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淡々と、しかし淡々と、拙い文章を綴っていきます。 この時代にあえて(出来るだけ)テキス…

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淡々と、しかし淡々と、拙い文章を綴っていきます。 この時代にあえて(出来るだけ)テキストのみです。

マガジン

  • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)

    なんとなく日本各地の鉄道に乗っていた中年男がJR全線完乗を志すようになってからの阿呆旅日記です。現在進行形なのでいつ終わるか分かりません。終わらないかもしれません。写真はあえて載せていませんので、「文字ばかり読んだら頭が痛くなる」という方には向いてないかも……(^^;)

  • 岩石音楽を巡るあれこれ

    60年代から90年代あたりの洋楽ロックにまつわる思い出やらあれこれです。

最近の記事

進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#39~ついでの旅(2)【長崎本線(旧線)、可部線、北陸新幹線】

 天候にも恵まれ、念願の軍艦島見学を果たした帰路の2024年4月29日(祝・月)、長崎空港から大阪に戻る前に、JR九州最後の未乗区間である長崎本線旧線区間の浦上~喜々津間に乗車した。長崎市内から大村湾に浮かぶ空港まではバスで行くのが一般的であり、現に妻はそのバスに乗ったのだが、私は少々早くホテルを出て、13時12分長崎発竹松行きの鈍行に乗り込んだ。  長崎本線は新幹線開業前は博多までの特急が走る大幹線であった訳だが、諫早から長崎に至る当初のルートは北に大きく迂回して大村湾沿い

    • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#38~ついでの旅(1)【常磐線、西九州新幹線】

       3月上旬の信越~南東北を巡る旅を終えた時点で、JR全線の未乗区間は1462.8キロ、乗車率は92.485%まで進捗したが、その後の根室本線富良野~新得間の廃止、北陸新幹線金沢~敦賀間の延伸開業とこれに伴う並行在来線の三セク化で、分母が勝手に変動し、未乗区間が1587.9キロ、乗車率は91.806%となった。  未乗区間は相変わらず東北地方と北海道が大部分を占めるが、白河の関以南にも手付かずの路線が散在している。  〇 常磐本線    友部~我孫子  67.5キロ  〇 北

      • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#37~信越・東北腰痛の旅(3)【原ノ町→仙台→女川→気仙沼→一ノ関→利府→仙台】

         一晩寝ると少し復活するが、リュックを背負って歩き出すとまた具合が悪くなる腰を気にしながら、ホテルから徒歩2分の原ノ町駅に向かう。この旅最終日の2024年3月11日(月)は原ノ町駅5時51分発仙台行き各駅停車から始まり、石巻、女川、気仙沼と海沿いを進んで、一ノ関から仙台に戻るという行程である。  まだ薄暗いホームでエンジン音を響かせているのは国鉄民営化後まもない時期に製造された年季の入った701系の4両編成で、私が乗った最後尾車両には他の客は誰もいない。  しばらく内陸部を

        • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#36~信越・東北腰痛の旅(2)【いわき→郡山→常陸太田→水戸→いわき→原ノ町】

           昨夜熟睡したおかげか今朝は腰の具合も少し良くなっている。やはりフルフラットの威力は大したもので、逆に夜行バスはもう無理だなぁと再確認する。  2024年3月10日(日)いわき駅6時42分発各駅停車はJR東日本のローカル線ではよく見るキハ110系2両編成である。今日はいわきから阿武隈山地を越える磐越東線で郡山へ、そこから水郡線で水戸に下り、常磐線でいわきに舞い戻って、更に北上して福島県の原ノ町に至るというオタマジャクシ経路を予定している。磐越東線と水郡線併せて230キロ強を乗

        進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#39~ついでの旅(2)【長崎本線(旧線)、可部線、北陸新幹線】

        • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#38~ついでの旅(1)【常磐線、西九州新幹線】

        • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#37~信越・東北腰痛の旅(3)【原ノ町→仙台→女川→気仙沼→一ノ関→利府→仙台】

        • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#36~信越・東北腰痛の旅(2)【いわき→郡山→常陸太田→水戸→いわき→原ノ町】

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        • 進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)
          39本
        • 岩石音楽を巡るあれこれ
          3本

        記事

          【津村記久子さん講演会】

           芦屋市の「谷崎潤一郎記念館」主催で津村記久子さんの講演会があったので行ってきました。会場は芦屋市ルナ・ホールというこじんまりした市の施設で、冒頭に日本一若い市長さん(東大⇒ハーバード27歳!)の挨拶もあった。中学生の時に『ポトスライムの舟』を読んで津村さんにハマッたと言っていたところはガチ読者のような感じも受けたが、どうなんでしょうね?  市長あいさつの後で、いよいよ津村さん登場。講演会と銘打ってはいるが、名物編集者の江弘毅さんとの掛け合いで、カフェで雑談に花が咲くといっ

