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小説に学ぶシニアライフ 3 「終わった人」内館牧子
本の要約は他のサイトにお任せし、私なりに印象的な部分を引用し、感じたことを綴ります。充実のシニアライフの道しるべになることを祈って。
前回、第二弾小説に学ぶ「孤舟」に続き、内館牧子さんの「終わった人」のご紹介です。
終わった人 内館牧子
前回孤舟は渡辺淳一さんの男性目線からみた定年後の世界。
今回は内館さんの女性目線からみた定年後の男性。
捉え方の違いを比べてみるのも楽しみ方の一つですね。
「生前葬」「散り際千金」「散る桜 残る桜も 散る桜」
人生が終わった人間として華やかに送られ、別れを告げる。生前葬だ。
人間の価値は散り際で決まる。「散り際千金」だ。
自分たちだって、定年の日はすぐにやってくるというのにだ。
そう、「散る桜 残る桜も 散る桜」なのだ。
冒頭からこの印象的な3つのキーフレーズが、たたみかけて頭から離れません。さすが内館さん、つかみはバッチリ。
この3つ、言い換えれば
・まだ元気でしっかりしてるよ、葬式はないだろう
・未練がましいのはみっともない、無理してでも最後はサラッといくぜ
・時がたてばみんな散るんだ、早いか遅いかの問題。最後は同じだよ
すべて同感、主人公はこれからどうなるんだろう。
ストーリー展開が一筋縄ではいかない予感が読み手の興味をそそります。
定年退職日は特別の日。黒塗りのハイヤーで自宅まで送って頂く運びとなります。施しを受けてバカにされている気がするものの、「散り際千金」と乗り込んだ車中で一人になった壮介は惨めな気持ちがさらに増幅されます。
ついつい過去のシーンが数々浮かんできて感情はさらに高ぶってきます。
「思い出と戦っても勝てない」という後半戦に出てくる4つ目のキーワードへのプロローグといえるでしょう。
自分の出社最終日はどうなるのか?
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☆☆☆ 続きは、ブログをご覧いただければ幸いです。
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