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正しい場所 《詩》

「正しい場所」

日付を持たぬ日々が通り過ぎて行く

僕は自分自身が存在して無い事に
気付いていない

違う 

存在しない者として 
ただ生きていた


其処にある時間軸に従いながらも

生の欠落を感じとっていた

僕は空にある雲に触れた 

其れは 

硬質で鈍色な塊 

其処には

虚無で深い沈黙だけが渦巻いている

聞こえる 

何の意味も持たない音が

大量のウィスキーが眠りに誘う


意識の斜面を何かが滑り落ちて行く

妥協の余地も無い垂直な螺旋と

交わる事のない平行線が頭を貫く


偶然の成り行きか 

誰かの辻褄合わせなのか


負けると言う選択肢は無い
負けると言う選択肢は無い
負けると言う選択肢は無い

何度も何度もそう聞かされた


勝った奴が偉いのかよ

だいたい何に勝って
何に負けてるんだ

僕にはわからなくなった


夢はありますか 

好きな人は居ますか

貴方は今 正しい場所に居ますか

僕は今 正しい場所に居ますか

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