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人には結果を出すべき時がある。今年は辰(たつ)年。中日が「ドラゴンイヤー」に昇竜。2016年5月10日以来の単独首位に。立(たつ)浪監督も「石の上にも3年目」

誰もが何かにチャレンジしている。そして、結果を出すべき時がある。中日ドラゴンズにとっては、今年はそんな年なのだと思う。今年は辰(たつ)年。「ドラゴンイヤー」は昇竜するのに絶好の機会。指揮官の立(たつ)浪和義監督にとっては「石の上にも3年目」。勝負の年だ。8年ぶりの単独首位に躍り出た。開幕ダッシュの中日がぐんぐん上昇している。

中日の黄金期を懐かしく感じる。落合博満さんが指揮官を務めた2004年から2011年までの8シーズンのうち4回リーグ優勝に輝き、2007年には日本一を手にした。

その後、5人の監督が中日を指揮したが、リーグ優勝を手にすることはできなかった。それどころか、2012年以降にAクラス入りしたのが、わずかに2回しかない。

現在の立浪監督は2022年に就任して2シーズン連続最下位に終わった。石を噛むような悔しい時を過ごしたに違いない。しかし、今年は違う。「石の上にも3年目」。結果を出すべき時が訪れて、ドラゴンズを上昇気流へといざなっている。

9日は敵地横浜でのDeNA戦。3連勝で勢いに乗る2位の中日が、首位DeNAに挑む上位対決となった。

巨人を退団し、今季から中日に加わった中田翔選手(34)のバットが火を噴いた。初回の1死一、二塁でライト前にタイムリーを放ち先制する。同点に追いつかれた三回には1死二、三塁からライトへ2点適時打を放った。

試合は中日が3-1で競り勝ち、中田選手は2安打3打点の活躍で、この日のチームの全得点を生んだ。新加入の4番が見事に結果を出している。

投げては小笠原慎之介投手(26)が7回1失点の好投で今季初勝利を手にした。許したヒットは5本。無四死球のピッチングで安定感が漂った。昨季は5年ぶり2度目の開幕投手を務めている。チームに次々と勝利を呼び込むサウスポーとなってほしい。

中日はこの日の勝利で、6勝3敗1分けと首位に躍り出た。単独首位は実に2891日ぶり。立浪監督は「まだ10試合ですから」と前置きしたうえで、「昨年と違って、今年はやれるチーム状況」と手ごたえを感じている。

この日のヒーロー、中田選手も「今はほんと良い雰囲気の中でやれている」と実感がこもっている。良い雰囲気が好結果を生み出すスパイラルとなっているのだろう。

今年は辰年。1988年には星野仙一さん指揮の下で、リーグ優勝に輝いている。今回の「ドラゴンイヤー」に、中日が復活することも現実味を帯びてきた。

人には結果を出すべき時がある。中日にとっては、「辰年」の今シーズンが、そのビッグチャンスかもしれない。上昇気「竜」の中日の戦いに注目したい。

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