          【津村記久子さん講演会】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#35~信越・東北腰痛の旅(1)【柏崎→燕三条→ガーラ湯沢→高崎→横川→水戸→いわき】

           3月上旬の新潟県柏崎の寒風は身にしみるが、それより腰の具合が良くないのが懸念である。前日から調子が悪かったのに加え、夜行バスで更に悪化したらしい。早朝から有効に動けるので乗り回し旅では夜行バスを活用する機会が多かったが、そろそろ年齢的な限界を感じずにはいられない。フルフラットで寝られる寝台列車『日本海』『きたぐに』が廃止されていなければと思うが仕方ない。  2024年3月9日(土)柏崎駅6時29分発の越後線各駅停車に腰をさすりながら乗り込む。越後線の西半分と上越新幹線の冬季

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#35~信越・東北腰痛の旅(1)【柏崎→燕三条→ガーラ湯沢→高崎→横川→水戸→いわき】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#34~塩尻デルタと駅そばの旅(2)【塩尻→上諏訪→塩尻→名古屋→加茂】

           中央本線は新宿から山梨長野岐阜を経て名古屋に至る長大幹線だが、真ん中の塩尻を結節点にした「人」の形をしている。塩尻から西側が中央西線、東側は中央東線と言われ、管轄もJR東海とJR東日本に分かれている。一部の各駅停車を除いて運転系統も分離されていて、新宿発名古屋行きというような特急はない。  このように中央本線の分離点であり、また要衝として塩尻は重要な駅だが、もうひとつ興味を惹かれるのが逆三角形のデルタ線の存在である。手元にある1978年11月号時刻表を見ると、逆三角形の上辺

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#34~塩尻デルタと駅そばの旅(2)【塩尻→上諏訪→塩尻→名古屋→加茂】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#33~塩尻デルタと駅そばの旅(1)【岐阜→美濃太田→多治見→塩尻】

           私は関西在住なので大阪から岐阜、名古屋あたりの東海道本線に乗ってもあまり旅をしているという感覚がない。新快速なんぞは毎回ほぼ寝ている始末で、今日もほぼ9割を寝たままで運搬され、いま肌寒い岐阜駅ホームに立っている。  2023年12月10日(土)岐阜駅9時9分発の高山本線ディーゼルカーは小綺麗な高架ホームで既にそのエンジン音を響かせている。JR東海が10年少し前に製造したキハ25形という型式の2両編成で、座席がちょうど埋まるくらいの混み具合である。岐阜から下呂温泉・高山を経

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#33~塩尻デルタと駅そばの旅(1)【岐阜→美濃太田→多治見→塩尻】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#32~ひさびさ二人旅北海道(5)【比羅夫→余市→小樽→新千歳】

           2023年9月24日(日)比羅夫駅で朝を迎える。始発列車の発着も部屋の小窓から見て、食堂で朝食を頂く。ごはん、みそ汁、鮭、玉子焼き等々の伝統的な和食にベーコンのバター炒めを加えたメニューで、昨日のバーベキューに負けず劣らず美味しい。ワンテーブルをTさん、Mさんと私たち4人で囲むというのも最近にはあまりない光景で楽しい。各自の今日の予定の話になり、全員同じ列車でひと駅先の倶知安までは一緒であることが判明する。Tさんは倶知安から『ニセコ号』で函館に戻り、Mさんは旭山動物園に行っ

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#32~ひさびさ二人旅北海道(5)【比羅夫→余市→小樽→新千歳】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#31~ひさびさ二人旅北海道(4)【長万部→比羅夫】

           Cさんは既乗だが私は未乗なのがここから倶知安・比羅夫・余市を経て小樽まで至る函館本線、通称「山線」区間である。本線とは名ばかりで、特急はみんな千歳経由で札幌に行くので完全なローカル路線に成り果てていて、しかも北海道新幹線の札幌延伸で廃線となってしまう。しかし廃線特需はさておき、ニセコを中心とするインバウンド需要で俄かに輸送量が増加していて、更に廃線後の輸送を担うバス会社との協議が全く整っていないというドタバタな動きを呈している。そんな動きとは別だろうが、普段は鈍行ばかりのこ

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#31~ひさびさ二人旅北海道(4)【長万部→比羅夫】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#30~ひさびさ二人旅北海道(3)【滝川→富良野→新得→室蘭→長万部】

