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可能性がある限り、最後まであきらめない。楽天が交流戦Ⅴへ土俵際残った。巨人のエース菅野投手を攻略し逆転。チーム一丸で競り勝った

可能性が少しでもある限り、最後まであきらめない。その気概を感じた試合だった。楽天が交流戦優勝をめざし、戦い続けている。パリーグでは5位と低迷。交流戦を制して弾みをつけたい。相手は巨人のエース。苦しい展開が続いたが、逆転勝ちで優勝戦線に踏みとどまった。自力Ⅴの可能性はない。それでも全力を出し続ける。奇跡を信じて。

18日に東京ドームで行われたアウェーの巨人戦。楽天はプロ17年目のベテラン右腕、岸孝之投手(38)を先発マウンドに送った。今季は5月10日以来の1軍登板。試合中に腰を痛めて2軍で調整を続けてきた。

初回にいきなり2本の二塁打を浴びて1点を失う。しかし後続を抑えて、最少失点で乗り切った。これがベテランの強みだろう。久しぶりの1軍マウンドだろうと、大崩れしない。

岸投手は二回以降立ち直って、相手打線に追加点を許さない。5回1失点。5安打を許したが、無死四球。安定感が漂い、粘りのピッチングでしっかり試合を作った。

六回に岸投手の打順が回ってきたところで、代打を送られた。バッターは内野ゴロ。しかし一塁手の後逸で出塁した。

もらったチャンス。続く1番打者、辰己涼介選手(26)が逃さない。相手は巨人のエース、菅野智之投手。五回まで楽天は無得点に抑えられていた。辰巳選手はバントの構えで揺さぶる。

そしてカウント2-1からの4球目。126キロのカーブを一転強振した。打球はライトスタンドへ。逆転2ランだ。

苦しみながら逆転して、もぎとった2点。このリードを楽天の救援陣が5人のリレーで守り抜いた。チーム一丸でつかんだ勝利。土俵際で交流戦の優勝戦線に踏みとどまった。

楽天に自力優勝の可能性はない。19日にDeNAが勝つか引き分けると優勝を決められてしまう。それでも楽天はわずかな可能性を残した。DeNAが敗れて、楽天が残り2試合を全勝すれば、優勝の可能性はある。

パリーグでは5位ともがいている楽天。しかし交流戦は4カード連続で勝ち越した。反転攻勢へ勢いをつけた。

可能性がある限り、最後まであきらめない。楽天の戦いぶりから伝わってくる。その姿勢に勇気をもらえた。

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