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歯学部ってどんなとこ?(2)

みなさん、ようこそ!
またしても、東北大学サイエンス・エンジェル(SA)のうめちゃんです!
さあ、おまたせしました。後編スタートです!
(ちなみに前編はこちら

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なぜ歯学部を選んだの?

まずは、私のお話しから。私の父は歯科医師をしており、歯科というものは幼いころから非常に身近に感じるものでした。そんな中、私は高校に進学してから、高校生物の授業にハマっていきました。その中で、研究者に対するリスペクトと憧れがにょきにょきと頭をもたげ始めました。
歯科医師にもなりたい、でも研究者にもなりたい。その2つって両立できるのだろうか、もしできるならどこの大学が良いのだろうか?」
と悩みました。当時の私にとって、研究者=理学部、工学部…といったイメージが強く、歯科と研究を両立しているイメージが全く沸いていなかったのです。そこで、歯学部があり、かつ研究にも力を入れている大学を探し、たどり着いたのが、ここ、東北大学歯学部だったのです!
他にも実家が歯科医院で無い人で歯学部進学を決めた人の意見として多く挙げられていたのが、やはり研究の強い東北大学の歯学部である、という点でした!(単純に、歯が本当に大好きで進学を決めた、歯のアクセサリーや文房具を集めている友人も居ました。)

歯学部の卒後の進路ってなにがあるの?

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『東北大学歯学部パンフレット2020』より

6年間の学部を終えると歯科医師国家試験を受験し、歯科医師免許を取得、そして臨床研修(必修は1年)を受けます。その後、大学院に進学する人もいれば、開業医で臨床経験を積むこともあります。臨床の道に進む場合は、皆さんイメージしやすいのではないかと思うので今回は割愛して、大学院への進学からお話ししていきます。
通常、学部を卒業して大学院に進学する場合、修士課程((通常2年)博士課程前期と言う場合もあります)に入学しますが、医学部・歯学部など6年生の学部では、卒後の大学院進学は博士課程(通常4年)となります。
ここは大きな違いかなと思っています!

歯学の大学院ってどんな研究をしているの?

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東北大学大学院歯学研究科には、大きく分けて、臨床系の講座基礎系の講座があります。臨床系の講座は大学病院に診療科を持っており、大学院生も週に何日か診療に従事しながら研究も行います。一方、基礎系の講座は診療科を有しておらず、1週間を通してフルに研究活動を行っています。
研究は、口腔内の細胞や細菌を用いた研究や、歯や骨の再生医療を目指しているものから、歯科の臨床で用いられる新規材料の開発、口腔疾患を診断するための機械学習やデバイスの開発など、これは一部ですが多岐に渡っています。
歯学の特色として、基礎医学的な側面に加え、診療では多くの生体親和性材料が使われています。そのことから、東北大学の工学部などと共同研究を実施することもあります。また、口腔は人体の中で外部からアクセスしやすい部位(心臓や脳より容易にも)でもあります。そのため、画像診断などの機械学習やデバイスの開発への取り組みやすさもあり、実は多くのことにチャレンジすることができます!
各講座の研究内容の詳細は以下のリンクからどうぞ!

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ちなみに、私は基礎系の講座の国際歯科保健学分野というところに所属し、ビッグデータを用いて、健康と社会の関わりを解析から紐解くデータサイエンスをしています!臨床系の講座に所属しているわけではありませんが、歯科医師として訪問歯科診療もしています。基礎系の講座へ進学すると基礎研究者一本に絞るようなイメージを抱かれるかもしれませんが、外部で歯科医師として働きながら研究を行うこともできますのでご心配なく!歯科医師として診療に従事することで、現場からクリニカルクエスチョンを汲み取ることも研究生活に結び付いていると実感しています!

記事へのコメントや質問などはこちらのフォームからお願いいたします!

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編集後記

最後まで読んで頂きありがとうございました!
少しはイメージを膨らませるお手伝いができたでしょうか?
この記事をきっかけに少しでも歯学部に興味を持ってもらえると、とっても嬉しいです。(うめちゃん)

東北大学サイエンス・エンジェル
次世代の研究者を目指す中高校生に「こんな女性研究者もいるんだ!」「理系って楽しい!」という思いを伝えるため、2006年に結成。年度毎に学内で公募され、総長に任命された 東北大学の自然科学系10部局に所属する女子大学院生が、中学・高校での出張セミナーや科学イベントで科学の魅力と研究のおもしろさを伝えている。メンバーは宇宙・自然・ロボット・環境・ヒトや動物の身体のしくみなど、それぞれの専門分野で日々研究中。


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