「衣のすそに月が出ているね」~ことばと月経観と女性の自分意識
古代日本の頃、天皇の命令を受け、東の国々を平定したヤマトタケルノミコトは、ミヤズヒメとの婚礼の儀に際し、ミヤズヒメの衣のすそに〝血〟がついているのを見つけ、詠んだ〝うた〟。
「吾はすれどさ寝むとは 吾は思へど 汝が着せる 襲衣のすそに 月立ちにけり」(共に寝ようと思うけれど、あなたが来ている衣のすそに月【経血】が出ていますね)
それに対して、ミヤズヒメが返したうたが、
「君待ち難に我が着せる 襲衣の裾に月立なむよ」
(月が出たのは、あなたのお帰りが待ち遠しかった証拠ですわ💕)