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変数変換と『幸運』

クイズショーか何かで、3つの扉の向こうに賞品が一つだけ隠れている。その賞品は扉で隠れて見えないが、あなたは一つだけ扉を選ぶことができる
そしてもし選んだ扉を開けた中に賞品があれば、それを得ることができる。

あなたは一番左の扉を選んだ。番組の司会者はあなたにたずねる。「間違いありませんか?一番左の扉ですね?」そう言ってから、3番目の扉を開けてみせる。そこには何もない。「ということは、賞品は扉1か扉2のどちらかにあります。どうします? 扉2に変更しますか?それとも扉1を選んだまま?」そういう司会者は、実は答えを知っている。

あなたをわざと不安にさせようとしているのかもしれないし、あるいは助けようとしているのかもしれない。司会者の意図はわからない。

さて、あなたは扉1を選んだままか、扉2に選び直すかどちらだろう?

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正解は、扉2に選び直す、だ。

何故か。まず最初に選択肢として扉は3つある。賞品があたる確率は、それぞれ、1/3 (33.33%)だ。

けれど司会者が3番目の扉を開いた時点で、そこには賞品がないことがわかった。残りは扉1か扉2のどちらかだ。

そして可能性のなくなった3番目の扉の確率は、最初は選ばなかった2番目の扉に上乗せされる。これは数学的な変数変換(Variable Change)の論理で、確率論では有名な考え方。

あくまでも確率でしかなくて『絶対』ではないけれど、人生の幸運をかける『ヤマ』を当てる時に使えるかもしれない。

こういう数学的、確率的なアプローチは人生においても大切だ。
道に迷った時、どっちの方向へ行けばいいか、どうしたら自分のもとめるものを得る確率があがるかを、感情抜きで冷静に計算する。

わたしは株式投資をするのだけれど、それだってチャートを読んで、感情抜きで投資する方が成功率は高い。

それは見方によっては幸運なだけ、なのかも知れないけれど、感情を混ぜて判断する時と、そうではなくドライに物事を判断する時の違いをきちんと意識しておくのは大切なことかも知れない。




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