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【読生感想文】 一勝九敗 【柳井 正】

とにかく企業とは、組織とは、経営とは、ということが書いてある。

いやーこの企業、そりゃ伸びるよねと笑

父親から継いだ二代目社長、
それも20代からとなると、
あまり良い未来を迎えないことをついつい想像してしまう。

零細企業として始まり、
自身あくまでは商売人であって、決して頭は良く無いと思っている。

会社の規模が小さいうちはそれで良かったが、
大きくなるにつれ、ワンマン経営ではなく、
経営専門チームとして他者の能力に頼っていく。

若いうちから経営をすべきだ。
顧客と接する現場こそが重要であり主役。

もうこれだけ聞いただけで、
未来に希望と野心を抱えたやる気に満ちた人は、
この企業に魅力を感じてしまうだろう笑

商売人から経営者になる為、
たくさん努力し読書もしたようだが、
確実にドラッカーのマネジメントを参考にされていると強く感じる。

タイトルの一勝九敗とは、
ただの勝率の話では無く、失敗こそが糧であって、
仮に十勝0敗では恐ろしいと著者は語っている。

月並みなように聞こえるが、
本書でユニクロの歴史と著者の考え方を合わせて読むと、
顧客のニーズに応え、内外と協力しながら組織を作り、
経営を続けていく姿勢そのものが、
タイトルということなのだろうと感じた。

本書は10年以上前の本にはなってしまうが、
その後のユニクロが出してきた結果を考えると、
やはり一般的な日本企業とは全く違うのだろう。

知る限りでもユニクロの商品開発や接客サービスの向上は、
目を見張るものがある。

パーカーを洗濯した際のフードの乾きに対する工夫、
デザイナーやブランドとのコラボ、
そこから得たデザイン・縫製・染色技術の吸収、
メガネやサングラス、布団カバーなどの小物や寝具、
日本人の体系に合うアンクルパンツの販売、
フリースが大ヒットした時は、
高価で知る人ぞ知る商品であったものを、
低価格高品質で一般に広めたが、
ヒートテックやエアリズムは、
他社と競争せず売り上げを奪わずに、
新しいニーズを振り当てた。
挙げ出したらキリがない。

今ではZARAに匹敵するほどの企業価値となり、
すっかり国内よりも海外店舗の方が多くなった。

この企業にはこれからお世話になるだろう。
よろしくお願いします笑


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