見出し画像

地味なことこそ重要。短期決戦は守備が大事。甲子園に舞台を移す日本シリーズ第3戦。ディフェンスでリズムを作るのは阪神かオリックスか

プロ野球の日本シリーズは舞台を甲子園に移して第3戦が行われる。ここで勝敗のカギを握るのが守備面だろう。セリーグ王者の阪神はエラーが失点につながり第2戦を落とした。一方のパリーグ覇者のオリックスは指名打者制がない中で、野手陣をどう起用するかが重要だ。短期決戦では守備の堅い方が勝利にグンと近づく。ディフェンス面に注目だ。

第2戦まで行われた京セラドーム大阪から甲子園へと舞台が移される。両球場は直線距離で12キロ。電車で最速16分の距離。まさに「関西決戦」らしいと言える。

第3戦から5戦までは阪神のホーム甲子園で行われる。ここで重要になるのは守備と言っても過言ではない。京セラドームは人工芝のグラウンド。一方の甲子園は内野が土、外野は天然芝で、守備面では真逆の環境だ。

阪神にとっては守備面の改善が急務となる。第2戦では3つのエラーが出て、いずれも失点につながった。これでリズムを崩した阪神は第2戦を0-8で大敗。戦い慣れたホームでは守乱は許されない。

一方のオリックスにとっては、2戦目までは指名打者制が敷かれていたため野手9人をうまく起用することができた。ただ甲子園では指名打者制がない。野手8人のパズルをどうはめ込むかが重要になる。

両チームの防御面を比較したい。防御率はともに公式戦でリーグトップだった。阪神は2.66。セリーグで唯一の2点台。他チームが3点台だったことを考えると、阪神の投手陣の安定感が漂う。

オリックスはパリーグトップの2.73。指名打者制が敷かれており、投手は打席に立たない。確実にアウトが取れそうな状況がない中で、2点台は立派だろう。両チームとも投手陣は互角と言える。

防御面のもう一つのポイント、失策数ではどうだろうか。阪神は公式戦で85個のエラーを出した。これはセリーグでワースト。リーグ最少のDeNAの69個と16個差。日本シリーズ第2戦ではエラーの出た四回と八回に失点。守備がほころんで大敗した。

対するオリックスは公式戦で60個。パリーグ2位の少なさだ。ただ指名打者制のない甲子園での戦いは不安が残る。9月に左足甲を骨折した頓宮裕真選手を一塁で起用する可能性がある。今季首位打者となっただけに先発で起用するには守備につかせるしかない。これがどう影響するか。

シリーズ第1戦は阪神が8-0で完勝した。2戦目ではオリックスが8-0でやり返している。大勝か無得点か。打線が水物だと如実に表すスコアだ。

それだけに守備でしっかりリズムを作り、攻撃につなげることが勝利への近道になりそうだ。

トーナメントで行われ1敗も許されない高校野球では守備に力が注がれる。短期決戦の日本シリーズでも守備の堅さが勝利への重要なカギとなりそうだ。

守備からリズムをつくって日本シリーズを制するのは、阪神かオリックスか。甲子園での第3戦は31日に行われる。

攻撃面に比べると地味に見られがちなディフェンス面。しかし地味なことこそ野球でも人生でも重要だ。守備を制する者がシリーズを制する。この視点で野球の頂上決戦を楽しみたい。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

526,895件

#野球が好き

11,152件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?