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どちらが本物? AI画像と並べたら

上の二つのチーターの画像、どちらがAIでどちらが本物か見分けられるだろうか? 偽画像や写真改ざんの歴史は古い。けれども現在では、かつてのように専門的な技術を持たない人でも本物のような画像を簡単に作れるようになった。

例えば「Midjourney(ミッドジャーニー)」や「DALL・E(ダリ)」といったウェブベースのソフトを使えば、誰でも簡単に画像を生成したり、改ざんしたりすることができる。

世界はニセ情報であふれている

AI技術の進歩により、行ったこともない場所で、やっていないことをやり、言っていないことを言っている、ニセの動画を作れるようになった。

腐敗した政治家や悪質な国家、テロリスト、犯罪者が利用すれば、「ディープフェイク」は民主主義と個人の自由を脅かす新たな武器となる。そして世界中の情報が、危険で信用できない「インフォカリプス」の状態になるのだ。

表題の画像に話しを戻そう。

左の画像は、フランス・ランティング氏がナミビアで撮影したチーターの写真だ。対して右は「DALL・E(ダリ)」を使って生成した画像。

AIには「ナショナル ジオグラフィック風のアフリカのチーターの写真」というプロンプト(指示)を出して生成された。

この二つの画像はナショジオに掲載されて対比されていたもの。AIは膨大な量の「本物」の写真を学習し、そこから本物に近い写真を生成する。これがAIの弱点だ。

画像照合の専門家、パウロ・オルドベザ氏は @picpedant というツイッターアカウントで、インターネット上に拡散した偽画像を見破っている。例えば「しわが寄ったシャツの袖と肌の境目があいまいになっている」場合は偽画像だ。また、「髪の毛や眼鏡、帽子、宝石類、背景に奇妙な点がないか見るといい」とのこと。

AIは光や影を描くことも得意ではない。AIが生成した画像に窓や反射面がある場合、本来あるべきでない場所に光や影ができていることがある。これは、物理法則にそぐわない画像を合成するという、AIが抱えている大きな問題の一つだ。

米マサチューセッツ工科大学コンピューターサイエンス・人工知能研究所(CSAIL)のダニエラ・ラス所長によると、データがAIによって生成されたものがどうか検知する無料のツールはまだ現在では少なく、あったとしても信頼性に乏しい。



「興味深い写真に出会ったら、一瞬止まって考えてみよう」とルー氏は助言する。「写真が少し変だと感じたら、すぐにリツイートしないこと。そうすれば問題のある写真の拡散に手を貸さずに済む」。

確かに。
画像を含めたどんな情報にも、きちんとした目と態度を持つことが大切だ。


参考記事:ナショナルジオグラフィック:AI生成画像の見分け方、注目すべきポイントを専門家が伝授




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