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遅れてやってきた者から最高のプレゼント。阪神がセリーグ最速の通算1万試合目。上昇モードの西勇輝投手が今季2勝目。チームの大記録に華添える

遅れてやってきた者から最高のプレゼント。阪神はセリーグ最速となる1万試合目を戦った。今季勝ち星から遠ざかっていた西勇輝投手(33)が上昇モードに突入し、今季2勝目。チームの大記録に華を添えた。自身もプロ16年目で通算120勝目をマーク。記録尽くしの試合となった。

23日に広島で行われた一戦。阪神の先発は西投手。今季6試合目の登板だ。前回の先発マウンドでようやく今季初白星を手にした。

今シーズンは好投した試合が多かったものの、なかなか自らの勝利に結びつかず、モヤモヤしていただろう。それがようやく初白星を挙げてホッとしたはずだ。

首位攻防戦となった23日の試合。味方打線が初回に大山悠輔選手のタイムリーで1点を先制してくれた。

自身のモヤモヤが解消されて、味方打線からも援護。西投手は上昇モードに突入した。初回、相手を「ワン、ツー、スリー」と三者凡退。そして三回までパーフェクトピッチングを披露した。

波に乗ってる西投手は四回、五回に得点圏に走者を抱えても慌てない。後続をピシャリと抑えて、「あと一本」を許さない。六回も無失点に封じた。

6回無失点。96球を投げて、許したヒットは3本のみ。前回に続く、今季2勝目をマークした。

阪神はこの日、セリーグ最速となる1万試合目。西投手が節目の試合で白星をもたらした。3月後半にシーズンが開幕し、5月後半は選手たちに疲れの見え始める時期でもある。「スロースタート」だった西投手が今季2勝目で、チームの大記録にも華を添えた。

阪神は通算1万試合目で4903勝目。2リーグ制となった1950年以降、さまざまな形がきっかけとなって、セリーグのチームの試合数に差が生じた。

1951年は日米野球が行われるため、10月9日が最終戦となっていた。この年、最も試合を行ったのが阪神(当時は大阪)の116試合だった。

またセリーグは1990年から2000年にかけて引き分け再試合が行われたため、消化試合にも差が生じた。

阪神の1万試合には、セリーグの試合規定の歴史が刻まれている。野球ファンに最も喜んでもらえるあり方を追求した形が反映されている。

1万試合を達成して白星を挙げた阪神。今季45試合で24勝17敗4分け。リーグトップを快走し、貯金を今季最大の「7」とした。

これから先の1試合1試合が、新たな歴史として刻まれていく。その中で、今季遅れてやってきた西投手が、さらなる勝利を挙げるはずだ。伝統球団阪神の今後にエールを送りたい。

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