           朝に弱い私だが、旅に来るとそうも言ってられない。2023年9月23日(土)、今日最初の列車は5時49分発車なので、眠い目をこすりながら私はCさんと共にまだ薄暗い滝川駅の根室本線ホームにいる。私は一年振りの、Cさんは初めての滝川~富良野間走破になり、今回の旅程立案で最も核になった部分である。  列車はキハ40形2両編成で、1両は昨年乗った旧国鉄色だったので今日もそちらに乗ろうと並ぶが、駅員さんに「この車両には乗れない」と言われる。不思議だなと思っていたら、芦別駅で切り離されて

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#30~ひさびさ二人旅北海道(3)【滝川→富良野→新得→室蘭→長万部】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#29~ひさびさ二人旅北海道(2)【釧路→知床斜里→網走→北見→滝川】

           午前6時過ぎの釧路駅は殊更に寒い。今回の二人北海道旅は逆回りではあるが一年前のルートと同じ部分が多いので、いろんな場所で既視感がある。この寒い釧路駅前広場も、改札が開くのを待つ光景も、座席確保のために列車に小走りに駆け込むのも全て昨日のことのように覚えているが、今日乗るのは根室行きではなく網走まで北上する釧網本線である。  2023年9月22日(金)6時38分、網走行各駅停車は程々の客を載せて釧路駅を発車した。ひどく眠いことに加えて、ホテルの無料朝食を始発に乗るために放棄

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#29~ひさびさ二人旅北海道(2)【釧路→知床斜里→網走→北見→滝川】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#28~ひさびさ二人旅北海道(1)【新千歳→釧路→根室→釧路】

           子どもの頃から人見知りで団体行動が苦手なのに加えて、年齢を重ねてきたせいもあり、最近の私の乗りつぶしはほぼ一人旅だが、今回は久しぶりにCさんと二人旅に出た。お互いに未乗線区の多い東北に行こうかと以前から相談していたのだが、いよいよ根室本線の富良野~新得間が来春廃止決定との報を聞き、急遽北海道に行き先を変更したもので、多くは昨年9月の北海道大周遊ルートと被るが、二人旅ならではの再発見もあるだろう。  2023年9月21日(木)6時45分関西空港発のピーチで出発する。始発電車

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#28~ひさびさ二人旅北海道(1)【新千歳→釧路→根室→釧路】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#27~関東圏集中旅(6)【成東→銚子→成田→我孫子→上野(+おまけ)】

           如何にだらけて寝ていてもポイントになると大概目が覚めるのが不思議なところで、未乗区間の終わる松岸駅の手前でふと覚醒する。やがて左から成田線が寄り添ってきて合流し、速度を落とした列車がゆるゆると一駅走ると、僅か1ヶ月前に訪れた銚子駅ホームに私はまた降り立った。  2023年3月9日(木)14時53分銚子駅到着、佐倉まで戻る総武本線の各停は15時46分発なので小一時間の余裕がある。佐倉からは成田・我孫子を経由して上野まで行くだけなので、最後の観光地であるここで少々のお土産などを

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#27~関東圏集中旅(6)【成東→銚子→成田→我孫子→上野(+おまけ)】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#26~関東圏集中旅(5)【木更津→安房鴨川→大網→成東】

           東日本管内廃線候補一番手の久留里線を乗り終え、木更津に戻ってきた。朝食も摂っていなかったので、駅階段下にある駅そば屋に入る。駅そば屋の立地条件としてはホーム上が最高で、時点が改札近辺となるのだが、この木更津駅そばはロータリーに面した場所にある。しかも立ち食いではないので、そういう観点では減点なのだが、朝限定のたらこご飯セットなるものがあって、これが遅めの朝食兼早めの昼食にすこぶるフィットする。  そばで空腹を成敗した私は再び駅構内に戻った。2023年3月9日(木)9時31分

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#26~関東圏集中旅(5)【木更津→安房鴨川→大網→成東】

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#25~関東圏集中旅(4)【木更津→上総亀山→木更津】

           木更津は千葉県の中でも大きな市で栄えているイメージがあるが、木更津駅前は閑散を通り越して寂れている。早朝だからなのかとも思うが、昨日夜に歩いたホテルまでの商店街の寂れ方を見るとやはりそうなんだろうと思う。恐らく東京湾アクアラインからアウトレットあたりに中心地が移ってしまっていて、駅周辺は何とも言えぬ状況であるが、そんな心配は市役所と県庁に任せておくことにする。  2023年3月9日(木)6時25分発の上総亀山行き久留里線の各駅停車は長大編成の列車がバンバン発着する内房線ホ

          進行形JR乗りつぶし日記(少しのオマージュ)#25~関東圏集中旅(4)【木更津→上総亀山→木更津】