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面接でどこを見るか?(前編)

介護マネジメントコンサルタントの近藤麻耶です。
今回は、採用のお話。「面接でどこを見るか?」について。
 
施設長の中には、スタッフ採用や面接を担っている方もたくさんいらっしゃいますが、内定を出すか否かは判断が難しいこともあると思います。
 
最近は“いい人(いい働きをしてくれそうな人)”が応募してくることが減っていることと思います。かといって、人員基準を満たす必要がありますから、どこかで“妥協”しなければ人材を確保できなくなっています。

相変わらず厳しい採用市場において、面接官は求職者のどこを見て、採用の可否を判断すればよいでしょうか。今回は、面接官にぜひ心に留めておいていただきたい3つの原則を2回に分けてお伝えします。

原則1“いい人を採用する”より“要注意人材を採用しない”


ひと昔前と比べて、「採用基準を下げた」という法人も多いのではないでしょうか。もちろん、魅力的な法人には、それなりの求職者が集まるということもありますが、日本中のあらゆる企業が人材不足に悩まされている今の状況では、企業努力にも限界があります。

ですから“いい人を採用する”という、これまでの常識を手放す必要があります。その代わりに“要注意人材を採用しない”ように、独自の基準を設けるべきです。

スキル・経験・意識のレベルの高い人を採用するのではなく、「理想的な人材ではないけれど、最低基準は満たしている」レベルの人をまずは採用し、自社にとっての「理想的な人材」とのギャップは、入社後の「教育」で穴埋めをしましょう。
 
ここで重要な“要注意人材”を避けるには、スキルや経験ではなく、主に意識の部分にフォーカスして基準を設けましょう。技術的なことは後から習得することができますが、意識については、教育するのは非常に難しいものです。介護の仕事には、チームワークは欠かせませんから、チームワークを乱すような特性を持った人は採用しないべきです。

具体的な基準は、一般的に出回っている面接本などをベースにして、法人独自の修正を加える形で十分です。チームワークを乱してしまうような人の特性は、法人や業界を問わず、ある程度共通しているものです。

法人独自の基準については、これまで長続きしなかった人や、退職の際にトラブルとなったスタッフの共通点などを整理するとよいでしょう。ご参考までに、ある介護事業者のチェック項目の一部をご紹介します。

【ある法人の意識面のチェック項目の一部】

以下の条件に当てはまる人は“要注意人材”に該当する可能性があると考えます。
①畳みかけるように話す
こちらが説明しているのにも関わらず、相手の言葉に被せるようにして自分の話をする人は、自己中心的な思考が強いかもしれません。

②名刺を渡されても立ち上がらない
こちらが立って名刺を渡しているのに、椅子に腰かけたままの人は、相手への気遣いに疎い可能性があります。

③お茶を出されてもお礼を言わない
お茶を出してくれたスタッフに対してお礼の言葉が出ない人は、普段から感謝の気持ちを伝えるのが苦手なのかもしれません。

相手はもちろん緊張している状態ですから、思わずこのような態度をとってしまうということもあります。ですが、ある程度の人数を見ている面接官であれば、“要注意人材”の傾向は掴めるはずです。


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