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ある探偵小説マニアの日記

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2020年5月の記事一覧

ある探偵小説マニアの日記(その9)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その9)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ アン・オースチン「おうむの復讐」
 創元推小全集73、7月にT氏より入手した本。
 女流作家の筆になるだけあって描写のきめがこまかい。一方サスペンスに乏しいので、冗長な感を覚えないこともない。犯人、伏線等なかなかよく

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ある探偵小説マニアの日記(その8)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その8)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 11/28 「陸橋」の感想を記してから1か月もたってしまっている。きょうはカーの「青銅ランプの呪」を読んだが、その感想の前に、2、3覚書きを――

〇17~19日北陸出張の帰り名古屋に寄り、古本屋(脇田書店)で昭和4

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ある探偵小説マニアの日記(その7)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その7)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 10/25 「陸橋殺人事件」を前にして幸福な気分にひたっている。宇野利泰氏の完訳、戸川安宣氏の解説、装丁もよく、オビには例の「探偵小説大全集」、いうことなし。
 次回配本は、カー短編集いや、短編全集4「幽霊射手」。

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ある探偵小説マニアの日記(その6)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その6)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 9/26 探偵小説初版本の膨大なコレクション(かつての島崎コレクションのような)のオークションで幕が開くミステリというのはどうか。
 Cf HMM319 p6「ガラスの鍵」初版、4千ドル(1ドル200円として80万円

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ある探偵小説マニアの日記(その5)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その5)by真田啓介

※野村芳太郎監督「鬼畜」、刑事コロンボシリーズ「白鳥の歌」の結末に触れている部分があります。気になる方はご注意ください。

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 9/6 フレデリック・ダネイ死す。カ行の3人は、これで、誰もいなくなった。
「Yの悲劇」には

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ある探偵小説マニアの日記(その4)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その4)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ (8/24記)5~6日前に、紀田順一郎「推理小説 幻書辞典」を買い、その日に「第一エピソード 殺意の収集」を読んだのだが、つまらなかったせいか、そのことをすっかり忘れてしまっていた。「これから出る本」で予告を見たとき

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ある探偵小説マニアの日記(その3)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その3)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 8/22 泡坂妻夫「亜愛一郎の転倒」の第5話~8話までを読む。1~6話は「幻影城」で読んでいたが、5・6話はよく覚えていなかったので、再読してみた。
 どれも面白い。本格短編として、まず申し分のない出来である。
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ある探偵小説マニアの日記(その2)by真田啓介

ある探偵小説マニアの日記(その2)by真田啓介

【以下にご紹介するのは、「探偵小説の愉しみ」と題して私が昔書いていたノートの記事です。今から40年近く前、一人の若者がどんなミステリ・ライフを送っていたか、おなぐさみまでに。】

■ 7/15、T氏より宅急便届く。
(創元推小全集)デ・ラ・トア「消えたエリザベス」イネス「学長の死」エリオット・ポール「ルーヴルの怪事件」アン・オースチン「おうむの復讐」
(ポケミス)カー「曲った蝶番」スターリング「一

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