節兌見一

創作サークル『オーングロリアム治安維持騎士団』団長。 一時創作を中心に小説を書いたりし…

節兌見一

創作サークル『オーングロリアム治安維持騎士団』団長。 一時創作を中心に小説を書いたりしています。 IIV様より『ベツ☆バラ! ~観光庁 神霊災害特別対策室 秋葉原支部~』①~③が電子書籍にて配信中。

最近の記事

プロット通りに小説を書けない理由とギャンブル依存症は似ているかもしれない

・ドーパミンに脳を焼かれる ここ最近、自分はギャンブル依存症になってしまったんじゃないかと心配になっている。 というのも、小説の取材を兼ねて少額で遊んでいた仮想通貨で大勝ち(人生が変わるほどの大金ではない)してしまってからというもの、どうにも何かに取り憑かれてしまったような気がしてならない。 最初は取引所の口座が1パーセント(数十円程度)増える勝ちでも満足していたのに、大勝ちを経験した後では数千円の上下では脳がピクリとも揺れてくれない。 大勝ちの快感が脳に焼き付き、感覚が

    • 【2023】小説の技法書じゃないけど小説づくりの助けになった本【三選】

      今年は小説の書き方を壊したり再構築したり、試行錯誤の一年だった。 その最終盤で集英社さんから賞をいただくというびっくり嬉しい出来事があったりもしたが、これも色んな本を読んで他ジャンルの考え方を吸収したおかげかもしれない(そうか?)。 というわけで、今年読んだ本の中から「小説の技法書じゃないけど小説づくりの助けになった本」を三冊、感謝の念を込めて書き記しておく。 (1)たちまち繁盛店!1日300人が行列する人気ラーメン店のつくり方ラーメン店のコンサルティングをしている筆者が

      • 【Dungeon Dice aDventure】の構築:サイコロを振るのが楽しいゲームブックをつくる

         久しぶりに同人ゲームブックを作った。  今回も色々考えながら作った結果、まだまだ発展の余地がある面白いシステムができたように思うので、その設計プロセスを書き記しておく。  システムの話がメインでネタバレは無いので未プレイの人も気軽にどうぞ(興味を持ったら買ってプレイしてみていただきたい。自信作なので)。 仮説:デジタルに勝つにはサイコロを使うべし 『ゲームブックがデジタルのゲームに勝つにはどうすればいいのか?』  について、ずっと考えていた。  デジタルゲームにアナロ

        • 『煉獄』プレイ日記:第一階層

          ・ソウルシリーズの起源? この動画のコメント欄に、かのソウルシリーズの始祖『デモンズソウル』のシステムは2005年のゲーム『煉獄』をリスペクトしているのではないかという指摘を見かけた。 どうにも気になったので、ポチってプレイしてみることにした。 アマゾンの説明文をよく読んでいなかったため、届いたのはROMだけ。 説明書が無いのが不安だけれど、どうにか始めていこうとおもう。 ・何もない部屋でスタート OPを見るに、どうやら人の形をした機械たちが戦う物語らしい。 しかしそれ以

        プロット通りに小説を書けない理由とギャンブル依存症は似ているかもしれない

          【#2】ツイ活始めて一カ月【日記】

          前回までのあらすじ↓ ツイ活を始めると宣言してからおよそ一か月が経過した。 現状や所感、改善点などを記録しておく。 現状:思ったよりツイ活できてない「書くこと」関連 ・カクヨム連載:「蠱竜陀」第21話(三賞後半)まで投稿完了→まあまあ ・ツイッター連載:まだ第4話までしか投稿できてない→ヤバい ・その他:noteのジャンプ+原作賞に一作投稿した→エラい 去年12月末に流行り病らしき謎の体調不良に見舞われたことと、ブラウザ版ツイッターにログインできないエラーにより、年末年

          【#2】ツイ活始めて一カ月【日記】

          『魔女り狩(まじょりか)』あらすじ

          現代日本において、彼女たちは狩る側にいる━━ 都内の高校に通うイジメ加害者の少年たちが次々と死体で見つかった。 死因は心不全や脳卒中、心筋梗塞などの突然死。 難航する捜査現場に現れたのは、警視庁公安部・怪事六課所属の女刑事『飼原(かいはら)ヒツジ』と、彼女に付き従う目つきの鋭い少女『赤山羊(あかやぎ)レイ』。 捜査情報を受け取ったレイは、死亡した少年たちからイジメを受けていた少女『贄村(にえむら)リカ』に目を付ける。 一方、イジメの標的だったリカは、イジメの主犯たちに復讐し

          『魔女り狩(まじょりか)』あらすじ

          『魔女り狩(まじょりか)』第三話

          暗くなった町の塀から塀を渡り歩き、レイは猫のように地面に着地した。 「ここか」 レイの手には、リカのスマホが握られていた。 『北第三公園まで一人で来い。でないと女は殺す』 メモ帳アプリに表示された画面を消すと、レイは薄暗い公園へと突入した。 林に囲まれた自然公園風の広場には、周囲からの目が届かない。 レイは臆することなく、パーカーのポケットに手を突っ込んだまま進む。 その先、街灯に照らされた広場に、鬱ノ木がいた。 「僕の家、この公園の近くなんだけどさ。毎晩ここに不良

          『魔女り狩(まじょりか)』第三話

          『魔女り狩(まじょりか)』第二話

          事件が起きた学校からほど近い住宅街にて。 母親に連れられた子供が不思議そうに塀の上を見つめている。 その視線の先では、猫が苛立たしそうに虚空を睨みフシャーと鳴いている。 「ねえ、ママ。猫さん、何に怒ってるのかな?」 「さあ、何だろね~」 去っていく親子をよそに、塀の上では赤山羊レイと猫がにらみ合っている。 レイはパーカーのフードを目深にかぶっている。 その奥で、冷たい眼光がきらりと光る。 「ふにゃ!」 猫はレイの眼光に恐れをなして、逃げていく。 「……」 レイは何

