見出し画像

【青天の霹靂事件簿・第二章】次なる行き先の「老健」探し真っ最中

8月半ばにようやく今のリハビリ病院へ転院できた母。入院してから毎日毎日、休みもなくかなりハードなリハビリを続けてきた様子でした。

入院した当初は車イスに長時間座ることさえままならなかったけれど、今はほとんどの時間車イスに座って過ごすことができるようになったようです。寝たきり生活にならなくなったのが、まずは何より大きな進歩でした。

ベッドから車イス、車イスからベッドへの移動も、腕が痛くなるけれど自分の力でできるようになったと嬉しそうに話していました。まったく”介助なし”なのかそうではないのかは、分かりませんが…。

noteでは【青天の霹靂事件簿】の私の記事に対して、母への優しく温かい励ましの言葉をコメントでいただきました。皆さんのその言葉に、私自身もずっと励まされ勇気づけられてきました。

けれど残念ながら「自分の足でもう一度歩く」というところまでの回復は、もう望めなさそうです。”ひろみちお兄さん”のような奇跡を願いましたが、そんなにたくさんの奇跡はやはり起きないということですね…。

先月半ば病院に面談に行ったときには、器具を付けて介助されながら自分の足で歩く母の動画を担当医から見せてもらいました。なんだかその姿を見て、思わず泣けてきてしまいました。頑張ってきたんだな…と。

それ以降も同様のリハビリを継続していたようですが、これ以上歩くためのリハビリを続けても意味がないと判断されてしまったようです。そのため最近はオムツに頼らずトイレに行けるようにと、トイレのリハビリばかりやっているみたいです。もちろん介助の方はいる状態ですが。

こうなることの覚悟はしていましたが、改めて本人から「歩くリハビリはもうやっていない」「車イス生活に慣れていくしかない」というLINEを送ってこられたときには、私自身はかなりショックを受けてしまいました。やっぱりダメだったかと。

いろいろな要因のタイミングがちょっとずつずれたり、悪い方に重なったり…結果的にこうなってしまったことについては残念としか言いようがありません。あの元気に一人でどこへでも出かけていた母の姿を、もう二度と見ることはできないんですから…。

人と人との接触事故での大腿骨骨折から始まり、その後リハビリ病院でのリハビリ中の転倒、脊椎骨折からの下肢麻痺。この一年次から次へと我が身に降りかかる困難に立ち向かい、その都度乗り越えようとしてきた母。それに対しては、本当に立派だったと言ってあげたいと思っています。

今のリハビリ病院は面会時間がわずか15分。しかもタイマーできっちり時間を測っての正確な15分なので、必要最低限の会話しか今はできていない状況だったりします。

なので母の本音は正直よく分からないところもあるし、家に戻りたいという気持ちが捨てきれていないであろうということは重々分かっているつもりです。

でも現実問題、実家のマンションはたとえリフォームしたとしても車イスでトイレに行く広さを確保できないし、廊下も車イスで移動するには狭い。マンション入り口の階段の急な段差をなんとか一度は人の手を借りて乗り切れたとしても、その後家から出ることはもうできない…。

やはり区の「介護老人福祉施設」に入る方が、これからの残された人生、より人間的な生活を送れるのではないかというのが私たち夫婦の見解です。本人にもその旨伝えてきましたが、担当医には家に戻りたいというようなことをまだ口にしているようですね…。ここら辺が私たちも苦しいところだったりします。

いずれにしても今の病院を出たら、その前のワンクッションとして「老健」でお世話になるべく今は「老健」探しの真っ最中です。

「老健」に入るのにも条件があって、食事は食事処で車イスに座って食べられるというのが最低条件だそうです。

こういう条件があるとは驚きでしたが、もしこれをクリアできなければ高額な「有料老人ホーム」という選択肢しかなかったと思うので、費用面から考えてもそこはクリアできそうでホッとしています。病院側も今は、それをクリアできるようにリハビリのメニューを考えてくれているんだと思います。

ちなみに「老健」はもちろんピンキリですが、多床室で月々13万円~15万円くらいで入れるところもあれば、25万円~27万円もかかるところも。個室では35万以上もかかるみたいです。

これが「有料老人ホーム」となると最初に払う入居金にもよりますが、月々50万円程度だそうです。とてもとてもそんな金額を毎月は払えません。

病院のソーシャルワーカーさんから紹介された「老健」へ、来週いくつか訪問しに行きます。仕事を調整してそのための時間の捻出もしなければならないし、次の行き先の「老健」が決まるまではもうしばらくバタバタしそうです。

この【青天の霹靂事件簿】を、こんなにも長い間書き続けることになるとは思いもよらなかった私です。最終的に母が落ち着くのは来年にずれ込みそうなので、もうしばらくこのシリーズにお付き合いください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?