マエケン、メジャー6年目で初の開幕投手に。花も嵐も乗り越えて、つかんだ大役。野球の話
「マエケン」こと前田健太投手(32)にメジャー開幕投手の名誉!昨季はミネソタ・ツインズに移籍して大ブレークを果たした。今季も絶好調で、メジャー生活で初となる開幕戦の先発マウンドに立つことになった。
海を渡ってロサンゼルス・ドジャースに移籍した2016年シーズン。マエケンは16勝を挙げて、文句なしのスタートだった。しかし2年目以降、中継ぎで起用されるなど、不遇な立場でプレーしていた。
名門のドジャースは1988年以来「世界一」から遠ざかっていた。悲願の王座返り咲きのために、マエケンも「フォア・ザ・チーム」に徹していたのは、立派だったと思う。
そして、昨季、トレードで、ツインズに移籍。大リーグは開幕が大幅に延期され、レギュラーシーズンは60試合と短縮となった。そのなかで、11試合に先発して6勝1敗。防御率は2.70と抜群の成績だった。メジャー生活5年で、防御率は一番の成績だった。
この活躍で、最優秀の投手を選ぶ「サイ・ヤング賞」の最終候補者に残り、受賞は逃したが、得票で2位となった。
今季のオープン戦でも3試合に登板して、9イニング無失点。12三振を奪って、許した安打はわずかに1本と、抜群の安定感を誇っている。昨季の活躍と今季の安定感。開幕投手に指名されたのも、当然のことかもしれない。
これまで、日本人のメジャー開幕投手は、野茂英雄投手がデトロイト・タイガース時代の2000年に務めたのが最初。最多回数はマー君の4回(2015~17年、19年)だ。
開幕のマウンド。マエケンは広島時代に、5回経験があり、1度勝利投手になっている。とはいえ、メジャーでは初。この大役に「メジャーリーグに来て、まさか自分が開幕の日に先発マウンドに上がることができる日がくるとは夢にも思っていなかった」と話す。
しかし、ついに、その日が来る。広島での計5度の経験、ドジャースでの無念、ツインズでの大ブレーク、今季の安定感。すべてを、開幕マウンドでのボールに込めて、「マエケン」よ、自らを表現してほしい。
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