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剪画作品紹介

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剪画作品をご紹介します。
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#干支

赤鼻のトナカイ

赤鼻のトナカイ

nori 作 148×210mm
“Rudolph the Red-Nosed Reindeer” by nori

 ポインセチアのリースから顔を出しているハンサムな赤鼻のトナカイさん。背景を日本の伝統柄と雪の結晶を配して和洋折衷でまとめまたnoriさんらしい作品です。
 今回noriさんは黒い紙ではなく、白い紙を切り抜いて輪郭線にしています。小さな絵なので、本当に細い線ですが、その中を丁寧

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私のなかの龍

私のなかの龍

居木井 啓子 作
242×272mm “A Dragon in My Heart” by Hiroko Ikii

 日本では龍は神様として崇められ、強く、神々しい姿で描かれることが多いようです。今回の作品展でも、龍がカッコよく、精悍な感じの龍がズラリ。その中でこの作品のタイトルが目に止まります。
 私のなかの龍…体を起こし、正面をしっかりと見据えるその姿。背中は青い鱗に覆われていますが、全面は様

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龍の花

龍の花

大内 美佐子 作 260×350mm
“Dragon Flowers” by Misako Ouchi

 暗い空に白い月。そしてそれを見上げるかのように空を仰ぐ龍の姿。その龍は花々の中から空に向かっているのでしょうか。闇夜の紫の花々は静寂を象徴するかのように静かに咲き誇り、とても神秘的に見えます。
 背景には墨でまだらに染められた和紙。花々には少しずつ色調を変えた紫の紙を丁寧に張り込んでありま

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月のうさぎ

月のうさぎ

戸張 禮子 作 297×210mm
“Rabbits on the Moon” by Reiko Tobari

 日本では、古来から月にはウサギがいて、お餅をついていると言われています。この作品では、その月からはるか向こうの地球を眺めているウサギさんを描いています。
 ここにいるウサギさんたちの様子が何となくユーモラス。鳥獣戯画を思わせる絵柄で、シンプルながら動きを感じさせてくれるのです。それ

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2023 卯家 記念写真

2023 卯家 記念写真

石野 千鶴子 作 242×272mm
“The Hare Family Photo 2023” by Chizuko Ishino

 干支展では、ウサギの家族を描いた作品もあります。石野さんは卯ファミリーの姿を記念写真という形で描きました。画面には可愛らしいウサギさんたちがズラリと並んでいます。もちろんファミリーなので似ていますが、少しずつ表情が違うのも楽しいです。
 石野さんは周囲に松竹梅の

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サンタが街にやってくる

サンタが街にやってくる

高橋 隆 作 606×420mm
“Santa Claus is Coming to Town” by Takashi Takahashi

 今回の作品展ではクリスマスの作品が少ないものの、全作品の中で一番大き作品はこの「サンタが街にやってくる」です。
 高橋さんは同じデザインでさらに大きい絵を以前に作ったそうで、それを縮小して制作しているため、この作品はディテールがとても細かいのです。それ

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廻

成澤 秀麗 作 200×287mm
“What Goes Around Must Come Around” by Shurei Narisawa

 廻は「めぐる」と読みます。
 成澤さんは書家で、本当は6月に開催した「剪書」展の時にギャラリーへの出展をお誘いしていました。が、その時に成澤さんは忙しくなり作品を完成させることができなかったので、今回の干支展で出展していただきました。
 カラフルな

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卯

南舘 千晶 作 250×280mm
“Rabbit” by Chiaki Minamidate

 月の光を浴びながら海の上を飛ぶウサギさん。波間にワニ(サメ)が見えないので確信はありませんが、因幡の白ウサギの話を思い起こさせます。
 まんまるな月、湧き立つ波間、無心に飛ぶウサギ…。それらを絶妙な配置で描き、剪画らしく1枚の紙から切り出しました。しっかりとまとまった構図は作者の腕の確かさを感じさ

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