見出し画像

大谷選手は何を話しかけていたのだろう?相手選手にも審判にも話しかける「野球小僧」の本能を見た

試合展開と関係ないところで気になってしまうことがある。エンゼルス・大谷翔平選手(27)が。相手選手にも審判にも、声をかけているのだ。いったい何を話しかけたのだろう。そんな大谷選手の姿に、「野球小僧」の本能を見た気がする。

23日(日本時間24日)に、ホームのアナハイムであったオリオールズ戦(4-5で敗戦)。この試合前に、大谷選手は、レフトのポール際まで自ら出向き、対戦相手のディロン・テート投手に話しかけていたのだ。

七回裏、第4打席に立つ前に、大谷選手がテート選手と話している場面が。テレビに映しだされた。大谷選手とテート投手は、代理人が同じネズ・バレロさん。二人は、チーム・ネズロの「チームメイト」でもあるのだ。

そして、このイニングで、2人が対戦した。大谷選手に対して、テート選手は、外角のチェンジアップを多投。結局、大谷選手は1球も振ることなく、四球を選んで、一塁に出た。

こういう場面では、投手は投げにくいものだろうか。球団は違うとはいえ、代理人が同じ「チームメイト」。勝負を避けているようにも見えた。次の打者は、この日、2本塁打を放っているマイク・トラウト選手なのに。

一塁に到達した大谷選手は、一塁塁審に声をかけていた。塁審もうなずいて、大谷選手に返答している。何を話していたのだろう?

むしろ、「大谷対テート」は、ここから始まった。トラウト選手の打席中に、テート選手は、しつこくけん制球を一塁に投げる。スタンドからは、そのたびにブーイングの嵐。テート投手は盗塁を警戒しているのだ。

けん制のプレッシャーもどこ吹く風。大谷選手は、ラクラクと二盗を決めた。今季、3個目の盗塁だ。そして二塁ベースを踏むやいなや、ベース付近にいたセカンドのルーグネット・オドル選手に声をかけて話している。

各塁に行くたびに、誰かに声をかけている。真剣勝負の場でありながら、試合を楽しむ大谷選手の姿が微笑ましい。彼は根っからの「野球小僧」なんだなあと思わせてくれる。

大谷選手にとって、この試合で唯一の出塁の場面だったが、プレー以外の部分で、和気あいあいとしている部分を見られて良かった。

試合前でも、試合中でも、とにかく誰かに話しかける「大谷少年」。相手が対戦相手だろうと審判だろうと構わない。そして、その姿勢は、長い目で見ればプラスになるのではないか。

移籍の多いメジャーリーグ。「今日の敵は明日の友」となることは、頻繁にある。今、チームが違うからと言って、無視する必要はない。いずれ、仲間になる可能性だってある。

そして、友が多い方が、野球を楽しめる。「野球小僧」ゆえの本能なのかもしれない。プレー以外の場面でも、大谷選手は、私たちを楽しませてくれる。ガンバレ!野球小僧!


この記事が参加している募集

スキしてみて

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?