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丸ごと宗教みたいな国、インドの光と闇

『良いことをするとぜーんぶ自分に返ってくるんだよ~』
『悪いことすると自分に返ってくるよ~』

仏教の教えが自然と広まった日本で育った私は、幼いころからそんな風に教えられてきた。
この教えは紛れもなく、カルマについての因果応報説のことで、過去に作った原因はいずれ、未来に結果として芽をだす、ということである。

カルマが試される国インドへ渡った私は、インドという丸ごと宗教みたいな国で、カルマのみならず、自分の人生の倫理観や価値観が試される状況にたくさん直面した。

2005年1月、初めてインドに上陸した私は、あたたかく迎えてくれたインド人友人の家族の家で、いわゆるインド人の上流階級の生活を垣間見た。

お手伝いさんが家に4~5人も常在している。
チャイを作ったり、お料理をしたりするお手伝いさんがいれば、お掃除の担当の人もいる。

仕事の内容によって、担当のお手伝いさんを分けている様子。
年齢もおじいさんのような、かなり高齢の方から、若い女の子まで幅広い。

インドは『カースト』と呼ばれる階級制度が未だに根深く社会に残っていて、このお手伝いさんに位置する人々は、往々にして、カーストの低い貧困層の人々であることが多い。

当然、教育をあまり受けていなので、インドの第二の公用語である英語は話せない。

『カースト』は、言ってみれば、日本にかつてあった士農工商みたいな、職業別で階級を分けたものだ。

お金持ちの友人の家に住んでいるこのお手伝いさんの人々は、良い教育を受けていないといえども、住むところと仕事を供給されているので、まだラッキーな方だ。

その後、友人がムンバイの街を見せてあげる、というので、これまた家に常在しているドライバーの運転で、街へドライブに出た。

初めて見るインド・ムンバイの街並み。

ムンバイは、インドの中でも、インド中の富裕層が沢山いるところで、インドのボリウッドといわれる映画スターなんかも多く住んでいる。

「おいしいオーガニックのアイスクリーム屋さんができたから、連れていってあげるね」と、助手席に座るインド人の友人が言った。
「あ~やっぱりインドはいいなぁ。インド人は優しくて、なんてホスピタリティがあるのかしら」と、アイスクリームごときで単純な私。

アイスクリーム屋さんに向かおうとするのだが、夕方のムンバイは超ラッシュアワーの時間帯、道が混んでて全然進まない。

窓をあけると、排気ガスと蒸し暑い熱風が入ってくるので、車の窓は締め切ったまま、エアコンの効いた車で、ゆっくり進むことにした。

一向に進まない車と車の間を、ひっきりなしに人が通っていく。
人といっても、ボロい服を着た子供たちだ。

そのうち、一人の子供が、私が座ってる後ろのシートの窓をたたいた。思わず開けると、手をだして、お腹が空いたから何か食べたいというジェスチャーをして見せた。
ボロボロの布のような、服とはいえない布を身に着けた、顔がすすけた少年。

私はすぐさま、自分の持っている小銭を確認すると、その少年の手に置いた。
『もっとちょうだいよ』的なジェスチャーをされ、困っていると、次々と他の子供たちもやってきてしまった。

すすけた顔で、ボロボロの布をまとっている、物乞いの子供たち。

親がいるのかいないのか分からない、ストリートチルドレンと言える子供たちを、こんなに大勢、直に目にしたのは人生で初めてだった。

ショックだった。
心が揺さぶられるような情景だった。

小銭をあげたところで、続々と子供たちがやってきてしまうので、きりがない。

そうしているうちに、車が進みだし、たかってきた子供たち全員に小銭を配分することなく、車が進んだ。

「どうしたらよかったんだろう?」
ドキドキしたまま、助手席に座る友人に話しかけると、友人は意外にもこう答えた。

「あの子供たちは、ムンバイのスラムで、ギャングたちの下で働くホームレスの子たちよ。あなたがお金をあげても、そのお金は子ども達にはいかずに、ギャングの親に渡ってしまうだけなのよ」

「そうすると、ギャング達は、子供を使うブラックビジネスはいける!と思って、一向になくならいから、お金をあげてはダメ。」

なんと!そんなことだったのか~!
さらなるショックを受けるも、選択肢のない子供たちのことを思うと、やっぱり悲しくなった。

これも過去生のカルマが関係して、そんな状況に生まれるのだろうか。

カルマが試される国インドで、旅の初めから、深く考えさせられてしまう状況だった。

そして、やっとありつけたオーガニックのアイスクリームは、先ほどのショッキングな情景も一瞬で忘れてしまうほど、甘くて冷たくて、すごく美味しかった。

は~、インドよ~、ここは本当に精神大国なのか?!

(続く)

明日も引き続き、インドという本当にスピリチュアル?な国で私が体験したことを書きます。
お楽しみに♪

今日も読んでくれてありがとうございました。

Om Shanti

ヨーガ講師・野々瀬 光枝のインドの世界溢れるヨーガクラスは、大井町、代官山などで受けれます。

SHANTI YOGA JAPAN  http://shantiyogajapan.com



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野々瀬 光枝 (ののせ みつえ)ヨーガ探求者/ インド政府公認ヨーガ講師/ バイリンガル・ヨガ講師/ シングルマザー/ 13年以上の渡印歴&ヨーガ探求から、マインドフルネスな日常やヨーガ的生き方についてシェアします。http://shantiyogajapan.com
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