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「過程」は人生を楽しむ術

 人は死にます。
 この事実は散々忌避しても何処までも追いかけてきて、いつか必ず呑まれます。正確には追いかけるのではなくて、いつも其処に在るのだと思います。死は遺伝子と細胞のプログラムです。

 
 結果は重要です。
 頑張ったけど間に合いませんでした、では仕事になりません。クオリティとスピードを厳しく求められるのがプロの世界です。

 しかし、人生はどうでしょうか。

 生きる意味、目標は何処にあるのか。

 如何に輝かしい成果を残したとしても、「この私」が今世で到達する最終結果は「死」です。おそらく物質的なものは、脳に保存される記憶でさえ、死後に持っていくことはできません。

 すると、結果至上主義の行き着くところは究極的な虚無であるように思えてなりません。

 ここから『空』の思想に理論を展開し、その先にある『悟り』『仏』を目指す道もあります。しかしながら、それは一朝一夕に叶うものでもなければ、無理に理解しようとして歪みを生じてもいけませんし、恐ろしいのは「解った、悟った」という勘違いです。修行は修行として捉えて日夜励む余裕を残しながら、ここでは凡夫の身が人生を楽しむ術を考えます。

 それは「過程」を楽しむことです。

 おそらく真理ではありませんが、腰掛けて休憩するには丁度いい戦略と考えます。刹那的な快楽で上等。崇高な目標だけで生きていくことは困難です。等身大の自分をみつめ、受け入れ、今このときを大切にしたいと思うのです。

 成功も失敗も瑣末なことです。
 過去のことを悩む時間があったら今と未来に目を向けた方が良い。

 さぁ、今日をどのように終えましょうか。
 明日はどんな日にしましょうか。


 拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方の人生が今この瞬間に輝き、生命の息吹を謳歌できますように。


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