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「1週間に500球」の球数制限。選抜の1回戦最後の試合を、1日早めることはできないか?高校野球の話

選抜高校野球は31日に準決勝を迎える。天理(奈良)―東海大相模(神奈川)、明豊(大分)―中京大中京(愛知)の顔合わせだ。

ここにきて、選抜では初のルールとなる「球数制限」が、議論を呼んでいる。「1週間で500球」という内容だ。

問題になるのは初戦が遅いチームは、後々、球数制限の対象となりやすいこと。

今回でいうと、中京のエース右腕、畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ)投手(3年)が該当する。大会6日目の25日(木)に初戦を迎えており、31日の準決勝までが「1週間」の制限となる。

初戦の専大松戸戦は完封で131球。27日(土)の2回戦常総学院戦では7回110球。そして29日(月)の準々決勝東海大菅生戦では、完封で138球を投げている。

計379球だ。ルールに合わせると、準決勝では121球がリミットだ。

一方、残りの3校は、早めに初戦を迎えている。天理と東海大相模は2日目の20日(土)、中京の対戦相手、明豊は3日目の22日(月)だ(21日は雨で順延となっている)。

中京の初戦は1回戦最後の試合。25日の第1試合だった。その次からは2回戦が行われ、天理がこの日に勝って8強入りを決めた。

天理のエース右腕、達孝太投手(3年)は29日の準々決勝で、8回164球を投じたが、初戦が早かったために、球数制限の影響は、あまり受けないだろう。

1回戦最後の試合が第1試合に行われ、第2試合から2回戦。この日程を変えることはできないだろうか?

大会5日目に1回戦4試合を行い、翌日から、まっさらな状態で2回戦を始めれば。今回のように、1回戦最後の試合を勝ち上がったエースが、リミットに悩むこともないだろう。

初戦が開幕日だと、ふわっとした精神状態で試合に入ることが多く集中しきれないという。一方で、初戦が遅いと、エースの疲労に加えて、球数制限を見据えながら戦わないといけない。

どの日程が有利とも言い切れないが、せめて、今回の中京のように、1回戦最後の試合を1日早めることで、各校の平等性は多少は改善されると思う。

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