お父さん。
お子さんと一緒に日本の外のことに目を向けて興味を持っていきましょう。
将来、お子さんが日本の外に出た時に私のようにあれも知らない、これも知らないとなると具合が少し悪いです。(最近はダイバーシティが広がってるし)



私が思う国際人ってやっぱり、

母国のことを知っていて、かつ、母国外のことも広く興味があって異文化を楽しみ、自分と違うスタンダードで生きているからと言って決して人をジャッジしない

そんな人だと思うんです。

でもそうなる為にはまずは「興味を持つ」そして「知る」必要があるんです!こんなことは英会話スクールでは教えてくれないんです!

だから、お母さん!お父さん!あなたたちが教えてあげてください!

以上!!

熱く暑く厚く、語りました。
いかがでしょうか。
冒頭にも書きましたがここに書いてることは私の意見です。
色々書きましたが、別に私が本当の国際人だ!とか言いたい訳ではないんです。だけど、せめて、海外生活を通して、外国人として海外で生きた経験を通して、そして元外資系CAの経験を通して、感じたことを書いてみたかったし、伝えたかったのです。

シャーロン

少しでも私が感じたことが皆さんに届きますように💛

シャーロン













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?