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オリックス、侍ジャパンに続く「3冠」をめざす。レッドソックスの吉田選手が絶好調。16試合連続安打。今季メジャーの最長記録

海の向こう、米国の北東部は熱狂的なボストン・レッドソックスファンがひしめくエリアだ。今季新加入の吉田正尚選手(29)はチームの救世主となっている。彼のバットは火を噴き続け、16試合連続安打を継続中だ。今季メジャーの最長記録。吉田選手に引っ張られるように、チームも上昇気流に乗っている。そしてファンの愛情もヒートアップしている。

7日(日本時間8日)のフィリーズ戦まで、吉田選手は16試合連続安打を放ち続けている。今季の打率は3割2分1厘。ア・リーグの5位に入っている。打点10もリーグ10位タイ。本塁打も6本放ち、リーグ24位タイ。

レッドソックスは伝統的に「打のチーム」。今季はその傾向が如実に表れている。チーム打率2割7分1厘はリーグ2位の高水準だ。

本塁打数47本もリーグ2位タイ。「二刀流」大谷翔平選手の所属するエンゼルスと並ぶ本数だ。今季、大谷選手が7本放っているが、吉田選手も6本と引けを取らない成績だ。

一方、投手陣はふるわない。チーム防御率は4.84。ア・リーグに15チームある中で12位と低迷している。

それでもレッドソックスは21勝15敗と、貯金を「6」に積み上げている。まさに強力打線がチームを引っ張っているのだ。

メジャーリーグは各リーグとも、東、中、西地区の優勝チームのほかに、勝率上位3チームがポストシーズンに進める。レッドソックスはその3番手に位置している。

それを支えているのが、吉田選手のバットと言えるだろう。16試合連続安打を放っている中で、チームは最近まで8連勝をマークした。吉田選手の活躍でチームは上昇気流に乗っているのだ。

チームを熱狂的に愛するファンは「レッドソックス・ネーション」と呼ばれている。吉田選手は昨年12月の入団会見で「レッドソックス・ネーションの一部になれて光栄です。全力を尽くします」と語っていた。

そして、吉田選手は今やチームの主力として活躍を続けている。レッドソックスファンは熱狂的で有名だ。低迷を続ければ、容赦ないブーイングを浴びせる。そんな厳しい一面を持つファンを、吉田選手は熱狂の渦に巻き込んでいるのだ。

レッドソックスの所属するア・リーグ東地区。5チームすべてが勝ち越す激戦区だ。これは中地区、西地区との対戦があり、ナ・リーグのチームとの交流戦もあるため、このような珍現象が起きている。

レッドソックスは貯金6なのに、東地区5チーム中4位。しかし、吉田選手の好調が続けば、この激戦区でトップにはい上がることも十分に可能だ。

吉田選手は、昨季オリックスで「日本一」、そして侍ジャパンの主力として、今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で王座奪還に貢献した。さらにレッドソックスを「世界一」に導くことができれば、「3冠」に輝くことになる。

これができるのは吉田選手のみ。偉業となる「3冠」を実現できるか。吉田選手のバッティングに注目し続けたい。

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