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試験も野球も取れるところでしっかり取るのが成功への近道。ソフトバンクが下位チーム相手に5連勝。同率のV逸はもう御免だ

学生時代によく言われた言葉が「簡単な問題でしっかり点を取ろう」だった。特に受験の必勝法として耳にタコができるほど聞かされた。それは野球でも変わらない。チャンスで確実に点を取り、下位球団からしっかり勝利をもぎ取る。ソフトバンクが下位チーム相手に5連勝。成功への常道を歩んでいる。それを如実に実践したのが2日のゲームだった。

敵地・埼玉の所沢で行われた西武戦。ソフトバンクが勝利をつかんだ象徴的なプレーが六回の攻撃だった。4-3と1点リード。先頭の野村勇選手がフルカウントからボールを選び四球で出塁した。

次打者の嶺井博希選手が初球をきっちり一塁へ送りバント。走者を得点圏へ進めた。続く中村晃選手の放った当たりはボテボテのサードへのゴロ。打ち取られた形だったが打球の勢いが死んでいたため、内野安打に。

1死一、三塁のビッグチャンス。ここで今宮健太選手が打席に立った。初球を見送っての2球目。外角へのボールに対して、今宮選手がセーフティースクイズを一塁へ転がした。これが犠打野選となって、貴重な1点を追加した。

ラッキーな形でもらったチャンスを、確実に追加点にした。この得点間に外野に飛んだ打球は0。快打がなくても得点につなげたソフトバンクが勢いをつけて、9-3と快勝した。

ソフトバンクは昨季、オリックスと76勝65敗2分けと並びながら、直接対決の差でリーグVを逃した。今季の交流戦でも優勝したDeNAと勝率は同じだったが、得失点率差で2位に甘んじた。

特に昨季のV逸は下位チームへの取りこぼしが遠因ともいえる。オリックスが昨季5位のロッテに16勝9敗、最下位日本ハムには15勝9敗1分け。この2球団から貯金13を積み重ねた。

一方のソフトバンクは楽天に15勝10敗、日本ハムには13勝11敗1分け。貯金は7。勝利を取るべきところから確実に取りきれなかったのが、手痛かった。

試験で簡単な問題で得点を取れなかったのと同じだ。これでは成功は望めない。ソフトバンクが優勝するためには、点を取るべきところで確実に奪い、下位球団からきっちり貯金を積み上げることが必須なのだ。

ソフトバンクは下位に低迷する楽天相手に6月28日から2連勝。最下位の西武には30日から3連勝。きっちり下位球団相手に5連勝をマークして、6月25日以来の首位に返り咲いた。

同率のV逸はもう御免だろう。そのためにも、きっちり取るべきところで得点し、勝つべき下位チームに勝利を積み重ねる。3年ぶりのリーグ優勝に向けて、勝利の方程式を作れるか。試験官の気分でソフトバンクの戦いぶりに注目したい。

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