          『魔女り狩(まじょりか)』第二話

          『魔女り狩(まじょりか)』第一話

          中世ヨーロッパの魔女狩りは失敗だった。 密告、拷問、火炙り。 魔女を探し出し処刑するための手段は、民衆によるヒステリックな集団私刑(リンチ)へと堕落し、無実の弱者ばかりが虐殺された。 群衆に紛れた本物の魔女たちは、無実の人間が火に焼かれるのを遠巻きに見つめながら、それぞれの胸の内で思う。 魔女狩りを仕掛けた『奴ら』を滅ぼさねば。 他の誰でもない、自分たちが狩らなければならない、と。 それから数百年後。 日本、東京都■■市にて──── 刑事たちが警察署の薄暗い会議室に詰め

          『魔女り狩(まじょりか)』第一話

          【#1】小説を読んでもらいたいのでツイ活する【日記】

          ツイ活とは終活の読み違いではなく、twitter活動のことである。 twitterを中心にインターネットで何かしらの表現を積極的に行い、多くの人にフォローしてもらうことで大きな情報拡散能力を獲得すること。 小説書きにとっては、自作小説を読んでくれる人たちや創作仲間を探すことを意味している。 そんなツイ活を、これから本腰を入れてやっていこうと思う。 背景:書いた小説を読んでもらいたい 思い返せば、ドワンゴさん主催の『第二回IIVクリエイターアワード』で小説&優秀賞をいただ

          【#1】小説を読んでもらいたいのでツイ活する【日記】

          【日記】シュラインズゲーム

          久しぶりに心身の調子を崩し、不眠の症状が出始めた。 こうなると、普通の時間に寝付くことはできず、頭が限界になるまで起き続けないとまともに眠ることができない。 布団で横になっていても嫌なことばかり思い出し、かといって作業をやろうとしても頭が働かないから余計に嫌になる。 本を読むなりしようとしても楽しいと思えないし、仮に楽しい何かを見つけたとしても自分の現状との対比や、時間の浪費への罪悪感でやっぱり嫌になる。 このまま鬱血していても仕方がないので、まだ陽も昇らない早朝だったが

          【日記】シュラインズゲーム

          日記0401(2)『これからは馬より車の時代』

          車の免許を取ることは一生ないと思っていた。 小学校時代に事故に遭ってからというもの、自動車というものが生理的に苦手で、乗るのも怖い、見るのも怖い、運転するなんてもっての外。 自分はなるべく自動車には関わらず生きていこうと心に決めていた。 だが皮肉なことに、馬やランドマーク間の転送移動が主流となった今になってようやく、重い腰を上げて車の免許を取ることにした。 地元がダンジョン化してとにかく困るのは、モンスターの出現やボス部屋の騒音がどうとかよりも、移動が不便なことに尽きる。

          日記0401(2)『これからは馬より車の時代』

          日記0401『やまおとこが下見に来た』

          インターホンの呼び出しが鳴ったのでモニタを見ると、やまおとこが映っていた。 『やまおとこ』であって、『山男』ではない。 緑色の服の上にベージュのベストを付けた、やや肥満体形で豪快な笑みを浮かべた、探検帽の男。 ポケモンシリーズでおなじみ、たぶん第四世代ぐらいの『やまおとこ』が、ご丁寧に登山杖まで片手に携えて玄関前に立っている。 「何で?」 テンガン山とかイワヤマトンネルにいるんじゃないのか、アンタらは。 そう思いつつもインターホンの通話ボタンを押す。 「はい、■■です

          日記0401『やまおとこが下見に来た』

          2021年、読んで良かった『小説の技法書じゃないけど小説づくりの助けになった創作の本』三冊

          今年も創作のことばかり考えていた。 自身の小説力不足を痛感したり、マンガやゲーム、映画ジャンルの隆盛を眺めて小説を書き続けることについて色々考えさせられたり。 そのためか、一年で読んだものを振り返ってみると、小説以外の創作に関するものがとにかく多い。 インディーズゲーム制作やアナログゲームのデザイン、ファンタジー背景イラスト、Vtuberの番組づくり、漫画づくり、文章でバズる方法…… そして、映画。 それらの中でも個人的に読んで良かったと思う本、小説づくりに多くの学びを持ち帰

          2021年、読んで良かった『小説の技法書じゃないけど小説づくりの助けになった創作の本』三冊

          アマプラ映画感想メモ#87『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』

          ビックフットって87(バナナ)は食べるんだろうか、映画習慣87日目。 致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。 今回観た映画はこちら。 『ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男』 〇観ようと思ったきっかけトゥイッターでインパクト大なタイトルが流れてきたため 〇概要2018年のアメリカ映画。 監督・脚本は ロバート・D・クロサイコウスキー。 〇あらすじ戦時

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          アマプラ映画感想メモ#86『ダークナイト』

          PC壊れたけどやっとまた映画が見られるようになった、映画習慣86日目。致命的なネタバレは避けるべく努力するが、あらすじや表現、全体の構成についてなどは触れようと思うので、一切情報を入れずに映画を観たい方はお気をつけて。 今回観た映画はこちら。 『ダークナイト』 〇観ようと思ったきっかけバットマンビギンズが面白かったため(#85で観たのだけれど、PCと一緒にデータが吹っ飛んじゃったので感想メモは無し) 〇概要2008年の映画。 監督はクリストファー・ノーラン。 〇あら

          アマプラ映画感想メモ#86『ダークナイト』